記事更新日:2024年05月01日 | 初回公開日:2024年04月30日
用語集 人事・労務お役立ち情報 採用・求人のトレンド グローバル用語解説シャッフルランチとは、社内で関わりのなかった人とランチを通じて交流することです。部署や年齢の壁を超えて社員同士が一緒にランチの時間を過ごすことで、コミュニケーションの活性化を促します。企業によっては、社員同士に限定せず、経営陣と社員が席を同じにすることもあるようです。どちらも目的は同じであり、企業の負担で社員および経営陣が同席してランチの時間を過ごすことにより、風通しの良い職場環境と良好な人間関係を目指すものです。
シャッフルランチを行う第一の目的は、前述のように社内全体のコミュニケーションを促進させるためです。多忙な毎日を送っていると、自分の部署以外の人と交流する機会は少なくなります。仕事に没頭することは悪いことではありませんが、他部署との交流が少なくなれば部署間の壁ができて、同じ会社なのに全く違う世界にいるようになってしまいます。シャッフルランチの機会を通じて、新しい人間関係が広がるとともに、部署の壁を超えた意見交換ができるようになるでしょう。
たくさんの人とランチを共にすることで、多様な価値観や考え方に触れることができます。そうした会話の中で、自分以外の人がどのようなことを考えながら仕事に取り組んでいるのかを知り、自分の仕事にも活かすことができます。相手の価値観や考え方を認め共有することで、社内全体に相手を認める文化が実ることでしょう。また、他部署の仕事内容や苦労なども分かり、いままで理解できなかった他部署が抱える課題なども、自分ごととして考えられるようになります。
シャッフルランチは、仕事のマンネリ化を防止するためにも有効です。価値観や考え方の異なる人と話すことで刺激を受け、いままでの仕事に対する考え方も変わってきます。単に「こなす作業」から考えて行う仕事に変化し、停滞していた個人の考え方が、新しいアイデアへ積極的に取り組むように変わっていくでしょう。価値観や考え方の変化は、仕事のマンネリ化を防止するだけでなく、チャレンジする気持ちを生み周囲にも好影響を与えるものです。
普段話さない人と会話ができることは、シャッフルランチの大きなメリットです。同じ部署の中でも、あまり話す機会のない人や、話しづらい雰囲気の人もいるでしょう。そうした人とも一緒にランチをすることで、話すきっかけとなります。思ったよりも話しやすいことや、自分が共感できる内容も多いものです。また、話せる相手が増えることは、仕事の幅や自分の考えを広げることに繋がります。多くの人と話すことで、自分自身が成長することを感じられるでしょう。
シャッフルランチを行うことで、繋がりができた社員に仕事で話しかけやすくなるメリットがあります。職場内で完結する仕事もありますが、複数の部署に関わる仕事も多くあるものです。シャッフルランチで部署の異なる多くの社員と繋がることで、仕事がスムーズに進むようになります。これはシャッフルランチの中で、相手の仕事内容などを聞いたことや、会話をしたことで相手の気持ちが少なからず理解できるようになったからです。お互いの仕事への見解が広がるとともに、仕事の効率が上がるという効果が期待できます。
シャッフルランチでは、会議では話せないことでも話せる場面ができることもあります。会議では周囲の目があることから、迂闊な発言はできません。しかしランチという場面では他人のことも気にすることがないため、1対1ならという条件で情報を聞けることが多くあります。もちろん重要な部分は、他に同席している人に聞こえないようにするのが暗黙のルールです。ただし、相手が気にしないようならば、普通の会話の中で話題にすることも問題ないでしょう。会議で疑問に思っていたことや、ぶつけたい意見を聞いてもらうこともできます。
シャッフルランチでは、様々な状況の社員と繋がれることが最も大きなメリットと言えるでしょう。様々な環境におかれた社員の別の顔を見ることができます。家族の介護で苦労をしている人や、子育てや教育で悩んでいる社員もいるかもしれません。自分が同じ境遇であった場合や、以前に同じ経験をしたことがあるときには、相手の悩みに共感し適切なアドバイスができるでしょう。逆も然りで、自分と同じ悩みを克服した人に話を聞いてもらうことや、助言を受けることもできます。
シャッフルランチを行うことにより、アイディアが生まれやすくなるというメリットもあります。違う視点からの意見を聞くことや、全く異なる経験を持つ人と話すことで、自分の視野も広がり新しいアイディアが生まれやすくなるはずです。自由で形式にとらわれない環境での会話には、思いもしない発想が生まれる可能性を秘めています。革新的なアイデアは企業が最も求めているものであり、そのような場所を提供することで、いままでにない独創的なアイデアの提案が期待できるでしょう。
シャッフルランチには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。その1つが、マッチングが難しいことで、メンバーをランダムに選んだつもりでも偏りができてしまうことです。異なる部署でメンバーを構成したつもりでも、近い部署の人ばかりが選抜されることもあります。また、メンバーに大きな年齢差がある場合や男女の構成比などによっては、盛り上がりに欠けることもあるようです。ムードメーカーとなる人物を加えるだけで解決できることもありますので、工夫してメンバー構成を考えましょう。
シャッフルランチの最も良いところは、新鮮な環境で通常とは異なるメンバーで話すことにあります。しかし回を重ねてくると、近隣でランチができる場所を使い切ってしまうことになるはずです。同じお店を利用することが多くなると、新鮮なはずの雰囲気がマンネリ化によって、いつもの出来事のようになってしまいます。現実的に考えてもランチの時間や予算は限られているため、お店がマンネリ化することも仕方のないことです。そのような時には、なるべくメニューの多い店を選ぶことなどで、マンネリ化を防ぐように努力しましょう。
企業側が社員のことを思って開催するシャッフルランチですが、参加者すべてが積極的に参加を望んでいるとは限りません。初めての人とは話をするのが苦手な人や、もともと人とのコミュニケーションをとることが不得手な人もいるでしょう。できるだけ社員の性格などに配慮して行うことが理想ですが、多くの社員を抱える企業などでは難しい課題です。どんなメンバーでも会話がスムーズに進行するように、前もって話題を提供しておくことも良い方法と言えます。難しい仕事内容などに拘泥せず、誰でも話せることを話題にするなど、まずは会話が弾むように心がけてください。
シャッフルランチを開催する上で注意したいのが、部署が被らないように参加者を編成することです。シャッフルランチでは、部署の壁を超えた社員の交流が大きな目的となっているため、普段は交流を持たない別部署の人と話せることが理想になります。しかし回数を重ねるうちに、そのバリエーションが減ることは間違いなく、メンバー構成も難しくなるでしょう。参加履歴などを保存するのはもちろん、個人の情報をデータベースにまとめるなどしておくと便利です。数回なら特に問題はないでしょうが、頻繁に部署が被るようであればマンネリ化を招く恐れがあるので注意しましょう。
シャッフルランチを継続して行うためには、メンバー全員のスケジュール調整や、シャッフルランチを行うお店の手配などが必要です。前述のようにメンバーの選抜も簡単ではなく、個々の勤務を確認する作業は時間と労力を要します。これらの作業は1人で行うことが一般的であり、担当者への負担は大きくなるでしょう。前述のようなデータベースにまとめるツールや、連絡や確認のためにチャットワークやスラックなどを使うことも良い方法です。これらのツールを有効に使い、システムを自動化することで、担当者の業務を大幅に軽減することが可能になります。
シャッフルランチの制度を導入する時には、社内でのアナウンスを怠らないように注意しましょう。導入の際には、シャッフルランチを行う目的や個人のメリットなども具体的に説明し、理解を得ることが重要です。また、導入後の連絡などにおいても、社内アナウンスは重要事項になります。社内広報ツールや、掲示板のポスターなどを利用して、シャッフルランチの開催日程などを事前に告知しておきましょう。これらは特別な費用が発生せずに、社内全体に漏れなく伝えることが可能です。ぜひ既存のツールなども有効に活用してください。
シャッフルランチではお店選びも重要なポイントですが、会社周辺のお店を事前にピックアップしておくと便利です。どの程度の距離までが対象になるかを踏まえたうえで、そのエリア内を探してみましょう。最近ではSNSなどに多くの情報があり、料理の評判や価格などを知ることができます。ただしシャッフルランチでは、食事よりも会話の方が重要です。できれば、食後もゆったりくつろげる雰囲気のお店が良いでしょう。また、8人などの大きな人数になれば予約が必要になることもあります。個室などを用意している店舗もありますので、あわせて調査してみましょう。
シャッフルランチでの会話を盛り上げるためには、参加チームに一人ずつムードメーカーを置くことも良い方法です。ムードメーカーが一人いるだけで雰囲気が大きく変わり、スムーズに会話が進行します。また強力なムードメーカーがいなければ、ムードメーカー的な人を二人くらいメンバーに加えても良いでしょう。基本的に、会話をしたことのない顔ぶれでのランチとなりますので、音頭をとれる人物が必要になります。チームにムードメーカーを加えることで、楽しいシャッフルランチとなり、目的を果たすことができるでしょう。
シャッフルランチは、部署を超えた人と同席してランチをすることで、社員のコミュニケーションを活性化することが第一の目的です。その先には、新しいアイデアの発想なども挙げられますが、このランチの時間にアイデアを強要するものではないことを理解しておきましょう。がんじがらめのランチ会は苦痛を感じるだけの時間で、得られるものは何もありません。憩いのひとときであるランチタイムを仕事の時間に変換するのは大きな間違いです。シャッフルランチの特徴を十分に理解し、社員が喜ぶ制度の導入を検討しましょう。
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