情意評価とは【項目や書き方のポイント等を説明します】

記事更新日:2021年10月26日 初回公開日:2021年10月26日

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人事評価は企業にとって非常に重要な評価制度であり、適切に行うことで社員のモチベーション上げることが出来ます。また、企業全体の生産性の向上にも繋がります。適切な人事評価を行うためにはその企業に合った手法を取り入れることが大切です。そこで今回ご紹介するのは評価手法の一つである「情意評価」です。この記事では情意評価と他の手法の違いや導入するメリットなどについても解説をします。人事評価の見直しを検討している方や既に情意評価を取り入れている企業の方もぜひ参考にしてください。

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情意評価とは

仕事に対する意欲や姿勢を評価する手法

情意評価とは、仕事に対する意欲や姿勢を評価する手法の一つです。分かりやすく言うと、部署やチーム内での振る舞いがすべて評価対象となります。具体的には勤怠についてや職場におけるモラル、他の人との協調性などの項目が評価につながります。ただし情意評価に含まれる項目は企業によって異なります。社会人として行動を見極めるので、社員一人ひとりの人間性を推し量ることが出来ます。情意評価は長期的な観点から優れた評価手法の一つとされています。

情意評価と能力評価の違い

能力評価は職務遂行能力を評価する手法

次に情意評価と能力評価の違いを説明します。能力評価は簡潔に言うと職務遂行能力を評価する手法のことです。そのため、業務に関するスキルや知識が評価の対象になります。企業や職種などによって評価項目は異なりますが、主に企画する能力、実行する能力、改善する能力によって判断されます。一般的には年に一度能力評価が行われ、その結果が給与に反映されるケースが多いです。能力評価は情意評価と比較するとより実際の業務内容に焦点を当てた評価方法と言えるでしょう。

情意評価と業績評価の違い

業績評価は業務の成果や結果を評価する手法

続いて情意評価と業績評価の違いについて説明します。業績評価とは業務の成果や結果を評価する手法を指しています。業績は経営上の利益につながるため、売り上げや成果に対する貢献度で評価が行われます。業績評価は情意評価と比べるとより客観的な評価をすることが出来ます。さらに業績アップが自身の評価につながるので、社員のモチベーションアップや企業全体の業績アップを期待することが出来るでしょう。

情意評価の目的

仕事の成果以外の面を評価すること

情意評価を実施する目的はいくつかありますが、一番の目的は仕事の成果以外の面を評価することです。企業は利益を追求する組織なので、各社員が仕事で成果を出すことは大切です。しかし業績評価のような具体的な数字では表れない評価ポイントもあるでしょう。そういった部分も評価に加えることでより幅広い視点から人事評価を行うことが出来ます。情意評価は仕事に対する意欲や姿勢、チームへの貢献度なども評価項目になるため、明確な数字では表れない面を評価することが可能です。

情意評価を導入するメリット

多角的に従業員を評価できる

次に情意評価を導入するメリットをいくつか紹介していきます。まず1つ目のメリットは様々な角度から従業員を評価できることです。業績評価や能力評価では、仕事に対する成果や結果によって評価が偏ってしまいます。特に経験の浅い社員や外部要因によって業績がダウンした場合などは中々評価も上がらないでしょう。しかし情意評価は数字やデータに表れない面を評価するため、様々な角度から会社に貢献した人材を評価することが可能です。

組織の連携力が強化される

2つ目のメリットは組織の連携力が強化されることです。情意評価では各社員の勤務態度も評価対象となるので、自己都合的な考えを抑止することが出来ます。反対に思いやりや気遣い、協調性などのプラスの面も評価になるので、普段の業務でもそういった意識が芽生えやすいくなるでしょう。その結果、社員の同士の連帯感が増し、より働きやすい環境が生まれるはずです。最終的には業績を上げたり、離職率を下げるといった効果も期待できるかもしれません。

情意評価の問題点

評価者の主観に影響されやすい

情意評価はメリットばかりではありません。問題点の一つとして評価者の主観に影響されやすいということがあげられます。評価者が個人の主観によって評価をしてしまうことがあり、評価内容が変わる可能性があります。例えば同じ部署でも厳しい上司と甘い上司によって評価が変わり、評価を受けた社員が不公平だと感じてしまうこともあるでしょう。こうした事態を避けるためにも360度評価を用いるとより客観的な評価が出来るでしょう。

目標設定をしにくい

それ以外にも各従業員が目標を設定しにくいといった問題点もあげられます。情意評価は業績評価と異なり具体的な数字を目標とすることがないため、目標設定が難しくなるでしょう。あいまいな目標では社員も仕事のモチベーションが上がらず生産性も低下してしまいます。そうした事態を避けるためには明確な評価基準を設けてあげることが大切です。

情意評価の項目の例

協調性

続いて情意評価をする際の基準となる主な評価項目を紹介していきます。1つ目は協調性です。ここでは社員がどれだけ他の人と協力をして業務を行えたかを評価します。協力的な行動を立っているか、チームや部署に溶け込もうとしているかといった点に注目してみると良いでしょう。しかしここで重要なのは、ただ他の人に同調すればいいという訳ではないことです。業績を上げるためにどのように行動すれば良いかを議論しながら建設的な関係を築いていくのが理想と言えるでしょう。周りの人と良い関係を築きながら業務を進められる人は会社にとって貴重な人材となるはずです。

積極性

2つ目の評価項目は積極性です。これに関しては上司から指示された業務をただこなすだけではなく、改善点を発案したり工夫しながら能動的な行動を取れているかを評価します。具体的には自分で考えたアイデアを共有しているか、付加価値を提供しているかといった観点から人材の評価を行うと良いでしょう。受動的な人に比べて積極的な人は生産性も高く、チームにも良い影響をもたらすはずです。積極性のある人材を評価してモチベーションを高めてあげると良いでしょう。

責任性

3つ目の評価項目は責任性です。ここでは仕事の大きさに関わらず自らの業務に責任を持っているかを評価します。具体的には、自分が関わった仕事に最後まで責任を持つ姿勢やどのような責任があるのかを認識しているかどうかを評価します。そうすることで若手のうちから責任感のある人材を育てることが出来るでしょう。責任を持って業務に取り組む姿勢は、仕事の質を高め、そして良い成果をあげるためにとても重要なことです。

規律性

最後に紹介する評価項目は規律性です。これは会社のルールや慣行に従って仕事が出来ているかを評価します。特に管理職の場合はその行動による周囲の社員への影響力も加味して評価をします。具体的には、 ルールを守っているか、規則違反を起こしていないかといった点が評価対象となります。社会人として決まりを守ることは当然ですが、評価項目に入れることで社員の規範意識を高める効果もあります。組織の秩序を守るためにも重要な項目といえるでしょう。

情意評価の書き方のポイント

客観的な視点を意識する

ここでは情意評価の書き方の主なポイントを3点説明します。1点目は、客観的な視点を意識することです。具体的には実際に起こった行動や事実を基にして評価を書いたり、評価者の考えと事実を分けて書くということがあげられます。そうすることで評価を受けた人は評価されている部分や改善点を客観的に認識して、次につなげることが出来るでしょう。また、評価をする側にとっては部下とのコミュニケーションを見直すきっかけにもなります。

具体例を挙げる

2点目のポイントは具体例を挙げることです。具体例を挙げながらフィードバックを行うことで、対象者は改善点を明確にすることが出来ます。つまり、具体例によって評価のポイントを分かりやすくするだけでなく、現状の自分に足りない部分を理解して、それを次の行動に移すことにつながるでしょう。情意評価は客観的な数字では評価が難しいので、具体的な行動レベルに落とし込むことでより高い効果が期待できるはずです。

改善点も明記する

3点目のポイントは改善点も明記することです。対象者の良い面を伝えることはもちろん大事ですが、それだけでは今後の成長にはつながりません。改善点を示しつつ評価をすることで対象者の成長を促すことが出来るでしょう。さらに次の評価をする際に改善法を実践しているかどうかを見極めることができ、評価がしやすくなります。各対象者が改善点を理解することで、成長するためのアプローチを学び、改善することが出来るのです。

情意評価の効果を高めるための評価手法

コンピテンシー評価

最後に情意評価の効果を高めるための手法を2つご紹介します。1つ目はコンピテンシー評価と呼ばれる評価手法です。コンピテンシー評価とは社内で優秀な成績や成果を出す社員の行動特性を基に行う人事評価のことを指します。社内で成果を出している社員を基準として評価項目の設定をします。そうすることで他の社員のモチベーションを上げることも期待できるでしょう。良い成果を出している社員の実績だけでなく、行動や内面にも注目してみると良いかもしれません。

バリュー評価

2つ目はバリュー評価です。バリューは企業が設定した価値観や行動基準のことを指しています。そしてバリュー評価は各社員がどれくらいバリューを発揮する行動が出来たかを相対的に評価する手法です。具体的には企業がバリューを設定し、それを評価基準に落としこんで情意評価の1つとして評価をします。バリュー評価を取り入れることで企業側と社員の方向性が合致するといったメリットも期待できるでしょう。

まとめ

自社に合った評価手法を取り入れましょう

この記事では、人事評価をする際に役立つ「情意評価」に関して様々な角度から解説をしました。情意評価は具体的な数字には表れにくい部分を評価することができるので、有効な評価手法と言えるでしょう。そして、適切な評価が出来れば社員のエンゲージメントも高まるはずです。一方で客観的な評価がしづらいといった問題点もあるので導入する際は注意が必要です。導入の際は事前にしっかりと基準を設けて上で公正な評価を行うようにしましょう。

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