フィードフォワードとは【考え方や導入する3つのポイントをご紹介!】

記事更新日:2023年05月31日 初回公開日:2023年05月30日

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変化し続ける世の中において、斬新なアイデアを生み出すためにフィードフォワードという教育方法が注目されています。フィードフォワードとはフィードバックとは真逆の教育方法で、過去の事例などにとらわれず未来の成功だけをポジティブに考える手法です。いままでと同じ視点で物事を考えていては新しい未来が切り開けないため、他を批判せず物事を根底から考え直すフィードフォワードという教育方法に注目が集まっています。ここではフィードフォワードという意味から、実践の順序や実践方法のポイントまでを詳しく解説致します。

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フィードフォワードとは

先を見据えて「どうするべきか」を追求していく考え方

フィードフォワードとは、先を見据えて「どうするべきか」を追求していく考え方になります。フィードフォワードは、過去の事実に基づいて未来を考えるフィードバックとは対をなす新しい手法です。フィードバックは過去の失敗や苦い経験をもとに、次は失敗しないようにという考え方であり、過去の悪いイメージを引きずるネガティブな面が多くあります。しかしフィードフォワードでは、未来の成功だけに焦点をあてるため、非常にポジティブで建設的な明るい意見が飛び交い、いままでではない革新的なアイデアを生み出す未来型の人材育成法です。

意欲を高めるのに有効的

フィードフォワードでは、人の意見やアイデアを否定することはご法度とされ、自由な意見を言うことができます。そのため、個々の意欲や自主性を高めるのに有効です。自らが考えたことを自らの力で実行することで、仕事に対する意欲と責任感が高くなり、自ら進んで意見を述べ先を見て判断するようになります。フィードフォワードはポジティブ思考の人材育成法であることからモチベーションアップに大きな効果があり、新人からベテランまでに使える教育方法です。

フィードフォワードを導入する目的

チームの結束力を強化する

チームの結束力を強化することを目的に、フィードフォワードを導入する企業も多く見られます。前述のようにフィードフォワードは、相手の意見を否定せず、お互いの考えを受け入れて新しい未来を創造するものです。お互いの異なる考え方を受け入れることで理解が深まり、チームとしての結束力は自然に強化されます。チーム全体で議論を交わし1つの方向性が見つけられれば、チーム全体が共通の目標を持つことで更に結束力は強くなるでしょう。

ハラスメントの防止

フィードフォワードを導入することは、ハラスメント防止の効果も期待できます。従来のフィードバックでは過去の事実や結果にこだわるため、未来を考えるにしてもマイナス思考になるとともに、犯人捜しのようなことにもなり兼ねません。特に上下関係のある者が議論を交わすならば、トップダウンになる傾向が強く、過去の失態を全て下の者が背負うことにもなってしまい、ストレスを抱えてハラスメントに到ることもあります。フィードフォワードでは、議論が白熱しても誰かに責任を押しつけることはないので、ハラスメントを抑止できます。

若手人材を育成する

若手人材を育成する目的でフィードフォワードを導入することは非常に良い考えです。若手の特権である何も恐れず前向きな忌憚のない発言をするために、フィードフォワードを導入する事は最善の策と言えます。型にはめず、伸び伸びと育てるためにも最高の教育方法と言えるでしょう。現在は目まぐるしく変化し、先が見通せない時代となっており、新しい革新的なアイデアを求めています。多様な人材の長所を伸ばし企業の新しい力になるように、フィードフォワードを上手に活用して育成しましょう。

フィードフォワード導入のメリット

円滑な人間関係を構築できる

フィードフォワード導入のメリットでまず挙げられるのが、円滑な人間関係を構築できることです。フィードフォワードでは相手の欠点などを指摘せず、意見や考え方も否定しないため、お互いの自尊心を傷付けることがありません。逆に良いところを褒めて真似ることから新しいアイデアに繋げられることもあるため、良好な人間関係を構築しながら未来に向けたアイデアを考えることができます。また、異なる考え方にも積極的に耳を傾けることで、チーム内でのアドバイスが増えるとともに、お互いに助け合う環境も築くことができるでしょう。

具体的な行動を促すことができる

フィードフォワードでは、失敗を恐れずに自分で次の行動を考えます。失敗を活かして次の具体的な行動に移れることはフィードフォワードの大きなメリットです。フィードバックのように、なぜ失敗したか誰のせいで成功できなかったかを考えるのではなく、どうすれば成功できるかだけを考えて具体的な行動を起こします。抽象的なアドバイスをもらった場合にも、どのような具体的な行動をすれば指導者の考えるものに近づけるかを自然に考えられるような意識に変化していくでしょう。

フィードフォワードのデメリット

一定の時間がかかる

フィードフォワードは、導入しても効果が出るまで一定の時間がかかるというデメリットがあります。いままでの上から下への命令的な指導から、フラットな人間関係と、自ら考えて行動を起こすという姿勢に移行することは簡単なことではありません。ただし一定の期間を経過すれば、どんどんと先を見通して行動するようになり、段違いのスピードで成長することにもなる指導方法です。しばらくは過去の実績などに縛られて上手く未来のことを考えられないかもしれませんが、これから躍進する助走期間と考えましょう。

共通理解を得られないとうまく進めることができない可能性がある

共通理解を得られないとうまく進めることができない可能性があることは、フィードフォワードのデメリットです。フィードフォワードでは自由に考えることができるため、お互いが真逆の考え方を持つこともあります。指導者と指導を受ける側で全く違う考えを持っていたならば、お互いの理解を得るのは難しく成功に近づくことも遠のきます。フィードフォワードの根底にある「人の意見を受け入れる」ことを双方が実行し、お互いが共通の認識を得られるまで話し合うことが肝要です。

フィードフォワードを実施する際の流れ

相手の許可を取る

フィードフォワードを実施する際の流れとして、まず相手に許可を取ることから始めましょう。いままでとは全く違う教育方法を実施することについて同意を得ていなければ、様々な問題になることが考えられます。皆が新しい未来型思考に変わることで、会社に大きなメリットが得られることを相手に納得してもらいましょう。すぐには馴染めず、いつものような行動を起こす事も多くあるでしょうが、効果があらわれる前に諦めるようでは時間だけが無駄になります。定着するまでに時間がかかることなども説明し、相手が了解した上で実施しましょう。

具体的に事実を伝える

フィードフォワードを実施するには、抽象的な言葉ではなく具体的な事実を伝えることで、未来に向けての行動を考えやすくなります。もし抽象的な言葉をアドバイスでもらったとしても、それを事実として捉えて次に何をすれば良いか、具体的な行動を考えましょう。未来志向だからといって漠然とした考え方で成功を目指すのではなく、具体的な事実を受け止めて未来を考えることが本当のフィードフォワードです。もっと出来ることはないか、これ以上の方法はないかと、最善策を模索しているうちに新しいアイデアが生まれます。

未来へと意識を持っていく

フィードフォワードは未来へと意識を持っていくことが基本です。過去を振り返っている時間があるならば、それよりも明るい未来のことだけを何度も考えるようにします。もちろん失敗することなどは考えず、成功するイメージを持つことが大事です。イメージができないようであれば、まだ未来への考えが不足していると捉えましょう。もう一度仕切り直して、不足した部分の考えを補い、成功するイメージがハッキリ感じ取れるまで考え抜いてください。繰り返しになりますが、過去のことは全く考える必要はありません。

フィードフォワードを導入する際のポイント

前例や監修にとらわれない

仕事は毎日同じ事の繰り返しであるため、いつもはこうだったなどと前例に固執することも多くあります。しかしフィードフォワードでは、前例や慣習にとらわれず、未来に向けて自分で考えることが重要です。だれもやったことがない手法であっても気にすることはありません。他の人から浴びせられるマイナス思考の言葉など気にせず、自分がイメージしたことを信じて実践しましょう。失敗しても周囲からの罵声などには耳を貸さず、次の方法を考えて未来に向けて前進してください。前例や慣習にとらわれないからこそ、新しい斬新なアイデアが生まれるのです。

フィードバックも併用して行う

フィードフォワードとフィードバックは正反対の指導法と言えますが、フィードバックを併用することでフィードフォワードがより効果を発揮することも多くあります。フィードバックは過去の事実の問題点を明らかにすることで未来を成功に導く手法です。過去を振り返ることはマイナス思考ではありますが、フィードフォワードの未来型思考で上手く考えられないときには、従来のフィードバックで過去の事象から学ぶことで未来への改善点が見つかることもあります。状況に応じて2つの手法を使い分けることができれば、さらに大きな効果が見込めるでしょう。

誰かを否定したり、ダメ出ししないことを大前提とする

フィードフォワードでは、誰かを否定したり、ダメ出ししないことが前提条件です。どんな意見でも受け入れる必要があり、誰でも考える事と愚弄するなど、過去の事例や経験にとらわれてはいけません。いままでとは考え方も視点も変えて、多くの意見を聞き直し考えてみましょう。新しい革新的なアイデアは、すぐそこにあるのかもしれません。誰でも考えている事は、誰もが問題視していることです。無理だと判断するよりも、どうすれば出来るかを考えて未来を切り開いていくのがフィードフォワードです。

フィードフォワードを活用しやすい場面

新人向けの導入時の教育

フィードフォワードを特に活用しやすい場面として、新入社員教育などが挙げられます。新卒の社員であれば社会経験がほどんど無いため、新しい教育方法であるフィードフォワードは受け入れやすいでしょう。転職者などはフィードバック方式の指導が身に付いているため、フィードフォワードに違和感を感じ、慣れるまでに時間を要します。新入社員は会社の未来を担う大切な人材であり、新しい教育方法を会社に根付かせるためにも、新人の教育にはフィードフォワードを活用すべきです。

社内ミーティング

新しい試みは、小さな部署やグループから始めると上手くいくことが多くあります。とくに、いままでとは全く異なる考え方や教育方法などは、ベテラン社員の方などには受け入れ難いものです。社内ミーティングなどから徐々に広げていき、個々が自分で考える基礎を作ってから、段階を踏んで大々的に教育方法として取り入れることをおすすめします。未来型思考と言われても、なかなか簡単に考え方を変えることはできません。身近なところから徐々に広げていくことが成功への近道です。

まとめ

フィードフォワードを活用して組織力を向上させよう

フィードフォワードは未来を考えるために非常に有効である手法ですが、他の意見を批判せず全ての意見に耳を傾け再考することにこそ意味があります。ポジティブな思考も大事ですが、組織の中で全ての意見を受け入れて未来への考え方を決めるということを実行した組織は多くありません。過去の事例や役職のある人の意見が大きな影響力を持ち、面白い意見やアイデアであってももみ消されることも多くありました。フィードフォワードを活用して全ての意見を再考することにより、新しいアイデアが生まれる組織を再構築し組織力を向上させましょう。

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