ローカライズの意味と扱う仕事とは? 【コピーライティングや翻訳との違い】

記事更新日:2020年06月07日 初回公開日:2017年09月11日

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日本国内製品の多くが海外へと輸出されています。その商品は物に留まらず、日本で作られたアプリケーション等にも広がっています。その際によく目にする「ローカライズ」。どういったものなのか、詳しくまとめました。

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ローカライズの意味とは?

ローカライズ : 対象国の言語や文化に対応させること

 ローカライズとは、ある国で作られた製品を外国でも使えるように、対象国の言語や文化に対応させることを指します。例えば、日本で作られたソフトウェアをアメリカで販売するとして、大きな意味では日本語から英語に翻訳する作業を”ローカライズ”と当てはめることができます。しかし、ローカライズする作業では単に言葉を翻訳するだけでなく、対象国の言語に合わせた新しい機能を追加しなければなりません。英語から日本語にローカライズする場合であれば、日本語には、漢字・ひらがな・カタカナを追加。加えて、漢字変換に要する日本語入力システムも独自で追加する必要があります。このように、翻訳と合わせて機能追加や対象国の文化に合わせてカラーなどビジュアル面も変更する場合もあります。そのような作業をローカライズと呼びます。

 業種によってローカライズの仕事内容は変わりますが、翻訳だけの作業はほとんどありません。

ローカライズの仕事とは?

IT業界の仕事が多い

 ローカライズを扱う仕事は、IT業界が特に豊富です。最近では、スマホの普及率増加に伴い、スマホゲームやアプリの需要があります。主に、日本で生産されたスマホゲームやアプリは、海外でも人気です。海外展開するアプリやゲームは、日本でローカライズ対象国の外国人を雇用するだけではなく、現地で日本語を取得している人を雇い、ローカライズする場合も多くあります。

なぜ、現地の人を雇用するの?

 その理由は、日本で外国人を雇用する費用よりも安く済むからです。その他には、母国でローカライズさせることにより、現地のニーズや流行などの情報をタイムリーにキャッチすることができ、それを参考にすることで日本でのローカライズよりも有効となる可能性が高いからです。

ローカライズと翻訳の仕事の違いとは?

言語だけを扱うのが「翻訳」翻訳を含む文化全体を扱うのが「ローカライズ」

 日本語から外国語に変更する場合、言語だけの仕事であれば、「翻訳」と呼ぶべきでしょう。一方ローカライズは、翻訳作業ももちろん含まれていますが、対象国の文化や生活、トレンドなど、多種多様な背景を取捨選択して、ターゲットに合わせた作業をする必要があります。

 日本文化を代表するアニメも一例として挙げることができます。スポ根アニメで有名な『巨人の星』は、野球ファンだけでなく、多くの日本人に愛されています。『巨人の星』は、インドでもアニメを放映したことがあり、現地でも人気番組の一つに挙げられるほどです。しかし、インド版『巨人の星』は、日本版の野球を題材としたアニメと大きく違い、題材はクリケットとなっています。これは、インドの国民的スポーツであるクリケットの方が、野球より国民の関心度が高いからだそうです。(※1)

 このようにローカライズは翻訳作業に加え、現地のターゲットに合わせてコンテンツを大胆に変更することがあります。

参照元:(※1)NIKKEI STYLE より


似たような言葉「コピーライティング」と「カルチャライズ」の意味って?

コピーライティング : 広告文章を書くこと

 「コピーライティング」とは、簡単に言えば、何かを宣伝するための広告文章を書くことを言います。このコピーという単語は、一般的に知られている、「コピーする、複写する」という意味ではなく、「広告文」という意味を持った単語として使用されます。皆さんも、CMや電車の吊り広告などで、何かの新商品や企業などのコピーを、一度は目にしたことがありますよね。こういったコピーは直接商品を売ることではなく、まずは少しでも多くの人に、その商品や企業のイメージを植え付けることを第一の目的としています。

カルチャライズ : 文化に合わせて商品を対応させること

カルチャライズ」とは、対象の国の文化に合わせて商品を対応させることを指し、「ローカライズ」に内包される作業になります。例えば、洋画の日本語版吹き替えを作成するのは「ローカライズ」であり、「翻訳」であると言えますが、ただ吹き替え版を作成するのであれば「カルチャライズ」とは言えません。ここで、吹き替えを行う声優に、日本で人気のアニメ声を出す声優を起用したのであれば、それは「カルチャライズ」といえます。要は、対象国の文化に焦点を当て、商品の内容をその国用に作り替えることが「カルチャライズ」です。

ローカライズの仕事に向いている人は?

語学力とマーケティング能力に長けている人

 これまでお伝えしたように、ローカライズは言語を翻訳するだけの仕事ではありません。もちろん、言語を翻訳する語学力は重要とされますが、それに加えローカライズする対諸国の地域性や文化、トレンドを取捨選択した作業を必要とします。
 例えば、ゲームのローカライズをするとしても、ゲームが好きであったり、ローカライズする対象国の文化やトレンドについて造詣がなければ、作ることは難しいです。
 ローカライズを仕事にしたい人は、第一に翻訳する語学力は大事ですが、それ以外にもマーケティングの能力が必要であり、どちらも備えた人が向いているのではないでしょうか。

未経験者でも仕事はできる?

実際、未経験では難しい......

 先ほども述べたように、「ローカライズ」の作業をこなしていくには商品の理解だけではなく、対象の国の言語や文化、生活スタイルや習慣を十分に把握しておく必要があります。つまた、IT人材の仕事が多いのコンピューターの知識も必要です。つまり、「ローカライズ」の仕事をするには語学力+コンピューターの知識が必要不可欠となってきます。
 コンピューター関連の能力でいうと、ExcelやWord、PowerPointなど基本的なパソコン操作スキルはもちろん、HTML/CSSの基礎知識を勉強して理解しておく必要があります。また、SEやプログラマーなどの仕事で実務経験を経験して知識を広げておくことが求められます。
 語学の能力で言えば、英語や中国語などの主要な外国語の能力に加え、そういった国や地域の文化や生活スタイル、トレンドなどを十分に知っておく必要があります。
 このことを考えれば、プログラミングやエンジニア、外国語などに触れたことのない全くの未経験では、少し難しい仕事でしょう。

どんな能力が求められる?

 何度も言うように、「ローカライズ」で必要なのは単なる翻訳力ではなく、対象国の文化的背景や流行りなどの知識です。そして、先ほど述べたようなパソコンの知識やスキル、実務経験です。そこに、さらにそれをマーケティングできる能力を持つ人が、この「ローカライズ」という仕事に向いているといえます。

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