記事更新日:2024年08月01日 | 初回公開日:2024年08月01日
用語集 人事・労務お役立ち情報 採用・求人のトレンド グローバル用語解説六月病とは、新卒社員に見られる症状の一つです。六月病は適応障害の一つとして考えられています。適応障害とは、日頃のストレスに対する処理が上手に出来ない・社会環境に適応することが出来ないといった事から、色々な心身の不調が現れてしまう精神疾患です。新しい環境に慣れることが出来ない事によってストレスや披露が溜まることから、新入生や新卒社員に多く見られる病気です。五月病と似たような症状ですが、六月病の方が重症化する場合もあります。
五月病と六月病はあまり変わりがないと思っている人も少なくありません。五月病は四月から新しい環境に慣れるために頑張りすぎてしまい、ゴールデンウィーク辺りから不調が現れる心身の病気です。五月になると突如として現れ1ヶ月ほどすると治まるのが一般的です。これに対して六月病は四月からの環境変化が原因になっていることは同じですが、我慢を重ねたことで耐えきれずに心身の不調として出てきます。改善と悪化を繰り返すため、慢性的な経過をたどってしまいます。
やる気や集中力がなくなってくるのも、六月病の一つです。六月病はめまいや頭痛・肩こりや胃腸の不調など体に様々な不調が現れます。体に不調が現れてしまうと、普段と同じ生活をしていても中々不調が消えないため日常生活に支障を及ぼします。頭痛などの体の不調が続いてしまうと集中力を継続させることが難しくなり、やる気も失われていきます。六月病は我慢を重ねて発症する心身の不調ですが、やる気や集中力が続かないことに対して自分を責めてしまうと更に悪化する可能性もあります。
六月病の症状は、慢性的に疲労が出ます。六月病は頭痛や胃腸の不調などの身体的な不調だけでなく、眠りが浅い・不眠や起きた時に体が重だるいなどの症状が出る人もいます。睡眠の質が下がってしまうと中々疲れが取れない状態になり、慢性的に疲労感を感じるようになってしまいます。慢性的に疲労感を感じる状態になっていると、普段なら起こらないようなミスをしてしまう可能性もあります。慢性疲労によってやる気や集中力もなくなるため注意が必要です。
精神的に不安定になるのも、六月病の症状です。六月病になってしまうと、先述したような身体的不調だけでなくメンタル面でも不調が出るようになります。自分では対処できない程気分が落ちてしまったり、無性にイライラしたりしてしまうという症状が出てきます。六月病になってしまうと、自分の力で簡単に治すことは出来ません。しかし頑張りすぎる人が罹患してしまう確率が高いため、更に頑張ろうとしてしまい六月病が悪化することもあります。
六月病の原因は、4月からのストレスが溜まっていることが考えられます。新入社員や異動で新しい部署に行く人などは、新しい環境に適応するために自然と緊張状態に入ります。環境になれるのが早い人は五月病となって心身の不調が現れますが、無理を続けた人は6月に業務が落ち着き緊張が解れることによって想像以上にストレスや疲れが溜まっていることに気づきます。ストレスを上手に発散できる人は問題ありません。しかし溜め込んでしまう人は、六月病になりやすいと言えます。
六月病は、梅雨によって自律神経が乱れることによって発生します。梅雨バテという言葉もあるように、梅雨時期になると頭痛や肩こり・倦怠感を感じることが多いのではないでしょうか。人は日中の活動時に活発になる交感神経と、リラックス時に働く副交感神経がバランスよく働くことで健康な状態を維持できています。しかし梅雨時期のように雨による低気圧が続くことで、副交感神経が常に働いている状態になってしまいます。自律神経のバランスが崩れることによって倦怠感などの体の不調に繋がります。
日照時間が少ないのも六月病の原因です。梅雨の時期は他の時期と比べて日照時間が少なくなっています。日光を浴びる機会が減ることによって、セロトニンを上手く分泌できなくなります。セロトニンとは、メンタル面に大きな影響を与えるホルモンです。人は日光を浴びることでセロトニンを分泌していますが、日照時間が少ないことでセロトニンが分泌できません。セロトニンが不足すると意欲の低下や怒りっぽくなるなど気分の浮き沈みが発生し、不眠症などになりやすいと言われています。
六月病による職場への影響はコストが掛かることです。六月病は新しい環境に慣れようとする人がなりやすいため、新入社員に多く見られます。新入社員が六月病になってしまうと、採用するまでに選考費用や研修費・人材育成などに様々なコストが掛かっていますが、そのコストが無駄になってしまう可能性があります。育成して少しずつ業務を行えるようになってきた新入社員が、六月病によって休職や退職してしまうと余分なコストが掛かります。
社員が六月病になると、人手が足りなくなる可能性があります。人材を採用する場合は大企業のように毎年新入社員を一定数採用している場合と、部署に足りない人数を確認して必要な数だけ採用している方法があります。余裕を持った採用を行っている場合は別ですが、綿密に人員計画を立案して選考を行っている企業にとって社員が六月病になってしまうと予定していた人数を確保することが出来ません。結果として、次の採用まで人手不足が維持されてしまいます。
業務が停滞するのも、六月病による職場への影響です。新卒であれば、6月になっていても戦力として考えている企業が少ないため六月病になったからといって業務に影響があることは殆どありません。しかし新しい部署への異動を行った人や、配属先が少数精鋭で業務を行っている部署等の場合は1人が抜けてしまうと業務が滞ってしまう可能性もあります。新卒で採用した人が六月病になった場合には、業務の停滞は起こりませんが既存の社員が六月病になってしまった場合は注意が必要です。
六月病を改善するためには、リラックスしましょう。六月病はストレスや疲労の蓄積によって発症します。ストレスや疲労を溜め込みすぎないようにするためにも、しっかりと睡眠を取りリラックスできる心の余裕を作ることが大切です。趣味や好きなことをする時間を取るなどしてストレスの原因になっている事から離れることでリフレッシュすることが出来ます。リラックスする方法がわからない人でも、睡眠をしっかり取ることで心身の疲れを癒やしストレスを軽減することに繋がります。
六月病への改善策として、生活リズムを整える方法があります。夜ふかしや朝食を抜くなど生活リズムが崩れていると、メンタルの不調や体調不良などの変化が出やすくなります。六月病を改善していくためには、まず生活リズムを整えることが大切です。ストレスが過剰になってしまうと睡眠の質低下が起こり寝付きが悪くなる可能性もあります。そのため、浴槽に浸かり就寝1時間前はスマホを見ないなど規則正しい生活を取ることで、しっかりと睡眠を取ることができストレスや疲れを減らすことに繋がっていきます。
六月病は運動することで改善することが可能です。適度な運動は心身をリフレッシュさせストレスを軽減させる効果があります。ウォーキングやヨガなどの軽い運動は心拍数を上げることで、気分を高められるホルモンであるエンドルフィンの分泌を促進します。これによって気分が明るくなりストレス軽減へ繋がっていきます。また日中に適度な運動を行うことで活動量が増え、深い睡眠につきやすくなります。また血の巡りが良くなることで、集中力アップや注意力の改善などの効果もあります。
六月病を改善させる方法として、人と話すことも効果的です。安心できる人や心を許している人と会話することで、ストレスを軽減させる効果があります。自分を支えてくれている存在は仕事だけでなく、家族や友人・趣味など様々あるはずです。自分を支えてくれる支柱が多いほど、メンタルを安定させることが出来ます。支えてくれる柱が一本だけになっていると、それが揺らいでしまうと不安定になってしまいます。支えてくれる柱を増やしていくためにも、仕事だけでなく様々な人と話すことが効果的です。
食事に気をつけるのも、六月病への改善策です。疲れやストレスが溜まっている状態では、食事に気を使う余裕がないため外食やコンビニ弁当などが増えてしまうかもしれません。外食やコンビニ弁当ばかりになってしまうと、十分な栄養が取れずにホルモンバランスが崩れてしまう可能性もあります。しかし忙しい時に自炊を行う余裕がない人もいるはずです。外食やコンビニで買うことが多い人でも、偏った食事を取るのではなく栄養バランスを考えて食べることで随分変わってきます。食事は睡眠に次いで健康のために大事なポイントです。
医療機関に相談する事で、六月病に対策が取れます。先述した内容を行っても改善しない場合や、やる気が起きてこない場合には医療機関を利用するのも方法の一つです。六月病で医療機関を受診するとなると、心療内科などになるため受診を躊躇う人もいるのではないでしょか。しかしそのまま放置してしまうと、うつ病など更に改善するのに時間がかかる病気になってしまうことも考えられます。ストレスや疲れを減らすために様々な対策や工夫を行っていても六月病が改善しない場合は、医療機関に相談するという方法もあります。
六月病の症状や原因・改善していく方法などについて解説しました。六月病は新しい環境に適応しようと頑張り我慢が続いている状態が長引くことによって発症する心身の不調です。6月は梅雨なども重なり心身に不調が出やすい時期です。六月病にならないためには、しっかりと睡眠を取り規則正しい生活を行うことが大切です。また六月病になってしまっても、適度な対処法を行うことで改善させることも出来ます。日頃から自分のストレス発散方法を見つけておくなどして、ストレスと上手く付き合う方法を身に付け六月病に注意して勤務しましょう。
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