家族滞在ビザでの就労は可能?

記事更新日:2019年09月02日 初回公開日:2017年10月10日

外国人採用・雇用
外国人が日本で就労している場合、「家族滞在ビザ」によって配偶者や子供と一緒に日本国内で生活することができます。その場合、就労ビザを持っている外国人だけでなく、その配偶者も日本で働くことができるのでしょうか。

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家族滞在ビザとは?

就労者の被扶養者に発行されるビザ

 家族滞在ビザは、就労者を目的とした就労者の被扶養者に発行されるビザのことを指します。被扶養者ですので、夫婦または子どもなどが適応されます。また、被扶養者と認められるには、結婚証明書や出生証明書が必要です。その他にも、被扶養者が扶養者に経済的に依存する関係でなければなりません。「経済的に依存する関係」とは、扶養者の収入によって、経済的に生活できる関係のことです。例えば、扶養者が年収600万円だとして、被扶養者が年収0円であれば経済的に扶養者によって支えられていると言えます。

 出稼ぎのために日本に滞在し仕事をしている外国人は、平成28(2016)年時点で約108万人います。(※1)上記のような例は、ほんの一部にすぎないため、扶養者だけでは生活できない外国人は少なくありません。そこで、家族滞在ビザで就労することは可能なのかを説明します。

(※1)参照元:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成28年10月末現在)|厚生労働省

家族滞在ビザで就労を許可されるには

 「家族滞在」の在留資格をもつ外国人が、就労を許可される場合、2つの許可方法があります。1つ目は、「包括許可」。2つ目は、「個別許可」です。それぞれが就労許可を得られる基準について説明します。

包括許可

 家族滞在の在留資格を持つ人物が、1週間の中で28時間以内であれば収入(労働)活動を行えます。

個別許可

 包括許可以外の活動をしたい場合、入国管理局に就労許可が下りると就労を認められます。以下の活動を許可されます。

(1) 申請人が申請に係る活動に従事することにより現に有する在留資格に係る活動の遂行が妨げられるものでないこと。

(2) 現に有する在留資格に係る活動を維持していること。

(3) 申請に係る活動が出入国管理及び難民認定法別表第一の一の表又は二の表の在留資格の下欄に掲げる活動に該当すること。

(4) 申請に係る活動が次のいずれの活動にも当たらないこと。

  • ア 法令(刑事・民事を問わない)に違反すると認められる活動
  • イ 風俗営業若しくは店舗型性風俗特殊営業が営まれている営業所において行う活動又は無店舗型性風俗特殊営業,映像送信型性風俗特殊営業,店舗型電話異性紹介営業若しくは無店舗型電話異性紹介営業に従事して行う活動

(5) 収容令書の発付を受けていないこと。(※2)

 いずれも活動するには、入国管理局に活動内容を申請しなければなりません。労働時間も包括許可同様に、1週間の中で28時間以内と決まりがあります。申請内容が異なる場合や労働時間が上記以上であれば、不法就労助長罪に課せられることもあります。

(※2)引用元:「家族滞在」の在留資格をもって在留する者に許可される資格外活動許可について|法務省

より収入を得るには

 家族滞在ビザの場合、入国管理局から申請書の許可が得られても、週に28時間以内の労働時間しかありません。1ヶ月規則を守り続けて働いたとしても、1ヶ月を4週だとして労働時間は最大112時間です。平成29(2017)年10月1日時点での東京都の平均賃金は958円。985円を112時間働き続けて、110,320円の収入を得ることが可能になります。(※3)

収入を増やしたければビザの変更が必要

 これ以上の収入を得るには、ビザの変更をしなければなりません。家族滞在ビザ以外で就労を許可されているビザは、「特定ビザ」「高度専門職ビザ」「留学ビザ」などです。「特定ビザ」は、インターンシップや外務官等の家事使用人などに該当する人物に適応されます。また、「高度専門職ビザ」は、入国管理局が一定の高い基準に満たした専門職を従事する人物に適応され、「留学ビザ」では、長期休暇中に例外が認められることがあります。(※4)

(※3)参照元:東京都最低賃金を958円に引き上げます|厚生労働省 東京労働局

(※4)参照元:就労や長期滞在を目的とする場合|外務省

働くことができる在留資格とは

日本に在住している外国人は、それぞれに在留資格を持っています。

その在留資格の種類は多岐にわたりますが、外国人が日本で働くことを視点に置いて分類すると3種類に分けられます。

  • ①就労できる
  • ②就労は可能だが、制限がある
  • ③原則就労できない
  • 就労できない人を雇用したり、制限以上の労働をさせたりするのはもちろん違法です。働く外国人だけでなく、企業側も知らなかったでは済まされない違反者となりますから注意が必要です。違反した事業主には、3年以下の懲役、または300万円以下の罰金が課せられます。

 家族滞在ビザや留学ビザ、どちらの在留資格を持つ外国人も、働くのであれば「資格外活動許可」を申請し、就労の許可を得る必要があります。その際、一人あたり(一社あたりではない)週に28時間以内という就労時間の制限があります。

 いずれにしても、外国人を雇用する前に、現在の在留資格がどのタイプなのかをしっかり確認してください。就労可能な要件を満たせる外国人を雇用することが大切です。どんな雇用形態であっても外国人雇用の際には届け出が必要になります。

外国人採用で助成金が受けられる?

 外国人の雇用に際し、厚生労働省からの助成金を受けられる制度も設けられています。もちろん、働く外国人が就労できる在留資格を得ていることは前提です。さらに、すべての外国人、すべての企業に適用されるわけではないので注意が必要です。それぞれに定められている助成金受給のための要件を確認しましょう。

雇用調整助成金

 雇用調整助成金は、景気の変動や産業構造の変化により、事業縮小をしなければならなくなった企業への支援措置として設けられています。労働者の失業防止や雇用安定を目的にしたものです。従業員の休業、教育訓練、出向手当などに対して、企業規模に応じて一定の割合額が補助されます。

いわゆる救済措置なので、外国人を雇用したからという理由で支給されるものではありません。

受給する企業は、売上高や生産量の一定レベルの減少や雇用量の困難性を示す割合が要件として定められています。

 従業員(日本人、外国人とも)が対象範囲になるためには、雇用保険被保険者であること、週20時間以上の労働時間と6ヵ月以上の雇用されていることが要件となります。教育訓練の事項に関しては、外国人技能実習生は対象外となります。

 また、日本人に適用される「トライアル雇用奨励金」「特定求職者雇用開発助成金」「キャリアアップ助成金」などについても外国人労働者が要件を満たしていれば対象になります。参考URL:厚生労働省「雇用調整助成金ガイドブック」

家族滞在ビザから経営ビザ・管理ビザに変更するには?

 経営・管理ビザは、日本で会社経営をしたり、会社を経営者に代わって管理する役員を務めたりする外国人に与えられる在留資格です。今まで家族滞在ビザだったという人も、これらに携わる場合は変更申請をしなければなりません。家族滞在ビザから経営・管理ビザへの変更が承認されるには以下の要件を満たす必要があります。

  • 【経営】変更申請者本人が経営者として日本で事業を行なえる経営・管理ビザを取得するための要件は以下の通りです。
  • ・500万円以上の投資額(※1)があり、証明できる書類の提出
  • ・自宅とは別に事業所の確保が申請前に完了している
  • ・500万円以上の投資を満たせない場合は、2名以上の常勤従業員(※2)の雇用が必要
  • ・事業の安定性や継続性が認められる「事業計画書」の提出
  • ・経営者の経歴が合法的で将来性が見込めること
  • ・営業活動に必要な許認可を取得済みであること

※1 資本金として500万円を維持していなければならないというわけでなく設立に際しての全ての経費、事業所の賃貸料、人件費、維持費用など投下済みの分も含めることができます。

※2 常勤とはフルタイムの正社員ということです。また、その従業員が日本人か永住者相当の者であることが必要です。

まとめ

 家族滞在ビザで就労する場合には、週に28時間以内であれば就労することができます。しかし、家族滞在ビザでありながら、それ以上の労働時間を超えてしまうと、場合によっては不法入国者扱いとされ、強制退去や日本のビザが下りなくなることもあります。家族滞在ビザで制限されている労働時間よりも長く就労したいのであれば、留学ビザやインターンなどの特定ビザに変更する必要があります。どうしても日本で働きたい理由があれば、家族滞在ビザから就労ビザに変更しましょう。

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