効果的な成長機会を与えるためには【社員を成長させるためのポイントをお伝えします】

記事更新日:2022年12月08日 初回公開日:2022年12月08日

用語集 グローバル用語解説 人事・労務お役立ち情報
社員の成長は企業の発展に必要不可欠です。普段の業務に加えて研修制度や人事異動など、幅広い経験が社員に成長をもたらします。成長機会を通して企業の中で様々な経験を積んだ人材は、将来的に管理職などの役職者として活躍することが期待されるでしょう。成長機会は会社に指示を受けることもありますが、制度を整えることで社員自ら成長機会を利用して自己成長することもできます。この記事では、社員の成長につながる成長機会のポイントや懸念点を紹介しますので、成長機会の提供を考えるときの参考にしてみてください。

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成長機会の与え方

研修やセミナーを増やす

研修やセミナーを増やすことは、成長機会を与えるのに最適です。研修やセミナーは新たな知識や視点を得て自分の日々の業務を振り返り、課題を洗い出す機会になります。また、人材育成を通して改めて企業理念の理解やマネジメントスキルを深められるため、研修やセミナーを企画する社員の成長機会にもなります。社内で研修やセミナーを実施する余裕がない場合、社外研修を活用するという手段もあります。成長機会となる研修やセミナーのためには、受講者に目的や到達点を説明して理解してもらうことが必要です。

社内異動の機会を作る

社内異動は、成長機会を与える方法として有効です。異動した社員は新しい環境で経験のない業務を担当することで、新たな知識やスキルを得ることができます。同じ業務のみ続けているとスキルアップはしますが、慣れで仕事に対する意欲の低下を招く可能性があります。人事異動で新しい環境に入り、刺激を受けることでモチベーションの向上にも効果的です。マネジメントスキルやリーダーシップの醸成を目的とした人事異動は、将来的に管理職や役員となる人材を育てるために必要です。

成長機会の阻害要因となる主な事象

部下が自分の課題を理解できていない

部下が自身の課題を理解していないことは、成長機会の阻害要因となります。課題が理解できていないと克服するべき点が明確にならず、何を意識すれば成長につながるかわからないためです。課題の認識がない状態で日々の業務を進めると、業務効率や仕事の質が上がらないまま変わらないため、会社全体の成長に影響する可能性もあります。入社後の早い段階で、業務に対する課題の発見方法や解決方法を学ぶ場を設け、上司や先輩に指摘を受けた際は自身で原因を分析する意識をつけさせることが必要です。

責任感が欠如している

責任感が欠如していることは成長機会の阻害要因となる事象の一つです。責任感が欠如していることでトラブルがや解決するべき課題があっても、自分ごととして捉えることができません。他者や環境に問題があると考えて自分の知識不足やミスが起因していないか振り返ることもないため、同じ過ちを繰り返すことが多いでしょう。また、責任感が欠如していると当事者意識が低く「誰かがなんとかしてくれる」というスタンスでいるため、積極的に行動せず常に誰かの指示待ちの状態になります。

社員が自分の意見を曲げようとしない

社員が自分の意見を曲げようとしないのは、成長機会の阻害要因となります。他者の指摘やアドバイスを受け入れる柔軟性に欠けると、何の改善もないまま自分のやり方を押し通す形で業務を進めます。自分なりの意見や問題意識を持つことは成長にとって大切ですが、他者の意見を聞き入れられないとなると問題です。自分の意見を曲げない人が上司となると、部下は納得いかない指示を受けることもあるでしょう。我が強く柔軟な思考ができない社員は、他者の成長機会が阻害される要因にもなりかねません。

実力以上の仕事にチャレンジしない

成長機会の阻害となる要因の一つに、実力以上の仕事にチャレンジしないことが挙げられます。実力以上の仕事でミスするのを避けるためだとしても、困難な問題と直面したときに試行錯誤を繰り返し、乗り越えることで成長へつながります。チャレンジすることこそ絶好の成長機会のため、実力の範囲内の仕事で留まっていると成長する機会は失われるでしょう。また、実力以上の仕事にチャレンジしない社員は意欲がないとみなされ、新しい業務の提案などの声は掛かりづらくなることも考えられます。

成長機会を通して社員を成長させるためのポイント

成長を感じた瞬間をフィードバックさせる

成長を感じた瞬間をフィードバックさせることは、社員を成長させるためのポイントになります。成長を認められることで達成感や自尊心が満たされてモチベーションが上がり、成長意欲がわきます。フィードバックは事実に基づいたことを具体的に伝えることで、部下の自己認識を深めることができて効果的です。どの行動の、どういう点が良かったかという点にフォーカスさせましょう。たとえ目に見えた大きな成果はなくても、努力している部分などの過程を褒めることも大切です。

将来的に期待していることや伸びしろを伝える

将来的に期待していることや伸びしろを伝えることで、社員の成長を促すことができます。成長機会は会社側から社員を労い、激励する機会にもなります。期待されていると感じることで、会社から必要とされている存在であると認識し、新たな目標へとつながるためモチベーションが上がります。また、伸びしろを伝えることは社員への期待を見せながらも克服するべき課題がポジティブに伝わるため、成長機会として有効です。フィードバックの際は、改善点を伸びしろとして相手が前向きに捉えられるように伝える工夫をしましょう。

業務から得られるスキルを具体的に教える

業務から得られるスキルを具体的に教えることは、成長機会を通して社員を成長させるポイントの一つです。成長機会を与えられても、目的意識がなければ成長意欲につながらないことがあります。自分が携わる業務を通してできるスキルアップを知ることで、どんな成長が見込めるか考えるきっかけとなります。また、スキルアップを意識しながら業務に臨むことで自身の課題の認識や今後の目標の設定がしやすくなるでしょう。社員が日々の業務をこなすだけではなく、業務を通じて何が得られるか意義を見出す機会を与えることが大切です。

個々人の目標をメンバー全員で決める

個々人の目標をメンバー全員で決めることが、成長機会を通して社員を成功させることにつながります。他者の視点を取り入れた目標設定は、自分一人で考えて決めた目標より有意義になる可能性があるからです。普段の仕事の様子を見ているのは周りの上司や同僚で、自分自身では認識していない課題に気が付いていることもあります。また、習熟状況をよく知っている社員が一緒に考えて目標を決めることで、進捗度に応じた適切な目標を設定し、成長機会を作ることができるでしょう。

社員から成長を実感した業務を聞く

社員から成長を実感した業務を聞くことも、成長機会を通して社員を成長させるのに効果的です。業務を振り返って課題を見つけるきっかけになりますし、以前よりスキルアップしたことをを改めて実感することでモチベーションの向上にもつながります。また、具体的にどんな成長を実感したか言葉にすることで、自分の得たスキルやノウハウを再度落とし込むことができます。フィードバックを受けるだけではなく、社員が自己の成長についてどう考えているか共有することも一つの成長機会です。

スピードを意識して作業させる

スピードを意識して作業させることはタイムマネジメントの醸成につながり、成長機会として有効です。優先順位を考えて無駄のない作業を意識するため、自分なりに業務を工夫する力が身につくでしょう。一つの業務にとりかかる時間が短くなれば、同じ時間内でもできる業務が増えて生産性が上がります。ただ、スピードだけに重点を置くことで進め方がいい加減になる可能性があるため、注意が必要です。業務を一人前にこなせるようになった上で、プレッシャーを感じない程度にタイムマネジメントの意識を持てるよう配慮しましょう。

成長機会を提供する際に懸念される問題点

社員が挫折してしまう

成長機会を提供する際に、社員が挫折することが懸念点として挙げられます。与えられた成長機会の場によっては、自分の得意ではない分野や未経験の業務に取り組むことが求められます。慣れない環境や業務に社員が挫折することで、成長機会として設けた場がモチベーションの低下になるのは避けたいことです。しかし、挫折をうまく乗り越えられれば成長の糧となる可能性もあります。挫折を乗り越えて成長するためには、社員が気軽に相談できる環境や、進捗状況を把握してサポートできる体制を整える必要があります。

残業時間が増える

残業時間が増えることは、成長機会を提供する際に懸念される問題の一つです。特に研修やセミナーを社内で執り行う場合、企画する社員は普段の担当業務に加えて研修の準備をすることになります。研修の準備に注力した場合は、他の社員が残業時間を増やして業務をカバーすることになるかもしれません。また、人事異動の場合は社内でも職務内容によって労働環境が変わるため、残業が増える可能性あります。慣れない環境での長時間労働により、心身ともに負担を感じる可能性があります。いずれの成長機会も、人手を必要とする繁忙期は避けたほうがよいでしょう。

自主的に行動することが制限される

成長機会を提供する際に自主的な行動が制限されてしまうことも、成長機会を提供する際に懸念される問題となります。成長機会は会社が与えるものという認識だと、自ら成長機会を求めていいかわからず積極的に行動することが難しくなります。また、「与えられた」という認識があると、指示された業務や課題をこなして終わるので、自主的に行動しようと思わなくなるでしょう。反対に、自ら成長を求める社員に成長機会を与えることで大きな効果があります。社員の主体的な成長機会への参加を呼び掛けることで、成長機会を浸透させましょう。

成長機会の提供を意識している企業

マルハニチロ株式会社

マルハニチロ株式会社は、成長機会のための豊富な人材育成プログラムや研修が制度が整っています。役割等級に応じて階層別研修や分野別など、一人ひとりの状況に合わせたプログラムで社員のスキルアップを図っています。また、グローバル市場で活躍する人材を育成するための「グローバル人財育成プログラム」では、数名を1~2年間海外へ派遣しています。会社の達成目標をもとにそれぞれの研修の目的や到達点が明確なため、社員の目標に合わせた成長機会が提供できるのが魅力です。

まとめ

社員が自ら成長機会を探すような環境を整えましょう

成長機会を与える方法や成功へ導くポイントを紹介しました。成長機会をうまく利用することで、社員が新たな課題や目標を発見して経験値やスキルアップに励むことを繰り返し、企業の成長へとつながります。反対に成長機会を与えても社員が成長意欲に欠けていたら、時間と労力の無駄になってしまいます。成長機会を、企業が目標に到達するための手段の一つと考え、企業の方針や達成目標をもとに成長機会の目的を明確にすることが必要です。社員が自ら成長機会を求める環境を作るために、挑戦したくなるような研修制度やチャレンジ制度を検討してみましょう。

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