ハイパフォーマーの特徴とは【退職を防ぐためのポイントなどについて詳しく解説します】

記事更新日:2022年10月26日 初回公開日:2022年10月26日

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ハイパフォーマーがいま注目を浴びている。注目を浴びている理由は、日本が抱える問題の一つとされる少子化による労働人口の減少です。他にも働き方改革の考え方から人材の有効活用が重要視されています。ハイパフォーマーとは、企業内において他の社員と比べて高いスキルを有し、企業の業績に大きく貢献する人材のことを指します。さらには個人としてのスキルが高いことはもちろん、その業務や成果を分析することで企業内で人材育成にも役立てることができます。今回はハイパフォーマーについて詳しく解説していきます。

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ハイパフォーマーとは

業務において優れたパフォーマンスを発揮する人材

ハイパフォーマーとは名前の通り、豊富な経験と高いスキルに基づいたパフォーマンスを発揮します。上司からの指示や自身の目標を達成し、高い成果をあげて、企業の業績に大きく貢献します。企業の業績だけでなく、周りの人材にも影響を与え、組織全体の能力アップや人材育成にも良い影響を与えます。いままでは「仕事ができる人」という評価のみで終わっていました。しかしビッグデータなどの活用によりハイパフォーマーの行動などを分析し、人材育成のプログラムに取り込む企業が増えています。他にも採用面接時にも活かすことができます。

ハイパフォーマーの重要性が高まっている理由

労働人口の減少が課題とされている

ご存知の通り日本の人口は減少傾向です。みずほ総合研究所のデータによると、労働人口は2020年の人口6400万人から、2060年には4000万人を下回るとされています。それに伴い企業では人材確保が課題となります。また人材確保以外にも業務の効率化による業務過多を防ぐことや、人材教育と社員満足度を両立させなければなりません。しかしパレートの法則(2:8)にあるように売上の多くは優秀な社員による功績が大きいとされています。そこで注目されているのがさらに上位の活躍を見せるハイパフォーマーの存在です。

ハイパフォーマーがいることによるメリット

社員のモチベーションが高まる

ハイパフォーマーの多くはチームとしての成功を求める傾向にあります。豊富な経験や知識、スキルをチーム内で共有し、周りの社員は良い影響を受けて成長します。またハイパフォーマーの思考や行動を周りの社員に見せることで、結果までのプロセスが分かり、行動に移しやすくなります。その影響は意識改革にも繋がります。『私も活躍したい、貢献したい』というポジティブな意識へ変わっていきます。意識が変わることでチームや個人としての実績も上がり、モチベーションの高い状態を保つことができるでしょう。

業績の向上が期待できる

ハイパフォーマーは仕事への意識が高く、常に自分で業務効率の改善や、時間短縮など弛まない努力をし続ける特徴があります。また自身の成果やプロセスを時給換算することで、高い成果を自ら更新する高い意識を持ちます。よって、企業はハイパフォーマーを一人でも多く登用、または教育により自社で排出することで、業績の向上に繋げることができます。またハイパフォーマーのいるチームでは周りの社員が影響を受けることにより、チームとしての業績アップにもなるでしょう。

優秀な人材の獲得につながる

ハイパフォーマーの影響は社内外に渡ります。まずは組織内のハイパフォーマーの特性を分析しましょう。どのような思考や行動特性があり、それがどのように成果へ繋がっているかを分析することで、社員教育に活かすことができます。またハイパフォーマーを育てるノウハウや、社員のモチベーションアップに繋がることで企業としての価値が上がります。企業の価値が上がれば外部から良い評判が広がり企業としての魅力が高まります。そして良い人材が集まりやすく、ハイパフォーマーを登用することもできます。

ハイパフォーマーの性格

行動力が優れている

ハイパフォーマーは圧倒的な行動力が目に見えて分かります。高い成果は行動力からしか生まれないことを理解しているからです。自分の目標や企業の目標を達成するための行動をします。多くの人が行動できない理由は、失敗を恐れている、何から手をつけたらいいか分からないなどがあげられます。ハイパフォーマーは失敗することを恐れず、たとえ失敗しても、それを活かした行動に切り替える方ができます。また目標までのプロセスを自身の経験と知識から仮説を立て、自ら行動に移すことが強みといえます。

結果へのこだわりが強い

ハイパフォーマーが一般社員と大きく違うのは結果へのこだわりといえます。たとえ同じスキルや知識を持っていたとしても、同じ高い成果を出せるとは限りません。そこで重要になるのが自分の目標や、企業の目標を達成させるという高い意識を持っているかです。目標までのプロセスで壁にぶつかることや、想定外のことが起こることは多々あります。その時にどのように乗り越えたらいいかを考えられるかで差が生まれます。その点においてハイパフォーマーは折れることなく目標達成のために邁進することができます。よってメンタルが強いともいえるでしょう。

高いコミュニケーションスキルを持っている

ハイパフォーマーに限らずコミュニケーションスキルの高さは企業にとって重要な要素といえます。個人の能力には限界があり、チームで行うことでより高い成果をあげることができるからです。またチームだけではなく、パートナー企業や顧客との関係においてもコミュニケーションスキルは必要です。なかでもハイパフォーマーは周囲の人たちとコミュニケーションをとりながら信頼関係を構築し、高い成果をあげています。コミュニケーションで重要なのは、相手の話をよく聴き、共に行動することだと言います。

うまくメリハリをつけて働く

ハイパフォーマーはただ仕事だけをするわけではありません。多くは定時で帰宅していること、休日はきちんと休んでいるなど、仕事と生活のバランスを取ることも得意です。ハイパフォーマーは仕事で高い成果をあげるためには、睡眠や休憩、気分転換、私生活が充実していることが重要だと理解しています。業務時間でも自分の集中力を維持して高い成果をあげるためには休憩や、仮眠を取り入れている人もいます。働くときは働き、休むときは休むというメリハリをつけているといえます。

ハイパフォーマーを育成するステップ

ハイパフォーマーについて分析を行う

ハイパフォーマーを社内で育てるには、思考や行動特性を分析することからはじめましょう。これをコンピテンシーといいます。コンピテンシーとは効果を生み出す行動特性のことをいいます。これをモデルケースとしてリストなどを構築し、社員教育に取り入れることで、新たなハイパフォーマーを育てることになります。まずは社員の現状、不足しているスキルや知識、意識や価値観などを把握しましょう。そのうえで必要な要素を段階的に身につけられるような教育プログラムを行います。

要件定義を行う

ハイパフォーマーというのは企業によって異なるため、企業ごとにロールモデルを定義づけなければなりません。特に中途採用においては他社で活躍していたから、自社でも即戦力として活躍できるかは分かりません。定義づけする際には、自社で重視している要素をベースとして、経営幹部を中心に丁寧に議論した上で決めていきましょう。そのうえで「契約率が◯%以上」「この業務に要する時間は◯日以内」「周りから人間性の評価が高い」など数値化できるものと、できないものも定義づけしましょう。あいまいな定義だと評価する人によって変わってしまうので注意が必要です。

研修を実施する

ハイパフォーマーから得たコンピテンシーをもとに研修プログラムを作成しましょう。プログラムは一律のものだけでなく、研修を受ける社員のレベルに応じてスタートできるように段階を設けることで、成長の速度を早めることができます。研修にあたっては、参加する社員に目的や目標について、理解してもらわなければなりません。「なぜ研修を行うのか」「どのようなスキルや行動特性、思考を持つことが必要なのか」などを事前に丁寧に説明し、参加者の認識の齟齬が発生しないようにしましょう。また研修を受ける社員の選定も重要です。全社員なのか、幹部候補や一定の成績を残した社員なのかなどを明確化することで、他の社員のモチベーションに悪い影響を与えないようにしなければなりません。

定期的なフォローを行う

ハイパフォーマーを育成する研修は一度きりで終わるのではなく、定期的に行うことが必要です。研修の項目によっては、成果が出るまでの期間に差があります。例えばスキルや行動特性については、後天的な要素が強いので、具体的なプログラムとその後のフォローにより早い段階で習得することが可能です。逆に思考や価値観は個人に長年刷り込まれていますので、すぐに変わることは難しいと理解すべきです。よって、研修を担当する人事部や、研修に参加した社員の上司から研修後のフォローアップをすることが重要です。

ハイパフォーマーの退職を防ぐためのポイント

十分な裁量を与える

ハイパフォーマーは、与えられた仕事で高い成果を上げることはもちろん、自ら考えて行動することが得意といえます。よってモチベーションを高く保つためには裁量を与えることが重要です。ハイパフォーマーに行ってもらいたい仕事について対話を行いましょう。情報を与えることでハイパフォーマーは仕事の優先順位やプロセスなどを効率的に考えることができます。その際に自分の裁量で進められるようにすることで、高いモチベーションを保ち、高い成果をあげることができます。

業務量の偏りに注意する

ハイパフォーマーに限らず、仕事のできる人に仕事は集まるというのは、どの企業にも当てはまるでしょう。特にハイパフォーマーへの業務の偏りは管理する上司が注意を払わなければなりません。業務が偏ることでハイパフォーマーのモチベーションの低下や、不満に繋がります。業務量の調整をする際のポイントは、ハイパフォーマーでなければならない仕事と、他の社員でもできる仕事を分けることです。そうすることで業務量の偏りを防ぎ、高いパフォーマンスを組織として行うことができます。

ローパフォーマーの割合を減らす

ローパフォーマーとは、ハイパフォーマーの逆の存在です。組織の中で成果を上げられない、または成果が低い人のことを指します。ローパフォーマーを減らさなければならない理由は、ハイパフォーマーの時間を奪い、足を引っ張ることになります。「2-6-2の法則」にあるように下位2を完全に減らすことは難しいため、ローパフォーマーとしての質を少しでも上げる必要があります。質を上げる際には組織として研修などを通じて行いましょう。決して、ハイパフォーマーに任せてはいけません。

適正な評価を実施する

ハイパフォーマーの仕事の成果に対する評価にも注意をしましょう。前述の通り、どうしてもハイパフォーマーには仕事が偏りがちになります。多少偏ったとしても、仕事をやり遂げることができます。その際の評価が他の社員と変わらなかったら、どのように感じるでしょうか?明らかに自分の方が仕事をしているのに評価が上がらなければ、モチベーション低下や不満を持ちます。さらには離職に繋がる可能性が高まります。よって高い成果をあげるハイパフォーマーに応じて評価精度を見直す必要があります。定量的な評価や人格的な評価基準、昇進・昇格や昇給、役職の増設などを実施しましょう。

まとめ

ハイパフォーマーを確保して組織を成長させましょう

日本の社会問題として労働人口の減少に伴い、企業は社員の確保はもとより、社員の質の向上が重要となります。なかでも一際、高い成果をあげるハイパフォーマーは貴重な人材です。まずはハイパフォーマーがより活躍しやすい環境整備を行いましょう。さらにハイパフォーマーの特性や思考などを分析することで、組織の人材教育に活かすことができます。社員のレベルに応じたプログラムを設けて、社内からハイパフォーマーを増やすことで、企業の成長に繋がります。多くの企業はハイパフォーマーを求め、好条件を提示して自社に取り込もうとしますので、評価制度や環境は常に変化させていきましょう。

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