中国人が急増しているが日本で仕事を見つけるのは大変?!数字で見る就職事情

記事更新日:2020年09月17日 初回公開日:2020年09月17日

外国人採用・雇用 外国人留学生の採用

近年グローバル化に伴い、外国人採用に積極的な企業が増えています。では、どのようにすれば外国人を採用することができるのでしょうか。今回は中国人採用のポイントを見ていきましょう。

就労ビザ取得のためのチェックリストをダウンロードする

日本に中国人は多いの?

在留中国人の占める割合は減少しているが、人数は増加している

日本にいる外国人は年々増加傾向にあります。
日本では、どのくらいの在留中国人がいるのでしょう。
以下のグラフは在留外国人全体における、在留中国人の占める割合を表しています。

在留外国人全体に対する構成比は,ピーク時(2011年)の32.7パーセントに比べ、29.2 パーセントまで減少しています。しかし、全体に対する中国人の割合は常にトップを占めています。在留外国人が増加している今も尚、1/3は中国人です。
次に、在留中国人数を見ていきます。

在留中国人数は2013年末以降増加傾向にあることがわかります。2016年末の在留外国人数は前年末に比べ2万9,675 人増加し、69 万 5,522 人となっています。全体における割合は減少している在留中国人ですが、その数は過去最多となっています。

在留中国人は20代の若い世代が多い


在留中国人は、735千人の最大勢力で、男性が309千人、女性が426千人で、女性が男性よりも38%も多くなっています。これは、定住者以外のほぼ全ての在留資格で最大数を占めており、とくに「日本人の配偶者」(日本人男性と結婚した外国人女性)で最大数を占めているからです。
年齢別人口構成は、年齢が高い人口が少ない「とんがりキノコ型」になっています。これは日本国籍に帰化する人が少なくないためです。

中国人が日本で働きたい理由

お金

中国人が日本で働く理由に給与が挙げれます。中国では学歴社会の風潮が強く、一部のエリートのみが高い賃金で雇用されます。しかし、地方の学生との賃金格差は激しく急成長を遂げているとはいえ、給与が低いの現状です。そのため、日本で就職し、母国より高い給与で働ける環境を求めて日本にきていると考えられます。

日本の文化

次に中国人が日本で働く理由に日本の文化が挙げれます。日本の漫画・アニメ・食文化治安の良さなどから日本文化を好んでいる中国人が多くいます。その中でも、日本人の規律や清潔感ある生活が中国にはなく、働きやすい環境を希望していると考えられます。

中国人材を雇用するメリット

優秀な若い労働力

日本は少子高齢化から若者の労働人口の減少が問題になっています。そこで、中国の優秀な若い労働力に目をつけている企業は増えてきています。中国では熾烈な受験競争・就活競争があるとこから自己研鑽に励んでいる人がとても多く優秀です。また、日本の文化に惹かれ日本語を学習する中国人も増加傾向にあります。近年の若者はITに強い興味があり、プログラミングなどを学習していることからIT人材として採用することもできるでしょう。

新たなアイデア

近年グローバル化が進んでおり、企業は新たなイノベーションを生み出すことが必要です。そんな中、日本人とは異なる価値観を持つ中国人は、社内でこれまで生まれなかった新たなアイデアを生み出すきっかけを作ってくれることでしょう。日本人だけでなく、外国人と同じ空間で仕事をすることで、これまでとは違った雰囲気・コニュニケーションの取り方が期待されます。日本から見ても中国は大きな市場になるので、現地のメンバーがいることでマーケティング力を強化することができるでしょう。

中国人はどのように求人を探している?

日本と中国の就職の違い

近年、中国では就職氷河期を迎えているといわれています。
中国と日本の就職活動はどのように異なるのでしょう。

項目

日本

中国

就活期間

3~10月頃
4月から新学期がスタート

新学期は9月ごろから
通年採用あり

重視ポイント

コミュニケーション能力・社会的常識の有無・入社後伸びる可能性を見て業務知識のレベルを問わないポテンシャル採用。
OJTが一般的である。

サクサク転職するのが当たり前。即戦力しか価値を持たない。また、仕事経験が重視されるよって、日本の第二新卒に当たる就労3年未満の若者のほうが新卒より有利。

インターン

短期、長期のインターンがあるが、内定をもらえる事はまれである。最近では一次免除などの優遇があるところもある。

インターン中心の就活。
名門大学出身でも人気の専門分野専攻でもない学生は、専門知識どころか働いた経験すらなく、他人と差別化する武器を持っていない。どうにか自分の価値を底上げするため、長期インターンで仕事の経験を積むのが定番。
内定をもらうためのインターンとは異なる。

資格

あると有利

自分の価値を高める他の方法の一つに大学院に進学し、修士号や博士号を取得する、学歴のアップグレード。また、海外留学するといった手法で差別化を試みる。ただし、大学院進学者や海外留学経験者が増えすぎたため、こちらの神通力も衰えは隠せない。
中国ではさほど重視されず、就活に有利になる資格は基本、英語だけ

近年の中国では特に
・IT企業(通信、電子を含む)
・金融機関(銀行、アセットマネジメント、証券、保険など)
・政府機関
の3つが人気です。他にも、公務員試験の倍率は数十倍から100倍超えが当たり前となっています。
就職難の理由として、
・企業数に対して学生が多すぎる
・女性も積極的に就職するようになりさらに就職先が不足
・一人っ子政策で経済的な余裕のある家庭が増え、「給与」だけでなく、「自由な環境」「働きやすさ」を求める傾向が強くなった
などがあげられます。

就職を望む学生がいる一方で、果敢に起業する学生も一定以上います。鳳凰網によると、大学卒業後の進路で起業を選択した学生は全体の6.6%でした。(就職:71.2%、大学院に進学:16.9%、留学:5.6%)。政府の企業家向け補助金や投資環境が充実してきたことや、社会が起業にポジティブな雰囲気があることが要因とされます。学生の起業理由も「夢を実現したかった」(27.4%)、「興味があることを仕事にしたかった」(20.8%)と非常に前向きです。また、コネ入社も存在するようです。


さらに、海外の新卒採用や海外留学で経験を積んでから中国で就職活動をすることで、より有利に進めることができます。

中国人が重視するのは

中国人の働き方の特徴には以下のようなことがあげられます。
・仕事よりもプライベート優先
・スキルを獲得したい
・結果が同じなら手段は問わない
・職場ではフラットな関係でいたい
・会社に属するという考えより自分を「1つの商品」として売る
以上より、個人のスキル、スキルアップを重視しているのではないかと考えられます。

中国人を採用する方法

中国人人材紹介サービスを利用する

中国人の人材を紹介している日本の求人サイトを利用するのが一般的です。また、日本にはすでに若い労働力のある中国人が多く滞在しています。そのため、日本の求人サイトから在日中国人が自ら応募してくるケースも珍しくありません。中国にいる中国人人材を採用する際は、日本国内の人材紹介の会社が中国人版の求人サイトを設けている場合もあるので、検討してみると良いでしょう。人材会社を仲介するため、採用コストは高くなりますが求人にあった質の高い人材を確保することができます。

中国人が閲覧する媒体に求人広告を掲載する

中国人向けの中国語メディアに求人広告を掲載する場合は、掲載料はかかるものの、人材紹介サービスを利用するよりかはコストを抑えることができます。しかし、人材派遣会社を介していないので細かい求人設定などはできず、条件とマッチしない人が応募してくる可能性もあります。とはいえ、中国人の採用を行なっている会社だと認知されることで、多くの中国人から知ってもらえる良いきっかけになるでしょう。人材会社を仲介していないので、全て自社で採用を行う必要があります。そのため、採用に慣れ質にこだわらなければ、スムーズに労働力を確保することができるでしょう。

中国人が見る日本の求人はこれ!

中国人が見る日本の求人はこれ!

外国人求人ネットACE

外国人求人ネットACEには、日本企業で勤務経験のある即戦力の中国人キャリア及び日本の大学に在学中の中国人留学生が多数登録しています。

特徴
・各職種での経験を持つ即戦力の中国人スペシャリスト、次世代を担う中国人留学生が登録
・中国語(母国語)+日本語・英語・韓国語等もできるマルチリンガル中国人多数
・中国弁護士、中国会計士、通関士、簿記1級、高度なIT資格など、専門の資格所持者も登録
・学歴は、大卒・大学院卒 93% / 短大・専門学校 6% / 高卒 1%

info117.com

info117.comは、中国語サイトですが、在日中国人の就職・転職に特化したサイトです。

特徴
・在日中国人のための役に立つ就職・転職情報を提供
・来日留学後、人材派遣会社で10年間キャリアコンサルティングを経験した運営者が、求人を厳選
・予算、および求人内容に合わせて広告掲載についてご提案
・4パターンの広告掲載方法

【番外編】カケハシスカイソリューションズ

カケハシスカイソリューションズは、求人サイトではないのですが、企業の外国人採用支援事業を行っています。

特徴
・年間数百のクライアントの採用計画、育成計画をサポートする豊富なノウハウ
・企業の組織成長のパートナーとして、ともに戦略を立案し、実行のための壁を取り払う
・従来の大手求人媒体や合同説明会といった手法の効果を最大化することはもちろん、麻雀採用、脱出ゲーム説明会といったまったく新しい取り組みまで、各クライアント企業に合わせたオリジナルのソリューションを提供

中国人採用のポイントまとめ

日本には20代の中国人が多い

留学生など若い層に目を向けてみましょう。

中国人はスキル重視

中国人は会社のためより自分のスキルを重視します。個人のスキルアップを押し出してみましょう。

中国人に特化したサイトを利用する

日本の就活サイトのみではなく、中国人向けの就活サイトを利用してみましょう。

採用前に最終チェックを!

採用前に履歴書と事実に矛盾がないか、雇用形態や給与について理解・認識しているか、日本の文化やビジネスマナーについての理解はどうかなどを確認しておきましょう。

外国人・グローバル人材の採用をお考えの企業様へ

事例

「日本語+英語+さらに語学が堪能な社員の採用」「海外の展示会でプレゼンが出来る人材」「海外向けサービスのローカライズ出来る人材」「海外向けWebサイト構築・集客」など、日本語も堪能で優秀な人材へのお問い合わせが当社に相次いでいます。

他社の外国人採用成功事例はこちらからご覧ください。

【無料】就労ビザ取得のためのチェックリストがダウンロードできます!

就労ビザ取得のためのチェックリストダウンロードバナー

グローバル採用ナビ編集部では外国人の採用や今後雇い入れをご検討されている皆様にとって便利な「就労ビザ取得のためのチェックリスト」をご用意いたしました。また、在留資格認定申請書のファイル(EXCEL形式)もこちらよりダウンロード可能です。

こちらのチェックリストはこのような方におススメです!


  1. 外国人採用を考えているがビザの申請が心配。
  2. 高卒の外国人は就労ビザの申請できるの?
  3. どのような外国人を採用すれば就労ビザが下りるの?
  4. ビザ申請のために何を気を付ければいいの?
  5. 過去に外国人のビザ申請をしたが不受理になってしまった…
  6. 外国人材を活用して企業の業績アップを図りたい方。
  7. 一目で分かるこんな就労ビザ取得のチェックリストが欲しかった!


他社での事例やビザ申請の際に不受理にならないようにまずは押さえておきたい就労ビザ取得のためのポイントを5つにまとめた解説付きの資料です。

就労ビザ取得のためのチェックリスト(無料)のダウンロードはこちらから!

<前の記事:営業|用語集
退職|用語集:次の記事>
ページトップへ戻る
ダウンロードはこちら
ダウンロードはこちら