ファーストペンギンとは【ビジネスにおける意味やメリットデメリットについてわかりやすく解説します】

記事更新日:2024年07月09日 初回公開日:2024年07月09日

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リスクを恐れずに新しい領域に挑む人をファーストペンギンといいます。ファーストペンギンという言葉は聞き馴染みがない人も多いかもしれませんが、朝ドラの影響もあり広く知られるようになってきました。ファーストペンギンはリスクこそ大きいですが、新しい領域に上手く参入することができれば業界の注目を集めやすく、顧客拡大も既存市場より簡単です。今回はファーストペンギンについて解説していきますので、新領域に興味がある人は参考にしてみてください。

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ファーストペンギンとは

リスクを恐れず新しい領域に挑戦する人

ファーストペンギンとは、リスクを恐れず新しい領域に挑戦する人のことです。魚を求めて海に最初に飛び込むペンギンが由来です。ペンギンは一斉に海に飛び込むことはないとされており、1羽目が飛び込んだのを確認した後に海に危険がないことを確認して2羽目が飛び込みます。ペンギンの世界ではボスやリーダーは存在しておらず、最初に行動した1羽に追従するという習性があります。最初に行動を起こす勇気あるペンギンのように新たな分野で先陣を切る人をファーストペンギンといいます。

ファーストペンギンとパイオニアの違い

パイオニアは新規開拓した者を指す

ファーストペンギンとパイオニアは似ていますが、パイオニアは新規開拓した人を指します。似たような意味として認識している人も多いかもしれませんが、意欲や姿勢を重視するものと結果を重視するという点が異なります。パイオニアには先駆者という意味があり、新しい分野を開拓した企業や人に対して使われます。これに対してファーストペンギンは新規開拓をしたかどうかは関係なく、リスクを負ってチャレンジしたかどうかという事が求められます。

ファーストペンギンの特徴

リスクを恐れず行動する勇気がある

ファーストペンギンは、リスクを恐れずに行動する勇気を持っています。リスクを恐れずに行動するという言葉だけ聞くと、リスクに対して全く認識しておらず無知な状態を想像してしまいがちです。ファーストペンギンのリスクを恐れないとはリスクをしっかりと認識した上で恐れずに行動するということです。行動を起こすことでリスクが発生することはわかっていても、そのリスクを上回る成果やメリットを得るために行動します。他の人が中々出来ない事を行動に起こせる人は、ファーストペンギンです。

社会問題の解決に目を向けている

ファーストペンギンの特徴は社会問題の解決に目を向けていることです。企業で働いている場合は、自分の名声や給料を上げるための行動を起こしている人は少なくありません。しかしファーストペンギンに該当する人は自分の名声ではなく、社会的な問題に目を向け解決することが自分の使命であると考えています。ファーストペンギンに当てはまる人は、起業している事が多い傾向にあります。しかし起業することが目的ではなく既存企業では解決が困難な問題に取り組むため、起業している人もいます。

強い信念を持っている

強い信念を持っている人も、ファーストペンギンといえます。新たなことにチャレンジする場合や、誰もやっていないことに挑戦する際にはリスクを恐れ周りの人が反発されることはよくあります。しかしファーストペンギンに該当する人は、周囲の人から何を言われても実現するという強い意志を持っている人が殆どです。周りの意見に振り回されることなく必要だと思ったことは反対を押してでも続ける強い意志や信念を持っている人がファーストペンギンと言えます。

ファーストペンギンになれる人材

アートシンキングが身についている

ファーストペンギンになれる人材は、アートシンキングが身についている人です。アートシンキングとは、ビジネスの実質的な縛り(評価・環境・才能・失敗・リスクなど)を超越した思考法のことです。アーティストは自分の作品を通じて自身の想いや考えを芸術的に表現することで新しい価値を生み出しています。ファーストペンギンも同様に、目標とする未来を実現するために様々な考え方が必要です。アートシンキングを持っていることにより、斬新な発想や新たな視点が生まれます。

最新の流行りを把握している

ファーストペンギンは、最新の流行りを把握している必要があります。誰もなし得ていない未来を実現するためには、最新の技術やサービスなどのトレンドをいち早く知っておくことが大切です。開発したいサービスがまだ世の中にない斬新なものなのか・サービスがしっかりと市場に浸透していくのか等といったことは、緻密な計算や分析が求められます。実現していくためには、その時の最新技術をしっかりと把握しておく必要があります。

目標にしている人物がいる

目標にしている人物がいる場合も、ファーストペンギンになれる人材です。ファーストペンギンは新たな領域に率先して飛び込んでいく人材であるため、自分が開拓しようと思っている領域にお手本となる人物はいません。自分と比較できる前任者がいない環境に挑戦しています。そのため、他の領域で自分のお手本となるファーストペンギンを選定し、自分を比較することで現状改善などを行います。ファーストペンギンになりうる人材は、自ら目標にしている人物がいるのも共通点です。

ファーストペンギンのメリット

先行者利益が得られる

ファーストペンギンのメリットは、先行者利益が得られる点です。先行者利益とは、新しい市場に最初に参入する・新しい商品やサービスを1番に導入することによって、得ることの出来る利益のことです。ファーストペンギンとして市場に参入することができれば、ライバル企業は殆どいません。そのため顧客獲得や価格競争を回避することが出来ます。こういったメリットが発生することにより、2番手以降に導入した企業よりも多く利益を得ることが可能です。

業界の注目が集まりやすい

ファーストペンギンは、業界の注目が集まりやすいのもメリットと言えます。今までになかった新しいサービスや製品を展開することができれば、業界の注目を一点に受けることが出来ます。注目を集めることができれば、それだけで宣伝効果を発揮します。市場に同業他社が多い場合は、自社の商品やサービスの認知度を上げるために広告費用や宣伝費用をかけなければなりません。しかしファーストペンギンとして参入した場合は、広告費用をあまりかけることなく十分な注目を受けることが可能です。

ファーストペンギンのデメリット

参考事例がないためリスクが大きい

ファーストペンギンのデメリットは、参考事例がないためリスクが大きくなります。企業として新しい産業や分野に挑戦する場合は過去の事例などを参考にしてしっかりとリスク対策を行います。しかしファーストペンギンは前例がない状態で市場への参入を行うため、前例を元にしたリスク対策が出来ません。自分たちで想像できる範囲でのリスク回避の対策しか実施ができないため、想像していた以上のリスクを負ってしまう可能性も出てきます。

成功が経営者の力量に左右される

成功が経営者の力量に左右されるのも、ファーストペンギンのデメリットです。新しい分野に参入する場合、前例を参考にできないため商品やサービスの戦略やどうしたら勝ち筋を作れるのかなどは、経営者の手腕や技量に大きく左右されます。市場有無や動向も見極めが難しく、経営者が常に判断しなければなりません。そういった力量を持ち、常に最善の判断を行える人は問題ありませんが負担が大きいためファーストペンギンとしての市場参入は簡単ではありません。

ファーストペンギンになる方法

STEAM教育を受ける

ファーストペンギンになるには、STEAM教育を受けましょう。STEAM教育とは、Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Art(芸術)・Mathematics(数学)の5つの要素を組み合わせた教育概念です。外的環境や世界情勢など変化が激しいVUCA時代に適応していくためには、様々なスキルを身につける教育手法と言われています。新しい分野に挑戦していくファーストペンギンにとっては、リスクを減らす論理的思考や新しい技術を活用する力などが求められます。

最新技術やスキルに触れてみる

ファーストペンギンになるには、最新技術やスキルに触れて身につけておくことが重要です。市場にない新しい商品やサービスを生み出すためには、最新技術やスキルに触れ習得しておく必要があります。近年新しく参入している企業においても、最新技術や手法を用い市場獲得を行っている場合が多くあります。ファーストペンギンとして新しくサービスや商品などを浸透させるためには、先を予測できる力を持ち最新技術を使いこなすことが大切です。

ファーストペンギンとして有名な人物

スティーブ・ジョブズ

ファーストペンギンとして有名な人物は、スティーブ・ジョブズ氏です。スティーブ・ジョブス氏は、Apple Inc.の共同経営者の1人でありiPadやiPhoneなどの製品を開発し、携帯電話の概念を覆しました。iPhoneが販売されるまではガラパゴス式と呼ばれている折りたたみの携帯電話が主流であり、電話やメールを目的に使われていました。ジョブズ氏はパソコンをコンパクトにという思想からインターネットやゲームを1台で完結出来るスマートフォンを開発しました。

柳井正

ファーストペンギンとして有名なのは、柳井正氏です。柳井正氏は大手ファッションブランドであるユニクロの創業者で、現在では持株会社であるファーストリテイリングの代表取締役会長兼社長です。シンプルなデザインのファッションを日本に広めたのがユニクロであり、低価格×高品質の衣料品を大量生産するファストファッションというビジネスモデルを確立しました。そういったファッションを広めたパイオニアとして、ファーストペンギンの一人と言えます。

鈴木修

鈴木修氏もファーストペンギンとして有名です。鈴木修氏は軽自動車やコンパクトカーで有名なスズキ株式会社の4代目社長であり、40年以上に渡ってスズキを牽引しています。4代目と聞くとファーストペンギンではないのではと思ってしまうかもしれません。しかし鈴木氏は新規市場の開拓力を持っており、インドでの市場開拓の際に他の有名自動車メーカーを抑えスズキ車がシェア50%となっています。これにより日本の自動車メーカーのインド進出が進んだことから、ファーストペンギンとされています。

三木谷浩史

三木谷浩史氏も、有名なファーストペンギンの一人です。三木谷氏は日本最大級のオンラインショッピングモール楽天の創業者であり、現在では代表取締役会長兼社長を勤めています。日本にインターネットが普及し始めた頃、自宅にいながら商品が購入できるEコマースという新たなサービスモデルを浸透させました。世界的な流行をいち早く日本で浸透させたパイオニアであり、日本でのEコマース市場のファーストペンギンの代表と言われています。

まとめ

ファーストペンギンになるために最新技術に注目しよう

ファーストペンギンのメリット・デメリットや、ファーストペンギンになれる人材について解説しました。ファーストペンギンは、過去に事例がないことに挑戦するためリスクが大きいものの先行者利益を得られる可能性が高いといえます。ファーストペンギンになるには、最新技術やスキルに対してのアンテナを高く持ち習得しておくことが大切です。アートシンキングや目標となるファーストペンギンを見つけ、新領域でのファーストペンギンを目指しましょう。

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