記事更新日:2020年06月08日 | 初回公開日:2018年08月13日
外国人採用・雇用 ビザ(在留資格)について 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報外国人を雇用しようとする際や、短期滞在(ミーティングのために日本に呼ぶ場合)で日本に呼ぶ際に、身元保証人が必要となる場合があります。この身元保証人の意味について見ていきましょう。
外国人を日本に呼ぶ際には身元保証人が必要になります。ケースとしては、「海外にいる外国人を日本で雇用することになった」「日本でミーティングすることになり、海外から担当者を呼びたい」「日本人と結婚して日本で一緒に暮らしたい」など、多くの場合は外国人がまだ海外にいて日本に来る際に身元保証人は必要になります。仮にこの身元保証人を用意できない場合は、外国人は日本に来ることができなくなってしまいます。主に外国人を雇用しようとする場合およびミーティング等で日本に呼ぶ場合は、“会社”が身元保証人となることがほとんどです。国際結婚をして日本に来る際には、配偶者(日本人の方)が保証人になる必要があります。特別な事情がある場合を除き、原則上記の者が保証人となります。
日本人の中には、「身元保証人=連帯保証人」と思い込んでいる方も多いですが、ここでいう身元保証人の責任範囲は、連帯保証人と違い“道義的責任”にとどまります。この道義的責任の責任には、連帯保証人のように金銭を全て取られてしまうといったことはございませんのでご安心ください。
【道義的責任とは】インターネットで調べると「法によって強制されるような責任はないが、社会の規範となった道徳や倫理に違反しないようにする」「人として守るべき責任」、と出てきます。簡潔に言うと、保護者のような位置づけで形式的な保証人としての認識してもらえれば大丈夫です。
ではなぜこの身元保証人が必要なのでしょうか。それは簡単に言うと日本の治安を守るためです。日本に知り合いや身寄りがない外国人が日本に入ってきてしまうと、その方自身に何か起きてしまった場合や、困った際に頼れる方がいなく、切羽詰まると犯罪を起こしてしまうことが考えられます。そのようなことを防ぐためにも保護者として身元保証人には、上記の内容のように「社会の規範にあった行動を促してください」という意味も込められています。
観光等で日本に来る場合は身元保証人がいなくても大丈夫ですが、私個人的にはたまに“知り合いの外国人の方の身元保証人になってくれないか”という話を頂きますが、私は丁重にお断りさせて頂いております。いくら金銭的な責任などがないと言っても友達や知り合いでない限り、その方のパーソナルな部分を知りません。その方が日本で実際にどのような行動をするかわかりません。万が一その外国人が事件・事故に巻き込まれてしまったり、事件を起こしてしまった場合、外務省や入国管理局などには身元証人の方の名前等のデータは残っているので、次回以降違う誰かを呼びたいと思った際に影響が出る場合があるためです。(身元保証人として値しないと判断されてしまう可能性があり)ですので、重い責任がないならと考えて知り合いでない方の身元保証人になることは避けてください。
先ほど、身元保証人は道義的責任と書きましたが、表立っては「滞在費の確保」「帰国費用の確保」「法の遵守」が目的として掲げられています。いくら道義的責任と言ってもこの3つのことを守れるだけの経済力があることは大条件です。それに伴って外国人が日本に来たい外国人の身元保証人になる場合は、日本にいる“永住権を持っている外国人“に限られます。
→雇用する会社の社長または担当者
→ミーティングをする会社の担当者など
→日本人の配偶者
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この記事を書いた人
塩野 豪(しおの ごう)
行政書士塩野豪事務所の代表。
外国人ビザ(在留資格)の専門家として活動し、フィリピンやカナダなど外国との繋がりも強い。
人材紹介会社の外部顧問としても活動している。
HP:行政書士法人フォワード
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