記事更新日:2022年03月14日 | 初回公開日:2022年03月11日
用語集 グローバル用語解説 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報インフルエンサー採用とは、社外のインフルエンサーにPRの依頼をするのではなく自社で採用することです。一般的なPR依頼の方法としては、インフルエンサーに直接オファーをするか、仲介業者を介して依頼を行うことが多いです。影響力を活用して短期間で多くの人に認知してもらえる効果も見込めますが、必要なコストや認識のすり合わせが必要という点での課題もあります。自社でインフルエンサーを抱えることによって、長期的な視点で見ると多くのメリットが得られるでしょう。
インフルエンサー採用が注目されている理由として、近年SNSによる影響力が拡大しているということがあげられます。スマートフォンを利用して、移動中などの時間でも多くの人が気軽にコンテンツを視聴できるようになりました。他の人が発信した内容をSNS内に拡散できるということも一般的となっており、より多くの人へ情報が届けやすくなってきています。その結果、SNS内で大きな影響力を持つインフルエンサーを起用した広告は非常に大きな効果を持つようになったのです。
インフルエンサー採用を行うことによって、外部委託にかかるコストを軽減することができます。社外のインフルエンサーに依頼する場合は、報酬や商品の発送費に加えて移動費や宿泊費など必要に応じて様々な費用が発生します。またインフルエンサーに直接依頼するのではなく、仲介業者が間に入るとさらに負担するコストは増えてしまいます。自社でインフルエンサーを抱えることによって、それらのコストを削減することができるでしょう。
幅広い層の顧客へアプローチできるということも、インフルエンサー採用におけるメリットといえるでしょう。企業が実施する通常のPR活動だけでは、限られた層にしかアプローチできていないという場合もあります。インフルエンサー採用によって社外から新しい視点を取り入れることができるだけでなく、影響力を活用してさらに多くの顧客に認知してもらうことができます。その結果として、これまでとは異なる幅広い層の顧客にまで商品やサービスの魅力を届けることができるでしょう。
自社採用することによって、インフルエンサーの持っているSNSマーケティングのノウハウを企業に取り入れることができます。例えば写真や動画の撮影方法や、商品紹介の文章ひとつをとってもそれぞれのインフルエンサー独自のノウハウがあるでしょう。インフルエンサー採用によって蓄積されたこれらのノウハウを活用することで、既存社員にもSNSマーケティングに関する指導を実施することができます。自社からも影響力のあるインフルエンサーを輩出できれば、より大きなPR効果が見込めるでしょう。
インフルエンサー採用を行うことでこれまでとは異なる人材が企業に入り、より多様性のある企業となることが期待できます。インフルエンサーとして活動してきた経歴があるというだけでも、通常の選考ルートで採用された人材とは異なる魅力を持っているでしょう。特にSNSマーケティングという分野においては豊富な知識を有している場合も多く、既存社員だけでは思いつかなかったようなアイデアを生み出す可能性も十分にあります。社内の人材に多様性を持たせるという点においても、インフルエンサー採用は有効な手段といえるでしょう。
インフルエンサー採用はこれまでの採用活動とは少し異なるため、適切な採用基準を設定するのは難しいでしょう。通常の選考であれば、コミュニケーション能力や協調性をはじめとしたさまざまな能力を評価することで採用を決定します。インフルエンサー採用においてはこれらの能力だけではなく、インフルエンサーとしての能力を適切に評価する必要があるでしょう。抱えているフォロワーの数やこれまでの実績など、複数の視点から求める人物像を作り上げることで明確な採用基準を設定しましょう。
採用したインフルエンサーによるPR活動を行うにあたって、企業や製品のマイナスイメージが拡散されやすいということはデメリットといえます。短時間で多くの人に認知してもらいやすいのと同時に、悪い評判もすぐに広まってしまいやすいです。近年では「炎上商法」という言葉が使われるほど、インフルエンサーの投稿は多くの人に影響を及ぼすことが明らかになっています。多くの人の目に触れることに違いはないかもしれませんが、企業としての評価を下げないためにも、採用したインフルエンサーの発信内容は慎重にチェックしましょう。
インフルエンサー採用ではさまざまなSNSが活用されますが、Twitterはその中でも代表的なSNSのひとつです。Twitterにおける国内の月間アクティブアカウントは約4500万となっており、非常に多くの人が利用していることがわかります。そのため、TwitterにおいてPRを行えばその効果は大きなものとなるでしょう。ユーザー層としては30代が多いため、アプローチしたい年齢層にマッチしているかどうかも考慮しましょう。
Instagramを活用して、インフルエンサー採用が行われることもあります。日本の月間アクティブアカウントは約3300万で、10代から20代のユーザーが多いのが特徴です。写真や動画を投稿する機能に長けているため、商品のビジュアルなどを強調して発信したい場合はInstagramのインフルエンサーを採用するといいでしょう。Twitterと共に今後も利用者が増加していくと考えられるため、さまざまなインフルエンサーの投稿内容をチェックしておきましょう。
インフルエンサー採用を行う際には、事前に投稿内容をチェックしておきましょう。自社で扱っているサービスや商品をPRしてもらう際に、ユーザーから十分な反応が得られなければ意味がありません。インフルエンサーの普段の投稿においてどの程度の反応が得られているのか、SNS投稿におけるマナー違反は無いかなども重要な指標となります。先述の通り投稿内容によっては企業の評判を大きく下げてしまう可能性もあるため、普段の投稿内容をチェックしておくことでそのような事態を未然に防ぎましょう。
インフルエンサー採用においては、インフルエンサーが普段発信しているコミュニティを把握しておくことも重要です。SNSのプラットフォームや、フォロワー層などについてなるべく詳しく分析しましょう。どれほど影響力の大きいインフルエンサーでも、自分のコミュニティの外まで発信することは難しいです。インフルエンサー採用の効果を最大限に高めるために、自社のサービスや商品にマッチしたコミュニティで発信しているインフルエンサーを採用しましょう。
インフルエンサー採用においては、フォロワー数の多さだけを採用の基準としないようにしましょう。インフルエンサーの影響力の大きさを測る際に、フォロワー数は非常に重要な指標のひとつとなります。しかし単純にフォロワー数が多いインフルエンサーを採用すれば、入社後も活躍してくれるというわけではありません。企業のビジョンとマッチしているか、適切なコミュニケーション能力があるかなど、通常の選考ルートと同様に必要とされる能力は面接などで正しく見極めましょう。
メガネやサングラスの販売を行なっているOWNDAYSでは、2017年からインフルエンサー採用を実施しています。SNSでのフォロワー数が1万人以上であれば、投稿内容を確認したうえで選考フローを大幅カットするというものです。発信力の高い人材をスタッフとして直接雇用することで、自社ブランドに関する情報を生の声として消費者へ届けることを目的としています。さらに既存社員の身近な手本になるという効果も期待されており、自分の力で顧客を獲得できるスタッフを育成するという目的もあります。
アパレル企業であるTOKYO BASEでも、インフルエンサー採用が実施されています。応募条件としてはInstagramのフォロワーが3000人以上、もしくは他のSNSにおいて同等のフォロワーがいる場合も可能となっています。該当する場合には、一部の専攻を免除してインターンシップやその後の選考に進むことが可能です。SNSを介してスタッフ目的で来店する顧客も増えていることから、自身のファンを創り続けられる人材を採用することが重要視されています。
インターネット広告業などを行なっているCyber Buzzも、インフルエンサー採用を導入している企業のひとつです。SNSにおける直近1ヶ月以内のいいね数などいくつかの基準が設定されており、条件を満たしている場合は一部の選考を免除して面接が確約されます。入社後は企業のインフルエンサーとして活動をするのではなく、アカウントプランナーなどこれまでの経験を活かせるようなポジションに配属されるようになっています。
インフルエンサー採用による効果や、採用時のポイントについてお分かりいただけたでしょうか。SNSマーケティングによって集客やPRを行うということが、今後も増えていくと考えられます。インフルエンサーの採用はこれまでに事例が少ないということもあり、適切な採用基準を設けることがまずは重要となるでしょう。フォロワー数や知名度だけではなく、インフルエンサー自身の魅力と自社との相性を見極めることでインフルエンサー採用を成功させましょう。
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