組織戦略を成功させるポイントとは【活用できるフレームワークや企業の事例などについて解説します】

記事更新日:2022年07月28日 初回公開日:2022年07月27日

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どのような企業においても理想としている組織の形があり、それを実現するためにビジョンの設定や社員のマネジメントなどを行なっているのではないでしょうか。組織としての理想を実現するためには、明確な組織戦略を立ててそれを確実に実現していく必要があります。この記事では組織戦略を成功させるためのポイントやフレームワークに加えて、企業の事例なども紹介しています。理想の組織へと近づけていくために組織戦略の見直しを考えている企業の方は、ぜひ最後までご一読ください。

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組織戦略とは

組織の理想を実現させるための戦略

組織戦略とは、組織の理想を実現させるための戦略のことです。どのような組織を目指していくかということを明確にした上で、そこに対する具体的なアプローチとして組織戦略を練っていくことになります。組織戦略と似ている表現に「事業戦略」というものがありますが、こちらは事業における理想的な形を追求するための戦略です。企業においてはもちろんどちらも必要ではありますが、組織戦略は社内の組織をより良いものにしていくための戦略というアプローチと言えるでしょう。

組織戦略の重要性

組織全体の力が重要となっている

個々の力だけではなく組織全体の力が重要とされているということが、組織戦略が注目されている理由のひとつです。近年においては特に、技術の発展や働き方の多様化など、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化を続けています。そのような変化に対して、組織全体で臨機応変に対応していく力が企業には求められていくでしょう。対応力の高い優秀な人材を新たに採用することも重要ですが、組織全体という大きな枠組みでの力を組織戦略によって伸ばしていく必要があります。

経営戦略とも関連している

組織戦略は企業の経営戦略とも関連しているため、必然的に重要な戦略ということになるでしょう。組織の内部にフォーカスしている組織戦略に対して、経営戦略は組織の事業に関する課題解決や理想の実現を目的とした戦略です。しかしこれらは互いに深く関係しています。組織戦略を策定する際には企業の経営戦略とも照らし合わせて、経営課題の解決にもつながるのかについて検討する必要があるでしょう。経営戦略との関連度によって、組織戦略でとるべき施策の優先度をつけることも重要です。

組織戦略へのアプローチ

トップダウン・アプローチ

組織戦略へのアプローチとして、「トップダウン・アプローチ」というものがあります。トップダウン・アプローチとは、経営層のトップが戦略を策定して、それを社員たちに実行させるというアプローチです。欧米の企業では特に、この形式が多く採用されています。経営層が策定した組織戦略を社員にしっかりと理解してもらうことが重要となるため、伝わりやすい形でしっかりと内容を共有する必要があるでしょう。組織戦略に対する社員の理解が不十分な場合は成功させることが難しくなってしまうので注意しましょう。

ボトムアップ・アプローチ

「ボトムアップ・アプローチ」も、組織戦略へのアプローチの一種です。ボトムアップ・アプローチは、現場で業務を行なっている社員が戦略の提案を行うアプローチの形式です。日本においては比較的多くの企業でこの手法が採用されています。ボトムアップ・アプローチでは現場の声をしっかりと汲み上げながら組織戦略の策定ができるため、環境の変化などにも素早く対応がしやすいのがメリットです。一方で、現場社員から経営層に至るまで多くの人材を介して戦略を練ることになるため、責任の所在などについてはしっかりと把握しながら進めていく必要があります。

組織戦略を成功させるためのポイント

組織のビジョンを浸透させる

組織戦略を成功させるためにはまず、組織のビジョンを社内に浸透させることが重要です。どれほど優れた組織戦略を策定したとしても、社員ひとりひとりが組織の目指している姿を理解していなければ意味がありません。ビジョンを常に意識しながら業務に取り組むことで、組織戦略の実現だけでなく生産性の向上といった効果も期待できるでしょう。面談などをはじめとするコミュニケーション機会を増やすのに加えて、社内表彰制度などを導入することで企業のビジョンをしっかりと浸透させていきましょう。

社員から充分な理解を得る

社員から十分な理解を得るということも、組織戦略を成功させるためのポイントとして挙げられます。先述の内容とも関連していますが、組織戦略に対する理解や認識がしっかりできていないと、十分な成果は得られないでしょう。策定した組織戦略をなるべくわかりやすい形で社内に共有して、理解を得る必要があります。社内全体が協力して戦略の実現ができるように、必要に応じてそれぞれの意見を反映するのも、組織戦略を成功させるひとつの方法と言えるでしょう。

組織戦略に沿って採用活動を行う

組織戦略に沿った適切な採用活動を行うことで、戦略の実現に大きく役立ちます。採用活動を行う際に、優れた経歴やスキルを持っている人材を採用したくなるのは当然のことです。しかし一方で、スキルを重視しすぎた結果、組織戦略とうまくマッチしないというケースも考えられます。このような事態を避けるために、組織戦略に沿った採用活動を行う必要があります。企業が理想としている組織の形に近づくためには、スキル以外にどのような要素が必要となるのかということを明確にしておきましょう。

社員の管理体制を充実させる

社員の管理体制を充実させておくということも、組織戦略を成功させるための重要なポイントと言えるでしょう。組織戦略によって生産性を向上させるためには、スキルや評価など社員に関する情報を管理できる体制を整えておく必要があります。それらをもとに社員に対するサポート体制も充実させることで、組織戦略による目標達成がさらに実現しやすくなるでしょう。適切な管理体制を実施することによるメリットはそれだけではなく、退職率の低下などの効果も同時に期待できます。

適切な人事評価を行う

組織戦略を成功させるためには、適切な人事評価を行う必要があります。人事評価に対して不満を持つ社員が増えると、組織としてのまとまりは弱くなってしまうと考えられます。そのような状態において、組織戦略を実現させることはは非常に難しいでしょう。公平で平等な人事評価を実施できるように、より明確な評価基準を設けるなど企業としても工夫を行いましょう。社員ひとりひとりが適切な人事評価を受けることによって、組織戦略の実現だけでなくモチベーションの向上などにもつながります。

長期的な視点を持つ

長期的な視点を持って実現させていくということも、組織戦略を成功させるためのポイントです。組織戦略に限らず、企業がとる戦略はその成果が目に見えるまでにある程度の期間を必要とする場合がほとんどです。また、短期間での改変が繰り返されることによって、社員に組織戦略の重要性が伝わりにくくなってしまう恐れもあるでしょう。したがって、すぐにその効果が現れなかったからといって短期的なサイクルで改変を繰り返すことはなるべく避けましょう。

組織戦略コンサルティングを利用する

組織戦略を成功させるために、必要であれば組織戦略コンサルティングを利用するのもいいでしょう。自社に関することなので、なるべく外注せずに実施したいという意見があるのも事実です。一方で組織戦略コンサルティングを活用することによって、より専門的な知識やノウハウを外部から取り入れられるというメリットもあります。依頼する際には一定のコストがかかってしまいますが、組織戦略に関する十分なノウハウが社内に無いという場合はコンサルタントへの依頼も視野に入れてみましょう。

組織戦略のフレームワーク

7S

組織戦略において「7S」と呼ばれるフレームワークがよく知られています。7Sとは組織を分析するためのフレームワークであり、さらにハード面における3つの要素とソフト面での4つの要素に分けられます。ハード面は戦略や組織構造、システムについてのフレームワークとなっており、ソフト面はスキルや人材などより内部に関するフレームワークです。ハード面はソフト面に比べると変更しやすいとされていますが、長期的な視点を持ってソフト面での変革も計画していきましょう。

SWOT分析

「SWOT分析」も、組織戦略に関連してよく用いられているフレームワークのひとつです。SWOTとは組織における「強み(Strength)」、「弱み(Weakness)」、「機会(Opportunity)」、「脅威(Threat)」のことを指しています。それぞれについて分析を行うことにより、企業の内部環境と外部環境の両方について課題を浮き彫りにすることができます。それらをもとに組織戦略を立てることで、より広い視点から戦略の策定をすることができるでしょう。

組織戦略の事例

楽天株式会社

楽天株式会社の人事統括部では「勝てる人材、勝てるチームを作る」という基本目標を掲げています。多くの人が知っている楽天株式会社ですが、その規模だけでなく70以上の国籍の社員が在籍しているということから多様性のある企業であることもわかります。楽天では人事における課題を明確にするために、社員へのインタビューや従業員サーベイの実施、人事スタッフとの面談などが実施されました。その結果として採用や育成などにおける課題が明らかになったことから、組織戦略の実現には社員からのヒアリングが重要であることが分かります。

パナソニック株式会社

パナソニック株式会社では、「『挑戦する個人』に寄り添い、ときには励まし、助言し、挑戦を阻むものがあれば取り除く役割」を人事の役割と考えています。こうした考え方からも、社員ひとりひとりに寄り添った組織戦略がとられていることがわかります。さらにパナソニックでは社外流食制度や社内副業制度など、さまざまな施策が導入されています。こうした新たな施策を積極的に導入することで、組織としての成長を促進しているということがわかります。

まとめ

組織戦略で理想の企業を目指しましょう

組織戦略を成功させるためのポイントや具体的なフレームワークなどについて、お分かりいただけたでしょうか。組織としての理想に近づくためには、それを実現するための優れた組織戦略が必要となります。さらに組織戦略について社員が正しく認知して、社内全体に浸透している状態をまずは作り出す必要があるでしょう。社員が納得して、それに伴った行動を起こすことができるような組織戦略を策定することによって、自分たちの理想とする企業を目指しましょう。

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