インターンシップの内容は何をさせるべき?【面白いプログラムの事例などを紹介します】

記事更新日:2022年10月24日 初回公開日:2022年10月24日

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インターンシップを導入する企業や学生が増えていますが、まだその意義を理解しきれていない人が多いのではないでしょうか。文科省の定義によると「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」とあります。インターンシップは企業にとってもメリットがあります。例えばアルバイトととして学生を雇用する場合、学生は収入を得ることを目的として働きます。それに対してインターンシップは学生が自分の将来を考え、マッチしそうな企業を選び、職業体験を行うことを目的としています。企業にとっては学生に直接、企業の魅力を伝え、教育を行うことができるため、優秀な人材を見つける機会になります。そんなインターンシップを解説していきます。

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インターンシップの内容が重要とされる理由

インターンシップに参加する学生の割合が高い

まずインターンシップを利用する学生はどのくらいいるのでしょうか。令和2年3〜6月に行った文部科学省の「大学等におけるインターンシップ実施状況について」の調査によると798,004人がインターンシップを利用しています。この数字は調査を行った学生の26.3%、4人に1人が利用していることになります。学生はアルバイトとは違う社会人として在り方に不安を感じています。また入社した後に思っていた企業と違った、やりたい仕事ではなかったなどのミスマッチを防ぐことができるという点で年々利用者は右肩上がりになっています。

ミスマッチの防止につながる

学生がインターンシップを利用する目的の多くは「業界、企業、職種の理解を深めるため」です。学生を採用したい企業にとっても学生に自社のことを理解してもらうことで入社後のミスマッチを防ぐことができます。インターンシップにおいて企業がすべきことは、学生が実際に入社後のような教育プラグラムと職業体験をセットにして行うことです。アルバイトのように一定の仕事をこなしてもらうのではく、企業の理念や目的を理解してもらいましょう。理解が深まることで入社後の早期離職を防ぎ、仕事への高いモチベーションが期待できます。

優秀な人材と早い段階で出会える

企業がインターンシップを行うことでその企業や業界、業種に興味のある学生が働くことを目的として集まります。ゆえに優秀な人材を見つける絶好の機会と言えるでしょう。前述のように新卒採用後の教育プログラムや実際に業務に従事することで学生の性格や能力、企業との相性などを知ることができます。企業はインターンシップにおける学生の評価基準や選考基準を設けることも重要です。学生に教育や実務を担当するスタッフを通じて、学生の能力や適性を評価できるようにしましょう。

インターンシップの内容の種類

セミナー形式のインターンシップ

セミナー形式のインターンシップは「1day」と呼ばれる単発タイプです。会社の説明や、学生とディスカッションを行うなど一般的な企業説明会のイメージです。1dayのメリットは学生の参加するハードルが低いので多くの学生を集めやすい点でしょう。集めた学生に自社の特徴や魅力を伝えることで採用に向けた基盤をつくることができます。デメリットは企業の魅力が完全には伝わらない可能性がある点です。また学生とのコミュニケーションも少ないため性格や能力を把握するまでには至らないでしょう。

ワークショップ型のインターンシップ

ワークショップ型のインターンシップは「短期」に分類され、数日から数週間に渡って行われます。1dayよりも期間は長いのでより企業への理解度を深められるようなプログラムを行うことができます。メリットは企業から業務に沿った課題をグループごとに取り組み、そのプロセスと結果、学生同士のコミュニケーションなどを見ることで自社への適応度を判断します。デメリットは集めた学生のレベルに合わないプログラムを提供してしまった場合です。企業への理解や業務への興味を深めるはずが伝わらない、またはミスマッチと感じてしまわないようにしましょう。

就業型のインターンシップ

就業型のインターンシップは「長期」に分類され、数ヶ月単位で行います。企業によって異なりますが、先輩社員と共に実務に従事するケースや、新卒入社後と同様の教育プログラムを行うこともあります。現場の社員と共に同じ環境で過ごし、共に業務を行うことで企業への理解度を深めることがメリットと言えるでしょう。また早い段階から優秀な学生や企業が求める人材を囲い込めるいう点もメリットとなります。デメリットは社員の負担が増える点です。社会経験のない学生に指導しながら業務を行うことは時間と精神的にも負担となります。

インターンシップの内容について企業側が注意すべきこと

ターゲットを明確にする

インターンシップを成功させるために重要なことの一つがターゲット(ペルソナ)を明確にすることです。企業の経営計画や人材採用計画に基づいた人材を設定しましょう。またインターンシップで難しいのは集客だと言われています。社会人経験のない学生に興味を持ってもらうためには学生が就職活動で利用する媒体や、学校とのパイプをつくり、魅力的なプログラムを提示しましょう。最近ではSNSによる集客に力を入れる企業が増えていますので、SNSによる集客も検討しましょう。

企業への理解が深まる内容にする

インターンシップに参加する学生の目的の一つは企業の実態を知ることです。ホームページに書かれている理念や先輩の言葉、最近では企業が発信するSNSなどをチェックしています。インターンシップで学生はそれらの発信が正しいのか、自分の価値観と合うのか、先輩社員の人柄はどうかなどを見定めています。ゆえに企業は学生に企業への理解が深まるプログラムにすることが重要です。特に社員と学生のコミュニケーションの機会を若手だけでなく、ベテランまで設けるとよいでしょう。

1日のスケジュールを募集ページに記載しておく

インターンシップに参加する学生は1社だけはなく、複数の企業に参加することがほとんどです。また学生ですので授業や学校行事もあります。そこで重要になるのがインターンシップ期間のスケジュールを募集ページに記載することです。年間の開催期間や開始時間、終了時間を記載することで学生が時間を調整して参加することかできます。またインターンシップで行われる1日のスケジュールを記載することも重要です。ターゲットとなる学生が内容や進行を把握することができますので、集客につながりやすくなります。

事前説明を丁寧に行う

インターンシップを開催する際に重要なのが学生に1day、短期、長期に関わらず事前説明を行うことです。まずはインターンシップを行う目的や背景から入り、当日のスケジュールや進行について説明します。次に企業説明や業界、市場ついて説明しましょう。そうすることで学生にどのような姿勢で取り組むべきかを理解してもらいやすくなります。学生には充実したインターンシップを通じて自分の成長やスキルアップが期待できると感じてもらえるように丁寧な説明をしましょう。

積極的にコミュニケーションを取る

企業がインターンシップを行う目的は人材採用ですので、社員として一緒に働く可能性のある学生と社員との間でコミュニケーションを積極的にとることが重要です。社員と学生でコミュニケーションをとりながら企業の雰囲気や働き方を理解してもらうことが学生の満足度を高めます。またプログラムの課題を通じて社員からの適切なアドバイスや指導、学生へのフィードバックによりインターンシップへ参加した意義や価値を感じてももらいやすくなります。また気をつけなければならないのがパワハラやセクハラです。参加する社員への事前説明と確認を行いましょう。

実施後にアンケートを行う

インターンシップの際には必ずアンケートを行いましょう。プログラム終了時はもちろんのこと、課題ごとに設けてもよいでしょう。アンケートにより参加した学生の生の声を集めることによって、満足度が高い箇所や、逆に低い箇所が明確に分かります。それらを定量的に内容を評価することで次回以降のインターンシップの質を向上させることができます。またインターンシップに対してだけなく、学生の声は消費者の声としても活用することもできます。それらをデータ化して企業の商品開発やサービスに活かすことも可能です。

面白いインターンシップ内容の事例

株式会社ネオキャリア

ネオキャリアはインターンシップを導入する企業をサポートするサービスを持つ企業です。まずはインターンシップ企画として企業の目的に合わせて1dayや数日間、長期の仕事体験などを求める学生に合わせて企画立案してくれます。もう一つのサービスはフルオンライン・インターンシップパッケージです。幅広い業種、職種に合わせたオンラインインターンシップを行います。オンラインにすることで多くの学生にアプローチできる点や、地方にいる学生にも参加してもらうことができます。

アサヒ飲料株式会社

アサヒ飲料では「INTERNSHIP」というイベント化させたインターンシップを行なっています。事務系イベント、技術系イベントと職種を分けています。事務系イベントではグループワークや社員とのコミュニケーションを通じてアサヒ飲料での職業を体験します。学生の参加価値として短期間で様々な能力やスキルが身に付くでしょう。技術系イベントでは生産部門やエンジニア部門が実際に取り組んでいる課題解決を体験することができます。例えば「ラベルレスペットボトルを製造するには?」などです。

青山商事株式会社

「洋服の青山」などビジネスウェアを手掛ける青山商事のインターンシップはスキルアップ型となっています。まずは学生のための就職活動のノウハウとして業界選びや職種ごとの魅力を伝えます。続いて接客や営業の実践として販売ロールプレイングを店舗で働く社員の指導を体験できる点が学生のスキルアップとなるでしょう。さらにはスーツやシャツ、ネクタイなどをお客様に合わせるコーディネートを学びます。自分で考案したコーディネートをグループ内でプレゼンテーションすることで楽しみながらセンスを磨くことができます。

江崎グリコ株式会社

江崎グリコは学生の性格や適正に合わせたマッチングによるインターンシップを実施しています。エンジニア職ではグリコ製品の生産ライン、技術開発部の仕事に携わる社員がつきっきりで説明やワークショップ、課題に取り組みます。マーケティング職では若手マーケッターから実例紹介と共に業務の具体的なイメージがしやすいプログラムです。セールスでは活躍している社員が営業戦略や営業活動PDCAの講義や顧客との交渉のロールプレイングを行います。江崎グリコではインターンシップ経由のみの採用枠を設けるなど力を入れています。

まとめ

インターンシップの内容を見直して採用活動に役立てましょう

インターンシップは学生の職業体験やスキルアップを提供することで学生にとってのメリットがあります。企業側は学生との早期接点を持つことや、優秀な人材の見極め、採用後のミスマッチ防止などがメリットといえるでしょう。そのために企業は学生に自社で働くことの価値や、スキルアップの機会を与えることができるプログラムをつくらなければなりません。まずは自社が求める人材のペルソナ設定を明確にしましょう。そのうえでターゲットとなる学生の集客を考えます。また複数回インターンシップを行いながらPDCAを回し、プログラムを見直して、より高い成果をあげていきましょう。

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