レピュテーションリスクとは【レピュテーションリスクの原因や事例、対策法について解説します】

記事更新日:2025年03月27日 初回公開日:2025年03月27日

用語集 グローバル用語解説 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報
世間から向けられる自社への評判について、気になった経験はありますか?ビジネスを行ううえで、評判が良いことに越したことはありません。しかしながら、気付かないうちに自社の評判が落ちていることがあります。今回の記事では、「レピュテーションリスク」について解説します。レピュテーションリスクとは、ネガティブな情報拡散によって企業の評判が落ちることを指します。レピュテーションリスクの原因や事例、レピュテーションリスクが及ぼす影響についてお伝えします。自社の評判を保ちたい、向上させたいと考えている企業さんは、ぜひご一読ください。

就労ビザ取得のためのチェックリストをダウンロードする

レピュテーションリスクとは

噂拡散による企業価値低下のこと

レピュテーションリスクとは、噂拡散による企業価値低下のことです。噂とは、ネガティブやマイナスなものに限定されます。企業経営や商品に対するネガティブな噂が拡散されることによって、自社に悪影響を及ぼします。ビジネスを行ううえで障壁となり得るでしょう。レピュテーションリスクは、突如としてやってきます。レピュテーションリスクに陥ると、取引先相手や顧客離れが起こるかもしれません。どの企業でも起こりうるため、レピュテーションリスクに対する知識を深めておくことが大切です。

レピュテーションとは

評判や評価、信頼を意味する

そもそもレピュテーションとは、評判や評価、信頼を意味します。企業に対する信頼性があることを指します。信頼がある企業は、顧客が安心して商品を購入することができます。また、採用においても大きな意味を持つでしょう。評判が高い企業は、就職活動をしている人にとっても価値のある企業になります。そのため、安心して応募することができます。ビジネスにおいても、取引先との付き合いに影響を及ぼします。そのため、高いレピュテーションを維持することは、企業にとって大切です。

レピュテーションリスクが注目される背景

SNSの普及により情報拡散が早くなった

レピュテーションリスクが注目される背景には、SNSの普及により情報拡散が早くなったことが挙げられます。SNSが普及した今では、たった一つの口コミが投稿されるだけで、レピュテーションリスクに陥る可能性があります。ほとんどの人がSNSを利用しており、簡単に投稿や拡散をすることができるようになりました。そのため、悪い噂であっても一瞬で広まる可能性があります。一度投稿されてしまったものは完全に削除することが難しいです。

レピュテーションリスクとオペレーションリスクの違い

リスクがあるのが評判か通常の業務かの違い

レピュテーションリスクとオペレーションリスクは、リスクがあるのが評判か通常の業務かの違いがあります。オペレーションリスクとは、企業の業務に関して起こるリスクのことを指します。例えば、事務処理のミスやシステムリスク、制度を変更した際の変更リスク、人的流失に伴う人的リスクなどが挙げられます。リスクが生じるという点においてどちらも同じ意味を持ちます。一方で、レピュテーションリスクは評判に対してのリスクがありますが、オペレーションリスクは業務に対するリスクがあります。リスクがある部分が異なるところが違いです。

レピュテーションリスクの原因

不祥事

レピュテーションリスクに陥る原因には、不祥事を起こすことが挙げられます。社員の不適切な行動がネットで取り上げられ、レピュテーションリスクに陥ることがあります。例えば、セクハラやパワハラの発覚です。近年ではバイトテロと呼ばれるバイトの不適切な行動がネットに載せられ、企業イメージを下げることに繋がるケースが多発しています。これらは、社員のコンプライアンス意識の低下が招いた結果です。一人ひとりの意識を高めておくことが求められます。

内部告発

内部告発も、レピュテーションリスクに陥る原因になります。利益を重要視するあまり不正行為を行ってしまうと、内部告発によって不正が明るみに出る可能性があります。不適切な労働環境も社員を窮屈にするため、内部告発に繋がっていきます。働きやすい職場を作るのは、こういった内部告発によるレピュテーションリスクに陥ることを防ぐためにも大切です。不正行為や隠蔽行為もいつかは発覚するものなので、このような行為はしないようにしましょう。

根拠のない噂

レピュテーションリスクは、根拠のない噂が原因となって生じることもあります。全く根拠がないのにも関わらずあっという間に噂が広がることで、企業にダメージを与えます。根拠のない噂を拡散するのは、顧客だけとは限りません。元社員によって噂を流されることもあります。噂は事実かどうかを関係なしに広まっていきます。そのため、できる限り噂が流れないようにする必要があります。クリーンな企業経営を心掛けることが大切です。

商品の質の低下

商品の質が低下することも、レピュテーションリスクに陥る原因になり得ます。商品の質が低下すると、「以前の方が良かった」「他の店の商品の方が良い」といった口コミが拡散されるかもしれません。売り上げ向上ばかりに注力してしまうと、商品の質が気付かないうちに低下するといった恐れがあります。顧客は期待を裏切られたとして口コミを書き、瞬く間に拡散されるでしよう。こういった口コミが拡散されてしまうと、顧客離れに繋がってしまいます。結果として利益にも大ダメージを与える可能性があります。

レピュテーションリスクの事例

ユニクロ

レピュテーションリスクに陥った事例として、ユニクロが挙げられます。ユニクロは労働環境や労働条件に問題があるとして批判を受けていました。また、商品にウイグル自治区で生産されている綿が使用されている可能性があるとされていました。ウイグル自治区の人権問題は世界中から問題視されています。社会問題と密接に関わっているといった噂は、レピュテーションリスクに繋がっていきます。実際、ユニクロは労働者の人権や環境が適切に守られていると確認済みの素材しか使っていないと明言しています。

ローソン

ローソンもレピュテーションリスクに陥った事例です。ローソンの事例は、バイトスタッフの過失によって起こりました。店内に設置されている冷蔵ケースの中にアルバイト店員が寝転がった写真をSNSに投稿したことがきっかけです。この投稿は瞬く間に拡散され、炎上しました。不衛生ではないかとの声が多発し、「もうローソンではアイスを買わない」といった批判も多く見受けられました。この炎上を受け、ローソンは該当店舗とのフランチャイズ契約を解除しました。

ベネッセコーポレーション

レピュテーションリスクに陥った事例には、ベネッセコーポレーションもあります。ベネッセコーポレーションは、進研ゼミやこどもちゃれんじを運営している企業です。そんなベネッセコーポレーションでは、最大3504万件の顧客情報が流出しました。関連会社の社員によって外部に情報を転売していたことが原因です。情報流出は顧客の信頼を一気に失うこととなりました。信頼低下は顧客離れを引き起こし、経営も赤字にまで転落してしまいました。転売したとされるエンジニアは逮捕されています。

レピュテーションリスクが及ぼす影響

企業イメージが下がる

レピュテーションリスクに陥ると、企業イメージ低下に繋がります。企業にとって、イメージが良いことに越したことはありません。しかしながら、レピュテーションリスクに陥ると企業イメージが下がることは免れないでしょう。企業イメージの低下は、収益にも関わっていきます。企業イメージが悪いところで商品購入やサービスを受けたいと思う顧客は少ないですよね。そのため、レピュテーションリスクは、赤字や経営破綻に繋がりやすくなります。

信頼回復が難しい

レピュテーションリスクは、信頼回復が難しいです。レピュテーションリスクに陥ってしまうと、企業イメージが一気に下がり顧客からの信頼を失います。一度失った信頼を取り戻すことは簡単ではありません。一度流失した事象は、SNSの書き込みなどを通じてネット上に一生残ります。そのため、起こった不祥事や噂話が消えることがありません。信頼回復に努めようとすると、膨大な時間とコストがかかってきます。信頼回復ができないと、赤字や経営破綻に繋がるでしょう。

人材採用が難しい

レピュテーションリスクに陥ると、人材採用を行うことが難しくなっていきます。就職活動を行ううえでできるだけホワイトな企業で働きたいと考える人が多いです。そのため就職活動をしている人たちは、応募する前に企業について念入りに調べます。レピュテーションリスクに陥った経験がある企業は、調べる中でその情報が必ず応募者たちの目に留まってしまいます。また周りからも「その企業って不祥事を起こしたところだよね」といった話を耳にするかもしれません。評判の悪い企業は必然的に候補から外れていきます。

レピュテーションリスクへの対策法

教育体制を整える

レピュテーションリスクに陥らないためには、教育体制を整えることが大切です。今回の記事で紹介したローソンやベネッセコーポレーションの事例は、内部の人間によるものでした。社員1人1人の意識やコンプライアンスが低下していることが原因となって起こった事象です。コンプライアンスを遵守することは、企業価値を守るうえで非常に大切になります。そのため、しっかりと社員に教育を施すことが大切です。このぐらいならいいだろうといった意識の低下がレピュテーションリスクを引き起こします。

SNS調査を実施する

SNS調査を実施することも、レピュテーションリスクへの対策法になります。TwitterやFacebook、InstagramといったSNSを定期的に調査することで、レピュテーションリスクへの対策や迅速な対応をすることができます。レピュテーションリスクは、根拠のない噂が原因となって起こる場合があります。SNS調査を行うことで、こういった根も葉もないうわさ話が拡散される前に手を打つことができます。自社名や関連キーワードで情報収集しておくことが大切です。

レピュテーションマネジメントを行う

レピュテーションマネジメントを行うことも、レピュテーションリスクへの対策法になります。レピュテーションマネジメントとは、企業が自社のレピュテーションを管理し向上させる取り組みのことを指します。日本語では、評判管理と呼ばれることもあります。企業が積極的に自社の評判を向上させる行動に携わることがレピュテーションマネジメントです。具体的には、不祥事が発覚した際の記者会見の実施や、広報活動などが該当します。

まとめ

レピュテーションリスクを回避し企業価値を高めよう

今回の記事では、レピュテーションリスクについて解説しました。レピュテーションリスクとは、悪い噂が原因となって企業の評判や評価が落ちることを指します。レピュテーションリスクは、不祥事や内部告発、唐突な噂が原因となって発生します。一度レピュテーションリスクに陥ると、失った信頼を取り戻すことが難しく、人材採用も困難になっていきます。そのため、レピュテーションリスクへの対策が必要です。教育体制の充実やSNS調査を実施し、レピュテーションリスクを回避することで企業価値を高めましょう。

外国人・グローバル人材の採用をお考えの企業様へ

事例

「日本語+英語+さらに語学が堪能な社員の採用」「海外の展示会でプレゼンが出来る人材」「海外向けサービスのローカライズ出来る人材」「海外向けWebサイト構築・集客」など、日本語も堪能で優秀な人材へのお問い合わせが当社に相次いでいます。

他社の外国人採用成功事例はこちらからご覧ください。

【無料】就労ビザ取得のためのチェックリストがダウンロードできます!

就労ビザ取得のためのチェックリストダウンロードバナー

グローバル採用ナビ編集部では外国人の採用や今後雇い入れをご検討されている皆様にとって便利な「就労ビザ取得のためのチェックリスト」をご用意いたしました。また、在留資格認定申請書のファイル(EXCEL形式)もこちらよりダウンロード可能です。

こちらのチェックリストはこのような方におススメです!


  1. 外国人採用を考えているがビザの申請が心配。
  2. 高卒の外国人は就労ビザの申請できるの?
  3. どのような外国人を採用すれば就労ビザが下りるの?
  4. ビザ申請のために何を気を付ければいいの?
  5. 過去に外国人のビザ申請をしたが不受理になってしまった…
  6. 外国人材を活用して企業の業績アップを図りたい方。
  7. 一目で分かるこんな就労ビザ取得のチェックリストが欲しかった!


他社での事例やビザ申請の際に不受理にならないようにまずは押さえておきたい就労ビザ取得のためのポイントを5つにまとめた解説付きの資料です。

就労ビザ取得のためのチェックリスト(無料)のダウンロードはこちらから!

ページトップへ戻る
ダウンロードはこちら
ダウンロードはこちら