一体感の醸成とは?【方法やメリットについても解説します】

記事更新日:2024年03月13日 初回公開日:2024年03月13日

企業を取り巻く環境が日々変化している中で、強力な組織を作っていくためには企業に所属している従業員が一つにまとまっている必要があります。一体感のある組織は大きな力を発揮することを可能にします。しかしダイバーシティ推進や働き方改革の影響により、企業内には様々なバックグラウンドを持った人が働いています。様々な人が集まっている中で一体感を作り上げるのは簡単な事ではありません。今回は一体感の醸成について解説します。一体感を持たせたいと考えている経営層の人は参考にしてみてください。

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一体感の醸成とは

まとまりのないチームの一体感を作り出すこと

一体感の醸成とは、まとまりのないチームの一体感を作り出すことです。情勢という言葉だけ見ると難しく見えてしまいますが、難しくとらえる必要はありません。醸成とは、本来お酒や醤油を作る際に原料を発酵させる事を意味しており、そこからある状態を徐々に作り出すという意味に転じられています。つまり一体感の醸成とは、全くまとまりのないチームだったものを時間を掛けて一体感のあるチームに作り上げていく事を意味しています。

一体感と連帯感の違い

連帯感はつながりのイメージが強い

一体感と似た言葉に連帯感があります。連帯感はチーム内のつながりのイメージが強いものです。一体感は目標に向けて共通の方向性を形成します。連帯感は組織やチーム内の横の結束や支援を意味します。一つにまとまって何かを実施するのが一体感なのに対し、連帯感は繋がりあっているというイメージです。組織の中では、一体感と連帯感の双方が必要とされ、組織でのパフォーマンスや生産性などに大きな影響を与えます。二つの要素をバランスよく活用することで、継続的に成長を続けることに繋がります。

一体感の醸成が必要な理由

社員の価値観が多様化している

一体感の醸成が必要な理由は、社員の価値観が多様化しているからです。昨今のダイバーシティ推進により、従業員が持っているバックグラウンドや価値観がこれまで以上に多様化してきています。大企業だけでなく、中小企業でも事業を海外展開する際に日本以外の国籍を持つ人材を増やしている所が増えてきています。また従業員の働き方に対する考え方も変わり、育児や介護との両立やプライベート重視など様々な考えの人が増えているため、一体感を作り上げる事が重要です。

時間や空間を共有しないことが増えた

一体感の醸成は、時間や空間を共有しないことが増えたことから必要とされています。コロナウイルス流行前は、従業員の殆どが会社に出社し空間や時間を共有しやすい環境でした。コロナウイルスによりテレワークを導入する企業が増え、同じ時間や空間を共有することが減ってきています。顔を見ることで部下の様子を観察できていた状態から中々様子を伺う事が出来ない状態になっています。一体感があれば、同じ空間にいなくても意思疎通が可能となります。

社員の主体性が不可欠になっている

社員の主体性が不可欠になっていることから、一体感の醸成が求められています。チーム内に一体感が生まれている会社は従業員が同じ方向を向き、助け合う環境になっており会社を良くしたいという気持ちを持っています。こういった人たちは仕事をやらされているとは感じず、自分の役割をしっかりと果たそうとします。一体感が生まれている企業では、成長を継続して行う事が可能です。また組織や企業が成長していくためには、社員が主体性を持ち組織内に一体感があることが重要です。

一体感の醸成ができていない職場の特徴

組織として共通の目的を持てていない

一体感の醸成が出来ていない職場の特徴は、組織として共通の目的を持てていません。何のために業務を行っているのか・何に対して努力すべきなのかが分からないと、従業員の業務の取り組み方はバラバラになってしまいます。上司としては企業の目標を伝えているつもりになっているかもしれません。しかし伝えているだけで理解できていなければ意味がありません。目標を達成することで評価に影響するのかなどを伝える事が重要です。理解が浸透していないと一体感は生まれません。

モチベーションの低い社員が多い

一体感の醸成が出来ていないと、モチベーションの低い社員が多い職場になります。共通の目的がないと、積極性を失ってしまうため最低限の仕事を行い満足する傾向にあります。やりがいを見出せなくなり自主性を持たない指示待ち社員になってしまう可能性もあります。またモチベーションの低さは社内に伝染していきます。やる気をもって入社してきた社員が、やる気のない先輩の影響を受ける事は少なくありません。モチベーションが低いと、一体感を作り出すのは簡単ではありません。

コミュニケーション不足になっている

コミュニケーション不足に陥っているのも、一体感の醸成が出来ていない職場の特徴です。コミュニケーションは普段の会話も勿論ですが、報告や連絡を積極的に行わない社員がいると大切な情報の共有が遅れ大きな問題になる可能性もあります。質問しないと答えない社員が出来てしまう恐れもあります。社員個人の問題である可能性もありますが、上司や先輩に聞きづらい雰囲気になっているかもしれません。コミュニケーションが不足している職場では新しいことが生まれないだけでなく、生産性も低下します。

一体感の醸成を行う方法

目的やゴールを社員に共有する

一体感の醸成を行う方法は、目的やゴールを社員に共有することです。社員が共通の目的やゴールに向かって業務を行っていく事で、組織内に一体感が生まれていきます。そのためにも、社長や部門のリーダーなどが仕事の目的やゴールを正確に伝え社員に理解してもらう事が大切です。ただ伝えるだけで理解が得られていないと、一体感は生まれません。社員がしっかりと理解し共通意識を持つことで、徐々に一体感が高まっていきます。社員が理解して業務に取り組むことで、仲間意識も高める事に繋がります。

会社の理念やビジョンを社員に意識させる

一体感の醸成は、会社の理念やビジョンを社員に意識させることで実現できます。ビジョンの理解が進んでいない状態では、業務を行っていてもどこに向かっていくべきなのか分からず社員の向かう方向がバラバラになってしまいます。ビジョンや理念に共感してもらう事が出来れば、全員が同じ方向に向かいやすくなります。企業理念やビジョンを明確に掲げている企業では、朝礼で毎日伝える・社内にポスターを掲示するなどして社員に意識してもらう工夫を行いましょう。

社内のコミュニケーションを活性化させる

社内のコミュニケーションを活性化させると、一体感の醸成を行えます。コミュニケーションを行っていく事で仲間意識や信頼関係の構築を行う事が出来ます。コミュニケーションが少ない職場では、中々相手を信頼できず一体感や仲間意識が生まれません。テレワークを導入している企業では、特にコミュニケーションの活性化を行う必要があります。会議だけでなく雑談の時間を設ける・オンライン昼食会を実施するなどして社員同士がコミュニケーションを取れる場を設定することが大切です。

一体感の醸成を行うメリット

社内の雰囲気が良くなる

一体感の醸成を行うメリットは、社内の雰囲気が良くなる点です。同じチームで働いている仲間と一体感を感じられるようになると、チーム間でのコミュニケーションが活発になり職場の雰囲気が明るくなります。信頼関係の構築が出来れば、意見が出やすくなり新しいアイデアが生まれるだけでなく悩みを一人で抱えるという事が減ります。一体感を作り出せると同じ目標に向かって進んでいくチームの一員として、従業員が助け合い役割分担が出来る職場へと変わっていきます。

会社への連帯感が高まる

一体感の醸成を行う事で、会社への連帯感が高まるメリットがあります。一体感が深まっている組織やチームは企業の理念やチームの目標をしっかりと理解できており、自分もチームの一因であるという連帯感が生まれます。連帯感が生まれていくと、自分が会社の為に何が出来るのかを考えるようになり従業員が主体性を持つようになります。主体性を持てると、今まで指示待ちや受け身だった社員が自主的に動く社員へと変貌していきます。

生産性が向上する

一体感の醸成は、生産性が向上する点もメリットです。一体感を感じて働ける職場は、働いていく中でモチベーションが上がり積極的に業務に取り組んでいけるようになります。集中して業務に取り組むことが出来るため、自然と生産性が向上し効率よく業務に取り組めます。生産性が向上することで、残業時間の短縮なども可能になります。モチベーションは伝染していくものなので、モチベーションの高い人がいるチームではどんどん伝播していきより良い職場環境になっていきます。

利益向上に繋がる

利益向上につながるのも。一体感の醸成を行うメリットです。一体化の醸成が出来た組織では組織内が活性化されるため、顧客へのサービスの質も向上します。顧客へのサービスの質が上がることで、顧客満足度も高まります。その顧客がリピーターや口コミを広げてくれ、更に顧客が増えていく事で売り上げが上がり利益向上へと繋がっていきます。組織内の一体感を作り上げる事が出来れば、社内の雰囲気がよくなり職場が活性化するだけでなく引いては企業の利益向上も見込むことが可能です。

一体感の醸成に成功している事例

株式会社トヨタエンタプライズ

一体感の醸成に成功しているのは、株式会社トヨタエンタプライズです。株式会社トヨタエンタプライズでは、入社した社員が自社の社員でよかったと思えるような企業づくりを心がけています。また一体感の醸成が出来るような取り組みとして「ICHIGAN活動」を行っています。ICHIGAN活動は、エコキャップ収集運動やグループ企業が主催している駅伝大会への参加などです。同じ目標に向かって従業員が協力していく事で、団結力向上を図っています。

CBRE株式会社

一体感の醸成に成功している企業として、CBRE株式会社が挙げられます。CBREでは、支社移転の際に従業員が一体感を醸成できるオフィス作りをしようと施策を打ち出しました。実際に働く従業員が参加し、新しいオフィス環境について話し合いを実施しました。話し合いを行った結果、コミュニケーションスペースの実施や従業員の健康を考えスタンディングデスクなどの導入を行います。従業員により良い環境を提供したことによって、生産性の向上に繋がったとされています。

まとめ

一体感の醸成を行い社内の雰囲気を高めよう

一体感の醸成が必要な理由や、実施するメリットなどについて解説しました。一体感の醸成を行うことが出来れば、従業員の間でコミュニケーションが活発になり職場の雰囲気がよくなります。そうすると会社への連帯感も生まれ、従業員が主体的に業務に取り組むようになり生産性の向上や利益アップなど様々なメリットがあります。一体感は醸成しようと思って出来る物ではありません。従業員の価値観を尊重しながら実施することが大切です。一体感の醸成を行い社内の雰囲気を高めていきましょう。

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