キャリア形成とは【基本となる考え方や具体的な方法について解説】

記事更新日:2022年08月29日 初回公開日:2022年08月23日

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リストラや倒産、人員削減など景気の悪さを象徴する言葉を近年ニュースで多く耳にするようになりました。最近ではコロナウイルスの影響でさらに業績が悪化する、または休業を余儀なくする企業が増えています。こうした中で、我々はいかにして仕事を続けられるかが重要です。今回ご紹介するキャリア形成はこうした状況に対応するという大きな意味を持っています。仕事において自分だけの持つ強みとはどのようなものか、こうしたものをキャリア形成によって考え、実際に形成していくことで不景気に臨機応変に対応することができます。日本で働く従業員すべての方に是非ご一読して頂きたい内容です。

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キャリア形成とは

将来を通じて職務経験やスキルを形成すること

キャリア形成とは、将来を通じて職務経験やスキルを形成することを指します。また、会社で任される業務を単に積み上げていくことはキャリア形成とは言えません。キャリアを自分で設定し、それに必要なスキルや能力を身に着けることをキャリア形成と言います。例えば、仕事で閊える資格を取得することなどもキャリア形成の一つと言えます。つまり、キャリア形成は自主性が求められ、自分は何をすべきなのかを常に考えることが重要でるということです。

キャリア形成が注目される理由

雇用形態が変化している

キャリア形成が注目される理由として、雇用形態が変化していることが挙げられます。かつての日本は一人の人が生涯一つの会社で働き続け、年齢が上がるにつれて給料も増えるという終身雇用の形態が一般的でした。しかしながら、バブルの崩壊や金融危機といったものが日本の雇用形態を不安定化させることとなり、終身雇用の維持が難しくなってきています。こうした厳しい状況を生き抜くためにキャリア形成を意識しておくことは非常に効果的といえるでしょう。

転職の機会が増加している

キャリア形成が注目される理由として、転職の機会が増加していることも挙げられます。先に述べたように終身雇用体制が望めない日本において、自らが雇用を維持できるようにキャリアを形成している必要があります。そして、終身的に雇用が担保されないということは同時に転職が増えてきているという側面もあります。こうした増加は転職の際の競争率の増加を意味し、転職難易度が上がってきていると言えるでしょう。この競争に負けないためにもキャリア形成が必要になってきます。

AIが普及し発達している

キャリア形成が注目される理由としてAIが普及し発達している点も挙げられます。既に日本では無人レジや顧客分析、人事データ分析などAIが代わってする業務が増えてきています。単純な作業はますますAIによって行われ始めてきており、AIの再現性の低いスキルを模索していく必要がでてきました。つまり、我々人間がより高度なスキルを身に着ける必要に迫られたのです。こうした中でキャリア形成は有効であり、AIや他の人と差別化をできることが可能となります。

キャリア形成をするメリット

これからやるべきことを明確にできる

キャリア形成をするメリットとして、これからやるべきことを明確にできる点が挙げられます。キャリア形成をする流れとして、まず自分の将来のプランを明確にします。プランが細かく定められていれば定められているほど自分が今どのような行動をとれば良いのかを判断することができます。また、転職や独立、会社に留まると言った複数の選択肢が自分の中にある時にその選択肢を一つに絞り込むのにキャリアの形成が役立つでしょう。キャリア形成をしておくことで行動に迷いが生じにくくなると言えるでしょう。

仕事へのモチベーションを上げられる

キャリア形成をするメリットとして仕事へのモチベーションを上げられる点が挙げられます。将来の仕事の理想像を予め持っておくことで、今ある仕事内容やすべての行動に意味づけをすることができるため、自然と一つ一つにモチベーションを持つことができます。例えば、部下がいたとして部下に対する指導が上手くいかずモチベーションが低下した時、ここで部下を指導できる指導力がキャリア形成の目標であり、キャリア形成にゴールにつながると考えます。そうすればそこにも意義が見いだされ、達成しようという意思が生まれるでしょう。

キャリア形成の考え方

Will・Can・Mustを用いて考える

キャリア形成の考え方として、Will・Can・Mustという考え方が挙げられます。Will・Can・Mustとは自己分析をする際に用いる手法の一つです。キャリア形成においてはWillはこれからやりたい仕事、Canは今自分が得意とする業務や分野、そしてMustは今自分がやるべきことを指します。これらをそれぞれフォーマットとして細かく記載していくことがキャリア形成の自己分析に繋がります。実際に頭で考えるよりも書いた方がわかりやすく、分析が明確となります。

目標を見据えて考える

キャリア形成の考え方として、目標を見据えて考えるという方法も挙げられます。キャリア形成においてまず目標を定めてから細かいプランを立てていくことは最もオーソドックスと言えます。抽象的でもいいのでまずは目標設定をしましょう。目標設定のアプローチとしてロールモデルを見つけることが非常に有効です。ロールモデルとは、自分の理想的な人物のことです。上司などの身の回りの人物でも著名人でも構いません。ロールモデルを設定し、次にどうすればそれに近づけるのかを考えていくという方法です。

やりたくないことを考える

キャリア形成の考え方として、やりたくないことを考えるという方法も挙げられます。上の二つは自分がどうなりたいか、または何をしたいかに焦点を当ててキャリア形成を考えていくやり方ですが、実はこれらをリストアップしていくのは意外に難しいです。逆に仕事でやりたいことが明確でない人が多いでしょう。そんな方にとってやりたくないことから考えていくのは非常に効果的です。例えば休日に働きたくない、残業をしたくないことがやりたくないことであれば、時間内労働に忠実で休日休暇をしっかりとれる会社への転職をゴールに見据えることができます。

価値観で考える

キャリア形成の考え方として、価値観で考えるという考え方があります。働く上で何を重要視するかによってキャリア形成をするという方法です。人によってこれは異なり、例えば収入の高さや趣味や家族との時間の多さ、社会保障など価値観は様々です。これらの価値観をまずは網羅して書き出してみて、そこに優先順位をつけていくと自分が仕事で何を重要視しているのかがわかりやすいでしょう。

キャリア形成を行う具体的方法

セミナーや本を通した独学をする

キャリア形成を行う具体的な方法として、セミナーや本を通した独学をすることが挙げられます。先に述べたように、今キャリア形成は注目されており、それに関する著書が多く出版されています。つまり、本を読む時間と少しの投資があれば内容のつまった情報を多く得ることができます。また、オンラインセミナーなども多く開催されており、中には無料で見れるものもあります。こうしたものはコストの面で非常に有効ですが、中には詐欺まがいのものが存在するのでそれらの見極めが重要でしょう。

資格を取得する

キャリア形成を行う具体的な方法として、資格の取得を取得することが挙げられます。例えば、今でいえばキャリアとして英語力がかなり重要視されており、TOEICやTOEFLなどの資格の取得が有名です。自分のキャリアの選択肢が国内から国外へも広げられる点で英語の資格取得は有用でしょう。ただし、やみくもに資格を取得しようとするのではなく、自分のキャリアプランとそれがそう関わっていくのかをよく考えキャリアの形成につなげていくことが重要です。

第三者に相談する

キャリア形成を行う具体的な方法として、第三者に相談することが挙げられます。第三者とは、具体的には厚生労働省から委託を受けたキャリア形成サポートセンターや転職エージェントなどの相談窓口のことを指します。第三者に相談することで自分の考えになかったキャリアプランや、自信の市場価値を推し量ることができます。また、キャリア形成のプロの視点によって自分が仕事で本当にやりたいことが明瞭に見えてくるかもしれません。

企業のキャリアサポートを活用する

キャリア形成を行う具体的な方法として、企業のキャリアサポートを活用することが挙げられます。日本にはキャリア形成促進助成金というものが存在し、キャリア形成に関する事業や研修を行った企業が助成金を貰えるという仕組みがあります。例えば、資格取得奨励のために講座を開く、または資格受験料の補助などがあります。また、正社員であればスキルアップのための研修なども行われることもあります。是非一度今勤務している会社のキャリア形成のサポート制度について確認してみて下さい。

キャリア形成における注意点

他人と比較しない

キャリア形成において注意すべき点は、他人と比較しないことです。キャリア形成のために様々なロールモデルを見つけ、同じようなキャリア形成を目指す人と出会うことが多いでしょう。その際にそれを比較して自分らしいキャリアプランを失わないように気を付ける必要があります。あくまでキャリアは形成であり模倣するものではないので、常に自分にしかないアイデンティティを意識したキャリア形成を行っていきましょう。

具体的かつ明確に目標設定する

キャリア形成において注意すべき点は、具体的かつ明確に目標設定することです。キャリア形成において目標が不明瞭であるとそれに伴って行動も決定しにくくないます。また、行動にモチベーションがなくなってしまい、実際にキャリア形成をすることが困難になってしまいます。目標を明確にし、その上で必要なスキルも具体的にしていくことでキャリアプランに近しい成果を期待することができます。

随時見直す

キャリア形成において注意すべき点として、随時キャリアプランを見直すことが挙げられます。人生の中で価値観や考え方が変わることは多くあります。キャリア形成において一貫性があることはもちろん重要ですが、かならずしもそれを変えてはいけないわけではありません。逆にそのままのプランでいるとキャリア形成と行動にずれが生じ、プラン設定の意味がなくなってしまいます。仕事へのモチベーションを維持するためにも随時キャリアプランを見直すことは非常に重要です。

まとめ

キャリア形成を行い自分に合った仕事をしよう

キャリア形成は、会社の雇用の枠組みから抜けて個々の能力が求められる今の時代に必要です。終身雇用の形態は崩れ、いつ首を切られるかもわからないため他の場所でも勤務できるようなキャリアやスキルを持っておく必要があります。また、キャリア形成は仕事へのモチベーションをあげ、これからの仕事の仕方に指針を与えてくれます。転職や独立、残留などの様々な選択肢を自己のキャリアプランと照らして考え自分に合った仕事を生涯送っていくことが重要であり、これがキャリア形成の最たる意義でしょう。

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