モンゴル人を採用する時に知っておくべき事は?【特徴・考え方・注意点】

記事更新日:2020年08月19日 初回公開日:2020年08月16日

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特定技能ビザの導入により、新興国からの外国人材が注目を浴びています。モンゴルは、1990年代から日本との良好な関係が続いており、アジアの中でも親日国の一つ。2014年の自由貿易協定、経済連携協定の締結を受けて、貿易だけでなく経済交流も増加しつつあります。モンゴル人力士の角界での活躍が印象的ですが、モンゴル人材はタフで目標達成への意欲が高いといわれ、企業からの注目も集めているのです。本記事ではモンゴル人材の特徴や雇用時のメリット・デメリット、注意点についてまとめました。

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モンゴルの基本データ

モンゴルの面積・人口などの基本データ

まずはモンゴル国の基本情報を確認しましょう。面積は156万4100㎢と日本の約4倍。人口は323万人強で、その約半分が首都のウランバートルに住んでいます。面積に対する人口密度は少ないものの、実は40年以上前から人口増加を続けているというのは驚きですね。公用語はモンゴル語で、キリル文字をもとにした文字が使われています。首都ウランバートルでも英語はほとんど通じません。宗教は信教の自由が保障されていますが、チベット仏教が多数派です。遊牧民国家が影響してか、モンゴル人はチベットとのかかわりが深いといわれています。

モンゴルの地理・気候

北にロシア、南に中国という2大国と国境線を接しているモンゴル。地理的な背景と歴史的な経緯から、バランスの取れた外交感覚を持ち、たくさんの国と友好関係を持つことに努めています。日本とも1972年の国交樹立から交流が続いており、日本への親日感情が高い友好国としても知られています。気候は内陸性気候で、湿気はなくさっぱりとした爽やかな気候が特徴です。夏でも平均最高気温が22℃、平均最低気温が8℃程度。朝晩の気温差は大きいですが、過ごしやすい夏時期がベストシーズンです。

モンゴルの主要産業

モンゴルは1911年の辛亥革命時に独立し、1924年に人民共和国となってから約70年にわたり社会主義国でした。民主化し市場経済を導入したのは1992 年です。伝統産業は牧畜であり日本ともカシミヤの貿易が盛んな時期もありましたが、近年は資源大国として位置付けられています。石炭を中心とするエネルギー資源と鉱物資源(蛍石やレアアース、金銀、ウランなど)が経済の大きな柱となっています。日本への輸出も資源がほとんどで、逆に日本からは自動車や機械の輸出が大部分を占めています。

モンゴル人の特徴は

勝ち負けに拘りとても負けず嫌い

では、モンゴル人の特徴についても解説していきます。第一に、勝ち負けに拘り、負けず嫌いである点。チンギス・ハーンの帝国時代など国の歴史やモンゴル相撲などの文化からも見られるように、民族性として勝負に対する美徳を持っています。特にモンゴル人男性は野性的でワイルド、頑固な上になかなか自分の非は認めない、といわれています。気性が荒いというのはあまり良く聞こえないかもしれませんが、一方で切り替えも早く、あまり引きずらない単純な性格という見方もできますね。喧嘩っ早く絶対に謝らないが、その代わり長々と人を恨んだりはしない、すっきりとした気質がモンゴル人といえます。

温厚な性格で誰にでも優しい

一方で、勝負にこだわらなければ温厚だという点も忘れてはいけません。基本的に温厚なため、勝負事などひとたびスイッチが入るとそのアツさが際立つのかもしれませんね。また、モンゴル人は愛想を振りまくことが少なく、口数や表情が乏しいと言われがちですが、実はとても親切で愛情深く、困っている人を見かけたら全力で助けようとします。これはモンゴル人の古くからの遊牧文化の影響で、家族・親戚以外の人との社会的交流が少なかったという点が起因しているとか。気遣いをすることが少なく、人見知りでシャイな一面の裏には、とても優しい性格を持ち合わせています。

怠け者が多い

次にモンゴル人の国民性として知っておきたいのが、怠け癖があるという点。これも時間や仕事に縛られず悠々と暮らしていた遊牧民生活に起因するものです。良く言えばマイペースでおおらか、悪く言えば怠け者、というのがモンゴル人の気質として定着していきました。ただ、これは日本人が勤勉すぎるという事実の裏返しであり、全世界的に見ても日本人はモンゴル人のような考え方を見習うべきなのかもしれません。一方で、モンゴル人は、目標さえあれば「やるときはやる」という気質もあります。雇用の際はうまくこの性質を引き出してあげたいですね。

モンゴル人の考え方

時間厳守と言う概念がない

先述のモンゴル人の特徴と関連しますが、モンゴル人の考え方についても確認しておきましょう。すでに予想がついているかもしれませんが、第一にモンゴル人には時間厳守という考え方がありません。一般に外国人は時間にルーズと言いますが、他の国と比べてもモンゴル人のルーズさは別格なのです。遊牧民生活をルーツに持つため集団行動や計画的行動が苦手な人が多く、ドタキャンも日常茶飯事で、ビジネスにおいてルーズな性格の人が多いとか。モンゴル人と付き合っていく際には、あまり神経質にならず「モンゴル時間」と割り切って、気長に待つ方が良いのかもしれません。

借りたものは返さなくてもよい

モンゴル人は時間だけでなく物の貸し借りについてもルーズです。遊牧生活の中では「約束」の概念もあまりないようで、毎回ものを返さなくてもそれはそれでお互い様なので気にしないようなのです。特に親密になればなるほど「仲が良いのだからいつか返せば良い」というような感覚だそうで、「貸す=あげる」だと心得ていた方が良いかもしれません。これらモンゴル人の考え方は日本人には理解しづらいものかもしれませんが、予め知識があれば日本ではこうしてほしい、など事前に対処することもできるでしょう。

モンゴル人を採用するメリット・デメリット

メリットは人当たりがよい

上記を踏まえた上で、モンゴル人を採用するメリット、デメリットはどこに見出せるでしょうか。メリットは何といっても温厚で人当たりが良い点。愛想を振りまいたり人とすぐに仲良くなったり、という訳ではないですが、誰とでも違和感なく接することができるでしょう。大変に負けず嫌いなモンゴル人の特徴はすでに述べた通りですが、勝負を重んじるからこそ、無駄な争いはしようとしません。基本的にはオープンな気質で対人関係もおおらかなため、日本でのビジネスシーンでも活躍してくれるはずです。

デメリットは時間にルーズ

デメリットはやはり時間にルーズな点です。毎日の出勤など時間を守れなくてはビジネス面では致命的かもしれません。モンゴルの場合、時間間隔の最小時間は「30分」だといわれており、これはモンゴル語には元々30分よりも短い時間を表す言葉がなかったことに起因しているそうです。実際に30分以内の遅刻は遅刻にみなさない、といったケースもよくあるとのこと。あくまでも国民としての傾向なので全モンゴル人が時間にルーズという訳ではありませんが、うまく性分を理解した上で採用するべきでしょう。

モンゴル人を採用が成功するポイント

文化がかなり違うのでサポートを付ける

改めて、モンゴル人採用を成功させたい方向けのポイントをお伝えします。一つ目は、異なる文化を伝えるためのサポートを徹底すること。モンゴル人材はアジア人風の外見ですが、生活習慣やコミュニケーションの方法が日本・中国・韓国などのアジア圏とはかなり異なります。来日したばかりのモンゴル人を雇用する場合には特に、日本のビジネスで好まれるコミュニケーションスタイルに関して具体的な教育が必要でしょう。モンゴル人に限らずですが、ガイドライン資料を用意したりメンターなどのサポート役を付けたりなど、一人一人に合わせた教育が重要です。

目標達成意欲が高いので目標をしっかりと考える

二つ目のポイントとして、業務に関して目標を適切に設定してあげることが重要です。あモンゴル人は勝負ごとが好きで目標達成への意欲が高く、やると決めたことには大きなパフォーマンスを発揮します。逆に、自分が仕事をしている目標が不明確だと不満を感じやすい傾向があるのです。マイペースな部分を生かして、長期・短期目標を設定し大まかな流れを提示することで、自分のペースで本領を発揮させやすいでしょう。

モンゴル人採用の注意点

内定前に交渉の機会を設ける

モンゴル人を採用する際の注意点として、内定前に労働契約に関する説明・交渉の機会を取ることをお勧めします。モンゴルはもともと社会主義国家であったため労働者の権利が強く、労働に関する法律も厳しいと言われています。特に日本語など第二言語ができるような優秀なモンゴル人材の場合、給与水準などの労働条件については妥協しないケースも。モンゴルは新興国ではありますが、首都のウランバートルは発展しており物価なども比較的高いです。モンゴル人というバイアスをかけることなく、労働に対して明確な対価を示し相互理解のうえ契約することがより良い活用への近道です。

学校が日本とは半年ずれているので時期に気を付ける

特に新卒のモンゴル人を雇用する場合、雇用時期にも気をつける必要があります。モンゴルは諸外国と同様秋(9月)から新年度がスタートするため、4月スタートの日本とは半年ずれています。より能力の高いモンゴル人を採用したい場合は年度途中の採用が求められる場合も多いでしょう。なお、モンゴルの義務教育は小学校5年間、中学校が5年間の10年間。その後高等学校で2年間、大学学部で4年間学ぶのが一般的です。ちなみにモンゴルでは英語が第一必修外国語、ロシア語が第二必修外国語とされているため、母国語に加え英語とロシア語が話せる人材が多く揃っています。

モンゴル人を採用する方法は

紹介会社から採用する

株式会社アスカ

とはいえ、有能なモンゴル人を採用するのは簡単ではありません。モンゴル人を採用したい場合は、紹介会社を利用するのが一般的です。株式会社アスカでは、モンゴル人を含む外国人を採用したい企業に、募集から雇用まで一貫した支援を行っています。募集・選考・採用・雇用と全てのフローで専門のコンサルタントが支援してくれるので、特に初めて外国人を雇用する場合は安心ですね。キャリア採用だけでなく新卒採用にも実績があり、媒体ではリーチが難しい有能な新卒学生を独自のルートで紹介が可能です。

外国人求人ネットACE

外国人求人ネットACEは137カ国、6万人以上の外国人が登録する求人採用・就職転職サイトです。その登録数は日本でもトップクラスで、もちろんモンゴル人も日本企業で勤務経験があるなど即戦力人材が多数登録しています。運営企業である株式会社翼インターナショナルは、外国人人材紹介会社のパイオニアとして16年の実績があり、安心。人材紹介だけでなく、採用に関するコンサルティングや研修プログラムの提供、海外マーケティングのサポートまで行っています。モンゴル語ネイティブ人材の採用であればまず相談してみましょう。

温厚で負けず嫌いなモンゴル人を採用してみては?

本記事ではモンゴル人採用という観点から、モンゴル人の特徴や注意すべきポイントを解説しました。アジア有数の親日国でありながら人口母数も少ないため、モンゴル人と関わることはあまり多くないですよね。温厚で負けず嫌いなモンゴル人はタフで、日本社会にもうまく適応してくれる可能性が高いといえます。受け入れ側としても遊牧民文化の影響を理解したうえで、ポテンシャルを十分引き出す努力をすることが大切ですね。モンゴル人採用について興味や理解が高まれば幸いです。

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