社内公募制度とは?【メリットや面接におけるポイントについて解説します】

記事更新日:2022年06月06日 初回公開日:2022年06月06日

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人手不足で新たな人材を募集したいけれど、採用コストをなるべく抑えたい。こんな経験をしたことのある企業さんが多いのではないでしょうか。そのような際におすすめしたいのが、「社内公募」です。そもそも社内公募とは、人材を必要としている部署が採用募集をかけ、すでに会社にいる社員から人材を確保する制度のこと。今回の記事では、社内公募は他の異動制度とどのように異なるのか、メリットデメリットはあるのかをお伝えします。採用方法で困っている人事担当の方にぜひ読んで頂きたい内容です。

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社内公募とは

会社内で募集をかけて人材を確保する制度のこと

社内公募とは、会社内で募集をかけて人材を確保する制度のこと。人事異動制度の1つであり、すでに同じ会社に勤めている社員を対象に、各部署が人材募集を行います。社内異動だからといって簡単なものではなく、新卒採用や中途採用といった外部からの採用と同様に、面接や書類審査を経て採用者を決定していきます。応募した社員全員が受かるわけではないので、社員も周到に準備をしてくるでしょう。社員自らの希望によって社内公募を受けるので、社員のやる気を図ることができます。

社内公募とFA制度の違い

人材採用の仕方が異なる

社内公募と似ている制度で、FA制度というものがあります。社内公募とFA制度は、人材採用の仕方が異なります。そもそもFA制度とは、社内公募と同様に人事異動制度の1つであり、社員の経験年数や業務成果などを他部署に売り込むことで人事異動を行う制度です。社内公募が各部署が募集をかけて人材採用を行う一方で、FA制度では社員自らが自分を他部署に売り込むことで人事異動を実現させていきます。求人型か売り込み型かという人材採用の仕方が違うのです。

社内公募と異動の違い

社員の意思かどうかが異なる

一般的な人事異動と社内公募では、社員自らの意思で異動するかどうかが異なります。一般的に人事異動が行われる際には、会社の決定によって行われることが多いです。社内の状況を見て、臨機応変に上層部の人が人事異動の決定を下します。本人の希望ではなく他部署に移るため、望まない部署についてしまう可能性があります。新しい環境に慣れることができず、ストレスを感じたり、社員のモチベーション低下に繋がってしまう恐れがあるのです。

社内公募のメリット

社員のモチベーションを保つ

社内公募を行うと、社員のモチベーションを保つことができます。先ほどの一般的な人事異動とは異なり、社内公募では社員自らの希望によって異動を行います。明確な理由を持って社内公募に応募する社員が多いため、希望の部署につくことができると、高いモチベーションを持って仕事に取り組めるでしょう。社員が意欲的に働ける環境は、社員のスキルアップに繋がり、社員を成長させていくのです。結果的に会社全体の活性化にも繋がっていきます。

離職率を下げる

離職率を下げることも、社員公募のメリットです。今では中途採用が一般的とされており、自分の希望する仕事ができなければ他企業への転職を考える社員が増えてきています。社内公募であれば、他企業へ移らなくても社員が希望する部署に移ることを可能とします。つまり、社内で新たな挑戦をすることができるのです。モチベーションを保ちながら仕事をすることができるため、必然的に社員の満足度が上がり、社員の定着率が上がっていくでしょう。

管理職の緊張感が増す

社内公募を実施するメリットには、管理職の緊張感が増すことも挙げられます。社員が自らの意思で所属する部署を変えられるということは、今の部署より環境が整っている部署に移ってしまう可能性を示唆します。社内公募の対象部署であるのに、希望する社員がいないと会社の中で目立ってしまうでしょう。つまり、部下に対して公正な評価を下すことや、適切なケアを施す必要があるのです。人材流失を防ぐため、管理職は部下の扱いに緊張感を持って仕事をこなすようになります。

採用コストを抑えられる

採用コストを抑えることができることも、社内公募を行うメリットです。新しい人材を確保しようとする場合、ほとんどが新卒採用や中途採用を行います。新規採用を行おうとすると、求人広告や人材派遣会社への費用が発生してしまいます。採用するまでに膨大な時間がかかるため、採用コストが悪いのです。社内公募であれば、このような費用がかかることがありません。採用コストを抑えながら、新たな人材を確保することができるでしょう。

社内公募のデメリット

人事部に負担がかかる

社内公募を行うと、人事部に負担がかかってしまいます。それは、人事部の業務内容が複雑化することで、業務負担が倍増するためです。一般的な人事異動とは異なり、多大な調整業務を行わなければなりません。社内公募は他部署から人材を獲得するので、欠員がでた部署に対して、どのように人材を補充するのか考える必要もでてきます。従来の人事異動は、各部署のトップと人事部、経営者のみで決定することが可能でしたが、社内公募は面接を行うなど一般的な採用方法と同じぐらい負担がかかるのです。

適材適所が行われない可能性がある

適材適所が行われない可能性があることも、社内公募のデメリットです。一般的な人事異動では、組織全体のバランスであったり、本人の特性を見て配属先を決定します。しかしながら、社内公募では社員本人の希望によって異動が行われるため、会社全体を俯瞰して人材配置をすることができないのです。社員が希望する部署と、社員自身がマッチするかどうかは、客観的に見た方が分かりやすいでしょう。社内公募は、社内全体で見ると不適合な異動となってしまう可能性があるのです。

他の社員と気まずくなる可能性がある

社内公募を取り入れると、他の社員と気まずくなる可能性があります。会社の決定で異動するわけではないので、もともといた部署の上司と異動する社員との関係性に悪影響を及ばしてしまうかもしれません。それは、上司の目に自分の部署から離れたがっているという風に捉えられてしまうからです。理由が何であれ、同じ部署にいた上司や同僚には異動することに対してネガティブな印象を持たれてしまうでしょう。そのため、社内公募情報の取り扱いには十分注意し、異動するという情報が社員全体に公開されることがないようにしましょう。

逃げる手段として使われる可能性がある

逃げる手段として使われる可能性があることも、社内公募のデメリットであると言えます。そもそも社内公募は、意欲的な社員が新たな部署で活躍するためのポジティブな制度です。一方で、上司との相性が合わない、部署の雰囲気になじめないなどといった、もといた部署から逃げる理由で応募する人もいるでしょう。しかしながら、異動したとしても会社の体質自体は変わりません。このような理由で応募した社員は、新たな部署でも同様な悩みを持ち、部署と合わないと感じてしまう可能性があるのです。

社内公募を採用する際の注意点

社員の理解を得る

社内公募を採用する際には、社員の理解を得ることを心掛けましょう。説明会を開くなどして積極的に社内認知を行っていく必要があります。なぜ社内公募を行うのか、どのような準備が必要でいつ開催されるのか、説明していきましょう。社内公募が会社で知れ渡っていないと、部署から逃げたと思われ、他の社員と気まずくなる可能性を高めるかもしれません。社員の理解を得ることができれば、社内公募は前向きな制度として構築することができます。

応募条件を詳細に決める

応募条件を詳細に決めることも、社内公募を採用する際の注意点です。社内公募は社員のキャリアアップや会社全体の発展を目的としていますが、応募条件が緩いと目的達成は難しくなる可能性があります。応募するために必要なスキルや条件をある程度詳細に決めましょう。誰でも応募できる仕組みであっては、企業の発展には繋がっていきません。現在の部署での在籍年数は応募条件にした方が良いでしょう。ネガティブな感情による「どこでもいいから異動したい」といった理由からの応募を避けるためです。

異動後の支援を欠かさず行う

社内公募を採用する際には、異動後の支援も欠かさず行いましょう。社内公募は、合格を出して終わりではありません。異動後の新しい部署で人間関係に問題がないか、仕事内容で不明な点はないか、本人や上司とのコミュニケーションを通じて支援していきましょう。また、異動前の部署でやり残したことがある場合にも、フォローする必要があります。その際の連絡は公にはせず、できるだけ密にやり取りすることを心掛けましょう。スムーズに部署異動することに繋がります。

社内公募の面接で注目すべきポイント

自己PR

社内公募の面接では、各々の自己PRに注目しましょう。ここでは、募集要項で示した人物像とどのくらい近いかを確認することができます。求めている人材と近いということは、募集要項を読み込み、新しい部署で働きたいという意欲があることを指します。また、強みとしていることが部署で活かせる強みであるかも確認しましょう。自己PRとして自分のことを熱弁していても、内容が求めていることとそぐわなければ、部署を変更する意味がありません。

志望動機

志望動機も、社内公募の面接で注目したいポイントです。志望動機では、その部署になぜ移りたいのか、熱量を測りましょう。志望動機を明確に語ることができる社員は、異動後に活躍してくれることが期待できます。その時には、論理的な話ではなく経験を踏まえて話している人に注目すると良いです。なぜなら、論理的な話は誰でもできるため、本当にその部署に行きたい気持ちがあるのか分からないためです。逃げの手段として社内公募を使っていないか見極めましょう。

今後のキャリアプラン

社内公募の面接では、今後のキャリアプランが具体的にあるかどうかも注目すべきポイントです。将来を見据えている社員は、社内公募による異動を有効活用できていると言えます。社内公募はそもそもやる気のある社員のための制度なので、今後のキャリアプランを聞くことで、その社員が上昇志向かどうか確認することができます。5年10年15年と、時系列に沿って話してもらうと、その人のキャリアプランを具体的に知ることに繋がります。

まとめ

社内公募で企業を発展させよう

社内公募を行うと、採用コストを抑えられるだけでなく、社員のモチベーションを保ち離職率を下げることができます。一方で、社員同士の関係に悪影響を及ぼしたり、もといた部署から逃げの手段として使われてしまう可能性も考えられます。そのようなデメリットをカバーするためには、説明会を開き社員からの理解を得ることが重要となるでしょう。社内公募をポジティブな制度として構築することができれば、社内公募の持つメリットが最大限に活かされることが期待できます。社内公募を採用し、企業を発展させていきましょう。

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