休み方改革とは【働き方改革との違いや企業事例について解説します】

記事更新日:2021年09月06日 初回公開日:2021年09月06日

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貴社では休み方改革を導入しているでしょうか。そもそも休み方改革とは、労働者が休みやすい環境を作るために会社側が行う改革のことを指し、現在多くの企業で休み方改革は注目されています。長時間労働や過労死が社会問題となっている今、企業側は社員に対しどうやって休日を取得させるか、どれほど休ませるかの決定は大きな課題と言えるでしょう。今回のこの記事では休み方改革の概念から働き方改革との違い、休み方改革の代表施策など様々な方面から休み方改革について紹介します。本記事を参考にぜひ休み方改革の導入にチャレンジしてみてください。

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休み方改革とは

労働者が休みやすい環境を作るために生まれた改革

休み方改革とは、労働者が休みやすい環境を作るために生まれた改革のこと。労働者不足を緩和するために働き方改革が実施され、育児や介護を行っている人も働きやすい環境が整備されてきました。しかしまだまだ過労死やオーバーワークなどの問題も絶えず、ワークライフバランスの重要性が近年唱えられています。そこで社員のライフワークバランスを実現するために導入されたのが休み方改革。2014年には内閣府から休み方改革ワーキンググループが誕生し、その後も休み方改革官民総合推進会議が行われるなど、現在休み方改革は注目されています。

休み方改革と働き方改革の違い

働き方改革は多様で柔軟な働き方ができる社会にするための改革

休み方改革と働き方改革の違いは、働き方にフォーカスしているか休み方にフォーカスしているかどうかです。そもそも働き方改革とは多様で柔軟な働き方ができる社会にするために生まれた改革のこと。具体的には高齢者の就労促進や非正規社員と正規社員間の格差是正、長時間労働の解消などを指します。ワークライフバランスや一億総活躍社会を実現するためには働き方だけでなく、休み方の見直しもするべきという考えから休み方改革は生まれました。労働者が働きやすくするために生まれたという点は共通していますが、アプローチの仕方という面では大きな違いがあるでしょう。

休み方改革の代表施策

有給休暇取得義務化

休み方改革の代表施策に有給休暇の取得義務化があげられるでしょう。貴社では積極的に社員に対して有給休暇を取得させているでしょうか。そもそも有給休暇の取得義務化というのは、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、必ず年次有給休暇を毎年5日間は取得させなければならないというもの。これは2019年の4月に労働基準法第39条で定められたもので、すべての企業に対し義務化されています。そのため企業側は必ず社員に対し年次有給休暇を取得させなければなりません。また有給休暇の取得義務化に反した場合、会社側は一人につき30万円以下の罰金に処せられると定められています。

ゆう活

休み方改革の代表施策にゆう活もあげられるでしょう。休み方改革の代表施策ともいえるゆう活をご存じでしょうか。そもそもゆう活とは朝早い時間に仕事を始めて、その分早めに仕事を切り上げる施策のこと。ゆう活は日照時間の長い夏に行い、夕方からの時間を自分の時間に使ったり、家族や友人との時間を楽しむ目的で使われています。ゆう活は海外でよく行われているサマータイム制度とよく似た施策で、ワークライフバランスを実現させるために生まれたもの。この施策を使えば平日であってもバーベキューをしたり、友人と遊んだり、習い事に行くなど様々なことに夕方からの時間を使うことができるでしょう。

プレミアムフライデー

休み方改革の代表施策にプレミアムフライデーもあげられるでしょう。貴社ではプレミアムフライデーを導入しているでしょうか。プレミアムフライデーとは月末の金曜日に早めの退勤を促すことで日常よりも少し豊か(プレミアム)な時間を過ごそうとする施策のこと。もともとは働き方改革を進めるためや食事や買い物、旅行などの個人消費を活性化させることを目的に生まれましたが、休み方改革の施策の一つとしても近年注目されています。このプレミアムフライデーを導入することにより業務効率が向上したり、会社に対する社員からの満足度が向上する効果が期待できるされています。

プラスワン休暇

休み方改革の代表施策にプラスワン休暇もあげられるでしょう。休み方改革の代表施策とも言えるプラスワン休暇をご存じでしょうか。プラスワン休暇とは土日や祝日に年次有給休暇を組み合わせて連続休暇をつくる施策のこと。このプラスワン休暇を作ることにより連休中に遠くへ外出したり、長期間心と体を休めることが可能になり、ワークライフバランスを実現できるとされています。結果プラスワン休暇を導入することで、労務管理がしやすくなったり、社員がためらいなく連休を取得できるようになることでしょう。このことからもプラスワン休暇は会社側も社員側もメリットが多い施策と言えるかもしれません。

休み方改革のメリット

生産性の向上

休み方改革を導入するメリットとして生産性が向上する点があげられます。貴社では生産性を上げるための取り組みを何か行っているでしょうか。休み方改革の導入は誰かが休むことにより業務効率の向上が求められます。そのため業務効率を向上させるための仕組みづくりを会社側は考える必要があるでしょう。また社員一人一人も誰かが休んでいる分をカバーしようとするため、業務効率の向上が求められる環境になります。このように会社側も社員側も業務効率の向上を常に考えることによって、生産性が大幅に向上することが予想されます。常に生産性が高い現場で働けるようになれば、結果として業績の向上にも繋げることができるでしょう。

ストレスや過労による離職者の減少

休み方改革を導入するメリットとして、ストレスや過労が原因で離職する社員を減少できる点があげられるでしょう。貴社では社員のストレスや過労を軽減させるための取り組みを何か行っているでしょうか。休み方改革を導入することによって、社員たちはためらいや罪悪感なく有給休暇を取得できるようになるでしょう。そうすればオーバーワークによって心身のバランスを崩し休職する社員や離職してしまう社員を減少させることができるかもしれません。また求職者や離職者の減少により会社運営もしやすくなることから、休み方改革は社員側にも会社側にもメリットがある改革と言えるでしょう。

従業員満足度の向上

休み方改革を導入するメリットに従業員満足度の向上もあげられるでしょう。貴社では会社に対する社員からの満足度を向上させるために何か取り組みを行っているでしょうか。休み方改革による施策を導入することによって社員たちは休日を多くとれるようになり、連休なども取得しやすくなるでしょう。そうすれば家でゆっくりと体を休めたり、習い事や家族サービスができる時間も増え、働きやすい会社と社員が会社に対し思ってくれるかもしれません。また従業員満足度が向上すれば会社のイメージもよくなることが予想されます。そうすれば会社の口コミの良さから採用活動で新しい人材を獲得することもできるかもしれません。

休み方改革のデメリット

他社員への負担が大きくなることも

休み方改革を導入するデメリットに、休んでいた社員や他社員への負担が大きくなる可能性があることがあげられるでしょう。休み方改革のみを導入しようとしていませんか。休み方改革を導入しても、業務効率向上のためのシステムを導入しなければ社員への負担が大きくなるだけです。そのため休んでいた社員や他社員へ業務のしわ寄せがいかない仕組みづくりを会社側は考える必要があるでしょう。休み方改革本来の目的は労働者が休みやすい環境を整備すること。目的を見失わないようにするためにも、会社側は生産性を上げるために何ができるのかを考えたうえで休み方改革の導入に移るようにしましょう。

休み方改革を導入する時のポイント

休みやすい職場環境を整える

休み方改革を導入する際のポイントの一つに、休みやすい職場環境を整える点があげられます。貴社では社員たちが休みやすいと感じるような職場環境を作れているでしょうか。有給休暇の取得率が低い会社では仕事を休むのにためらいがある、罪悪感を感じると言う社員が多くいます。また休もうと思っても業務量が多く、休んだ分自分に返ってくると感じている社員もいるかもしれません。このことからも休んでいいんだと社員たちが感じられる職場環境を整備しなければ、休み方改革を導入しても取得率向上に繋がらない可能性が高いです。休み方改革を導入する際は、休みやすい職場環境を整備することを忘れないようにしましょう。

業務の属人化を解消する

休み方改革を導入する際のポイントとして、業務の属人化を解消しなければならない点があげられるでしょう。そもそも業務の属人化とは、業務の進捗状況やある業務内容の進め方が特定の社員しか把握できていない状態のことを指します。属人化が起こっているとその社員が休もうと思ったときに気持ちよく休めなかったり、特定の社員が休んだ時に周囲がカバーできなくなる可能性が高くなるでしょう。そうなれば特定の社員も休日をとることにためらいが増えるため、休み方改革が正常に作用しなくなってしまいます。業務の属人化が起こっている会社は特定の社員に業務の負荷がかかりすぎない仕組みづくりを考える必要があるかもしれません。

休み方改革を導入している日本企業

サントリーホールディングス株式会社

休み方改革を導入している日本企業の例に、サントリーホールディングス株式会社があげられるでしょう。サントリーホールディングス株式会社は食品事業やビール、ワイン事業、健康食品事業などを行っている日本の有名企業。そんなサントリーは休み方改革に積極的に取り組んでいることでも有名です。サントリーでは社員全員が最低10日以上の年次有給休暇を取得しようという目標を掲げていたり、夏季休暇を5日間連続で取得させようとする取り組みを行っています。また計画年休や男性社員の育児休業も100%取得させることを目指しています。これらのことからサントリーは非常に社員に優しく、休み方改革が進んだ企業だといえるでしょう。

まとめ

休み方改革を導入して社員と会社を守ろう

休み方改革を導入するには業務効率の向上を図るための施策も導入しなければなりません。しかし休み方改革の導入によって得られるメリットはとても大きいものだと言えるでしょう。社員の体と心の健康を守ることは会社の未来を守ることと同様。また社員を守るスタンスは社員たちにも伝わるため、会社の評判も向上することでしょう。社員からの会社満足度が低いと感じている企業や離職率の高さに困っている企業、また採用活動がうまくいかない企業はまずは休み方から考え直してみるのはいかがでしょうか。

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