リーンとは?【アジャイル開発との違いなど】

記事更新日:2020年10月13日 初回公開日:2020年09月28日

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ビジネスパーソンであれば一度は耳にしたことがあるであろう「リーン」という言葉。リーンをうまくマネジメントに反映させると、経営の無駄を省きつつ最大限の実利を得ることができます。また、全プロセスでの意識統一を図ることにより経営の一体性も生まれます。しかし、リーンの正確な意義や実践方法を理解されている方は少ないのではないでしょうか?今回は、リーンの意義、目的や実践方法を実例を交えつつご紹介します。必要最小限の経営資源で最大限の利益を上げたいというビジネスパーソンや、これから起業したい、新しい事業を始めたいという方は是非ご覧ください。

リーンとは

リーンとは無駄をなくすこと

「リーン」は英単語でLeanと表記され、”贅肉のとれた”、”均整のとれた”という意味。人間の体でいえば、つけるべきところの肉はつけ、不要なところの肉は落としメリハリのある肉体を実現するというイメージです。企業経営もこれと同様、ゴールを目指して事業を行い、その中でメリハリをつけ無駄を省いてくことがリーンの大枠となります。ここで重要なのは、コストカット=リーンではないということ。あくまで無駄をそぎ落とすのであって、必要なところには充分な経営資源を投入していくのが「リーン」なのです。

ビジネスにおける「リーン」の考え方

上記でリーンの大枠を解説しましたが、ビジネスにおけるリーンの考え方は具体的には以下のようなものです。すなわち、経営資源であるヒト・モノ・カネそれぞれにメリハリをつけ投入し、バランスのとれた経営を目指す。そして、取り巻く環境の変化に対応するため、業務の見直しや方針の変更を通じてマッチベターを求め続ける。この一連の過程を絶え間なく継続していくことが、ビジネスにおけるリーンの考え方となります。プロポーションのとれた肉体を維持するためには努力が必要であるのと同様、バランスの取れた経営を維持するためにも不断の努力が要求されるのです。

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リーンとアジャイル開発の違い

リーンは「顧客開発」アジャイルは「製品開発」

リーンと似た意味を持つアジャイルについても解説します。どちらもゼロベースから製品やサービスを開発していくという点で共通しますが、重視するポイントが異なります。リーンのテーマは「顧客開発」と言われており、市場からのフィードバックを通じて改善を続け、「売上げ」を重視します。他方、アジャイルのテーマは「製品開発」と言われ、開発・設計・要求を繰り返し製品の「進化」を重視します。どちらも商品やサービスを開発していく上で必要な考え方ではありますが、両者の違いは意識しておくとよいでしょう。

リーンの目的

メリハリのついた経営の実現

リーンの目的は、メリハリをつけて経営資源を投入し、同時に経営の無駄をそぎ落とすことにあります。ここで忘れてはならないのが、リーンはあくまで顧客や市場を起点とした考え方であるということ。企業の自己満足で終わってしまってはリーンを実現できたとは言えません。顧客や市場の目線から価値を提供し、その過程における無駄を無理なく排除する。そして、一時的な成果で満足することなく継続的に改善していく。必要最小限の経営資源で最大限の顧客価値を創り出すことがリーンの本来の目的です。

リーンの考え方

リーン生産方式

リーン生産方式という言葉でリーンを耳にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。リーンの考え方は、トヨタ自動車が生産現場で用いていた「トヨタ生産システム」、またの名を「リーン生産方式」に由来します。これは、生産プロセスの徹底した効率化により品質を維持しつつ生産に要する時間を大幅に削減するという考え方です。「生産方式」という名称は製造業であるトヨタ自動車ならではですが、現在ではサービス業や公的機関にもこの考え方は浸透していますね。リーンはどの業種においても有意義な考え方と言えるでしょう。

リーンマネジメント

商品やサービスを開発していくうえでどれか一つのプロセスでも手を抜いてしまえば、最終的なクオリティにまで影響してしまうでしょう。リーンマネジメントとは、一つひとつのプロセスの継続的な改善の積み重ねによって最高レベルの顧客価値を創り出そうとうい考え方です。そのプロセスにおける試行錯誤を繰り返し、効率化を図ることが求められます。最適化されたプロセスを組み合わせ、全体として顧客価値を創り出すための経営を実現。その後も継続して試行錯誤を続けていけば、リーンマネジメントを経営に反映できていると言えます。

リーンスタートアップ

リーンに関連する用語として、アメリカの起業家の著作で知られるリーンスタートアップという言葉があります。これは、多くのビジネスシーンの中でも起業の場面にフォーカスした考え方です。アイデアを事業化するためのプロセスの無駄を排除し、生産性向上を目指すという起業の方法論として認識されていますね。ここでは、仮説構築・実験・学び・意思決定の4つの段階を回し続けることが求められます。コストパフォーマンスを向上させ、無駄のない意志決定を下すことが大切になるでしょう。

リーンのメリット

新たなビジネスモデルの開発

リーンを経営に反映させるためには、全てのプロセスにおける試行錯誤が必要となることは前述しました。これは、企業の規模が大きくなればなるほど難しいでしょう。しかし、組織の末端まで巻き込み現場の声を聴くことで、プロセスの最適化のために新たなビジネスモデルが浮上することもあります。各部門の抱える課題や不満を抽出し、企業全体で改善へ向かうことで、無駄を排除するだけでなく斬新なアイデアが生まれるかもしれません。広い視野で多角的にプロセスの見直しを行いましょう。

無駄の排除による生産効率上昇

リーンは顧客のフィードバックを基礎に改善を図るため、時間・費用・労力といったコストを抑えられます。これにより、商品やサービスの開発を促進し、短期間で市場へ投入することも可能となるでしょう。コスト削減による生産効率上昇が分かりやすいメリットですが、リーンのメリットはこれだけではありません。継続的にリーンを実践していけば、自らが投入した商品やサービスの反響に敏感になり、さらに無駄を排除するための試行錯誤を行うきっかけにもなります。リーンにおいては、生産効率上昇と顧客からのフィードバックは切り離せない関係にあるのです。

リーンで結果を出す経営のために必要なこと

3つの要素

リーンで結果を出すために不可欠な要素が3つあります。1つ目は市場へ商品やサービスを投入し、顧客の反応を知ること。2つ目は経営資源を適切に選択すること。そして3つ目が、社員全員が現場力と経営力と持つことです。特に3つ目が重要です。社員全員が経営力を持つことはなかなか難しいかもしれません。しかし、企業全体として無駄を排除し美しいプロポーションのとれた経営を実現するためには、全員が経営の視点を持つことが要求されるのです。一つのプロセスでリーンを取り入れても大きな成果は得られません。全てのプロセスでリーンを実施し、企業全体を巻き込んで取り組むことが重要です。

5つのプロセス

アイデアを実現するプロセスをマネジメントする考え方であるリーンにおいては、以下5つのプロセスを回し続けなければなりません。すなわち、「価値の特定」「価値を生まない無駄の排除」「価値製造過程の創造」「直前のプロセスが生む価値の抽出」「改善」の5つです。この5つのプロセスを1つのサイクルとして、継続的に回し続ければ、無駄を排除しつつ、最大限の価値を創り出すことができるでしょう。ここでも、どれか1つのプロセスに妥協があってはなりません。全てのプロセスに全社的に取り組むことによってはじめて、リーンを経営に反映させられるでしょう。

リーンの導入実例

全日本空輸(ANA)

ANAは2017年頃からリーンを導入。以降、スマートフォン向け座席予約アプリや空港でのベビーカー・車いすの貸出しサービスなどのサービスを立ち上げています。これらは、無駄を排除しつつ顧客への価値の提供を実現しており、リーンの成功事例と言えるでしょう。ANAにおけるリーンの特徴は、企業全体を巻き込んだプロセスの改善にあります。現場の各部門の意見や課題を抽出、業務を阻害する要因を検討し、企業全体として無駄の排除に取り組みました。一つひとつのプロセスの改善の積み重ねが重要であることが分かる事例です。全社的なプロセス改善への努力が大きな成果につながったことが分かりますね。

KDDI

KDDIは、開発の無駄をなくしグローバルな競争に勝ち残っていくため、2013年からリーンスタートアップを本格的に採用。約20のチームがBtoBとBtoCそれぞれのサービスを見直し、徹底的に無駄を排除しました。結果として、無駄を削ぎ落すだけでなくサービスのリリース時期を早めることにも成功し、顧客満足度を向上させました。チームの人数の増減を適宜変更する柔軟な対応や、専門家を招いた研修を定期的に開催するといった取り組みも、成功の要因の1つでしょう。

ヤフオク

ヤフーでは2015年からリーンスタートアップの概念の採用を開始。当時、改善のフェーズにあったヤフオクに適用しました。仮説を立て、直ちにサービスを構築してリリースする手法が求められていたことが背景にあったのです。結果として、スマートフォン用アプリの開発に成功し、コストを大幅に削減することができました。この成功体験をきっかけに、ヤフーでは広く全社にリーンの考え方が展開されています。リーンスタートアップが新事業の立ち上げの場面でも有意義であることを示す例と言えるでしょう。

まとめ

リーンとは少ない経営資源で大きな価値を生み出すための考え方

ビジネスにおけるリーンの考え方は、最小限の経営資源で最大限の価値を創り出すことを目的にするものです。リーンを経営に反映させるためには、顧客からのフィードバックをもとに企業全体でメリハリのある経営を目指すことが重要です。この記事ではリーンについてその意義や目的、実践方法を実例を交えつつ解説しました。リーンの考え方は、製造業のみならず多くの業種に共通するものであり、現に多くの企業で採用されています。無駄を排除し、少ない経営資源で大きな価値を創り出せるよう、企業全体となってリーンを実践していきましょう。短期的に実践するのではなく、継続的に試行錯誤を繰り返すという意識を忘れないでくださいね。

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