記事更新日:2018年12月27日 | 初回公開日:2018年06月18日
人事・労務お役立ち情報企業の健康経営は、経営戦略の一策としての認識が高まりを見せています。ここで、健康経営を行う企業としての認定制度である健康経営優良法人制度を説明します。また、健康経営優良法人として認定されている3つの大手企業の取り組みをご紹介します。
経済産業省は、「健康経営優良法人制度」を設け、健康経営に取り組む優良企業を認定しています。この制度には、「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」という2つの部門があります。
「大規模法人部門」の認定基準(2018年時点)
「中小規模法人部門」の認定基準(2018年時点)
認定基準には、経営理念や方針に位置付けられているか、取り組みのための組織体制が整えられているか、施策が実行されているか、法令に則っているかなどの基準が盛り込まれています。
この認定を受けることで、上場企業だけでなく、中小企業もメリットを受けられるようになります。企業の財政面に寄与する金融機関の評価、採用面に関わる求職者の評価など社会的評価を高めることができるのです。
URL:経済産業省「健康経営優良法人認定制度」
株式会社NTTファシリティーズは、法令順守意識が高いことが評価にあがっています。労働基準法および労働安全衛生法などの順守はもとより、「安全管理規程」「健康管理規程」などを定めて、社員が安全に円滑に業務を推進できるよう取り組みを続けています。
残業は厳しく取り締まり、有給の取得推進にも工夫がなされており、休日出勤もありません。ワークライフバランスの取りやすい環境が整えられています。
口コミサイトでは、既存社員や退職した社員から、福利厚生の充実度が高いという声が多く見受けられます。同社の福利厚生制度は、選択型のカフェテリアプランが採用されており、ライプステージに合わせて利用できるようになっています。
女性の多い職場として、しっかりとキャリアを掴める、もしくは柔軟なキャリアステップが用意されています。業務に関する定期のスキルアップセミナーやeラーニングなども行われていますが、社員の健康管理についての研修も積極的に行われています。社員が自ら進んで生活習慣の改善などの健康づくりに取り組むことを支援しています。
福利厚生については、国内トップレベルの充実度と言っても過言ではないでしょう。女性が多い職場であることから、出産や育児と仕事との両立を支援する制度は群を抜く充実度で提供されています。短時間勤務制度とともに、カンガルースタッフ制度を導入することによって、店頭で働くビューティーコンサルタントに働きやすい環境を提供し、就業継続を実現しています。
また、長時間労働の解消のためのオフィス消灯施策と定時退社デーの推進も行っています。
株式会社セブン&アイ・ホールディングスでは、会社指定の資格取得については奨励金などを支給する制度があります。
また、国内留学・海外留学制度では、授業料を一部会社負担して、社員のスキルアップや自己啓発を支援しています。発明などに対しても報奨制度が設けられています。フレックスタイム制度、在宅勤務制度、一部職種での裁量労働制度も導入され柔軟な働き方ができるように配慮されています。
また、同社は「MY HEALTH WEB」というサイトを運営し、社員が過去5年分の健康診断データを閲覧できるようになっています。健康状態の確認と目標設定、改善のアドバイスが受けられます。社員6万人とその家族を対象とされ、健康管理に寄与する取り組みとして業界でも注目を集めています。
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