エバンジェリストとは【業務内容や育成のポイントについて解説します】

記事更新日:2023年03月06日 初回公開日:2023年03月06日

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IT化が進んでいることにより、事業戦略などのITを活用することが欠かせません。しかし専門的なIT知識や技術を持っていない場合、最先端のテクノロジーなどを社内で活用することは簡単なことではありません。その為、最新技術を社内外問わず分かりやすく解説・啓蒙を行えるエバンジェリストに注目が集まっています。エバンジェリストの活躍から、ポストの新設や育成に力を入れている企業も増えてきています。エバンジェリストの業務や求められるスキルについて解説していきます。人事担当の方は、是非参考にしてみてください。

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エバンジェリストとは

IT技術やトレンドをユーザーに伝える職種

エバンジェリストとは、IT技術やトレンドをユーザーに伝える職種の事を指します。エバンジェリストはキリスト教の世界で使用されていた言葉で、キリスト教の教えを人々に伝え信者を増やす為の活動をしてた人々を指す言葉として使われていました。キリスト教の伝道者という由来から、エバンジェリストは企業への啓蒙活動や新しい商品のプレゼンテーション等を行っています。自社の技術を正しく伝道する専門職としてエバンジェリストと呼ばれます。

エバンジェリストと営業の違い

営業はお客様が対象

エバンジェリストと営業との違いは、対象となる相手が異なります。営業は自社のサービスや商品を使ってくれているユーザーや、興味を持ってくれたユーザーを対象に営業活動を行います。しかしエバンジェリストは不特定多数の人が対象です。セミナーや競合他社とのディスカッション等、場所を選ばずに活動を行っています。対象となる相手が違うだけでなく、対象者への接し方も異なります。営業は契約を行うまで1人に対し付きっ切りになることが多いですが、エバンジェリストは対象が不特定多数の為、営業よりも多くのお客様と接する点も大きな違いです。

エバンジェリストが必要な背景

IT技術が高度化・複雑化している

エバンジェリストが必要とされている背景には、IT技術が高度化・複雑化している事が理由として挙げられます。IT技術が進化し、様々な企業でサービスへの応用が広がり多様化しています。様々な分野でIT技術が活用され始めている為、IT技術はどんどん高度化していることからIT技術の専門知識を持っている人が企業にとって貴重な人材です。対外的な対応だけでなく、社内従業員のIT知識を高めるなど様々な役割を持っています。

エバンジェリストの業務内容

イベントでプレゼンテーションをする

エバンジェリストは、イベントでプレゼンテーションを行います。不特定多数の人に向けて、イベントでプレゼンテーションを行うことはエバンジェリストの業務の根幹ともなっている重要な活動です。自社の商品や技術などを紹介します。プレゼンテーションの大前提として、情報を伝えたことで相手を動かす必要があります。エバンジェリストはただプレゼンテーションを行うだけでなく、伝えた人が何らかのアクションを起こすよう促さなければなりません。紹介したサービスや商品を購入・利用してもらい、結果を出すまでがエバンジェリストの業務です。

個別にデモンストレーションを行う

エバンジェリストの業務は、個別にデモンストレーションを行うことです。エバンジェリストはプレゼンテーションだけでなく、サービスを既に導入している取引先や導入をこれから考えている取引先を対象にデモンストレーションを実施しなければなりません。エバンジェリストはプレゼンテーションで商品やサービスに興味を持ってもらい導入につなげる、プリセールスエンジニアとしての役割も担っています。エバンジェリストには、取引先企業の状況に合わせた提案や啓蒙内容を提供することが求められています。

インナーマーケティングを行う

エバンジェリストの業務として、インナーマーケティングを行うことがあります。インナーマーケティングとは、自社の従業員に対して新商品や製品開発・サービス向上だけでなく顧客対応の技術など様々な事を理解してもらう為のプレゼンテーションです。インナーマーケティングを行う目的は、従業員に自社のサービスをしっかりと理解してもらい意識変革や生産性の向上に繋げることです。従業員の理解が深まることによって、売り上げの向上が見込めるだけでなく顧客満足度の向上も期待できます。

製品やサービスについて研究する

製品やサービスについて研究するのも、エバンジェリストの業務の一つです。エバンジェリストはIT技術を様々な人に伝道していく役割を持っています。その為、常に最新のIT情報をアップデートしておかなければなりません。IT技術に関して、社内の情報にアンテナを張っていることだけでなくIT業界全体のトレンドや傾向などの情報収集を行い資料にまとめることもエバンジェリストの業務です。自社のサービスだけでなく、競合他社のサービス等を研究分析することも求められます。

エバンジェリストに求められるスキル

プレゼンテーション能力

エバンジェリストに求められるのは、プレゼンテーション能力です。エバンジェリストは多くの人にプレゼンテーションを行う事が多く、自社製品やサービスに興味を持ってもらう為に分かりやすくプレゼンテーションを行わなければなりません。プレゼンテーションで人々を惹きつけることが出来れば、エバンジェリストとして大きな武器になります。IT技術の知識を持っていればいる程、説得力は増します。また、対象者に合わせてプレゼンテーションの伝え方を臨機応変に変える技術も求められます。

コミュニケーション能力

エバンジェリストは、コミュニケーション能力も求められます。プレゼンテーション能力を持っていても、ユーザーからの質問や契約に繋げる為の対話をしっかりと行えてなければ、エバンジェリストとして職務を全うすることは出来ません。ユーザーからの要望を吸い上げたりする必要もある為、コミュニケーション能力は欠かせません。またユーザーに対してだけではなく、新しい情報を収集しなければなりません。情報取集をする為にはシステム開発者や研究者・経営者などにインタビューしなければいけない時もあり、積極的にコミュニケーションを取れることが重要です。

情報収集力

エバンジェリストに求められるスキルは、情報収集能力です。エバンジェリストは、IT技術に関して常に最新の情報を持っておく必要があります。専門家から話を聞くだけでなく、ブロックチェーンなどの最先端技術に関する論文を読んだり海外の技術についての情報収集も欠かせません。待っているだけでは新しい情報を得ることは出来ない為、自らカンファレンスやセミナーに参加するなど積極的に行動する必要があります。常に好奇心を持ち、新しい情報を欠かさずチェックするといった人がエバンジェリストに向いていると言えます。

企業でエバンジェリストが活躍するメリット

企業全体が成長する

企業でエバンジェリストが活躍することで、企業全体の成長が見込めます。エバンジェリストはIT技術に関わる様々な情報を収集し、社内へ新しい情報や技術を取り入れます。エバンジェリストが社内にいる従業員に積極的に働きかけることにより、従業員のIT知識が向上するだけでなく意欲や関心の向上を見込むことが可能です。従業員が成長することにより組織全体の成長も見込めます。IT知識が深まることによって、社内でエンジニアに興味が出てくる人も現れるでしょう。エバンジェリストが上手く活躍していると社内の急速なIT化も可能です。

企業の認知度が上がる

企業でエバンジェリストが活躍するメリットは、企業の認知度が上がることです。エバンジェリストが社外のセミナー等で積極的にプレゼンテーションを行い、魅力的なプレゼンテーションには人々の興味が集まります。エバンジェリストそのものだけでなく所属企業への関心にも繋がる為、企業の認知度アップにも一役買うことが可能です。企業の認知度が上がることによって、業界内での信頼度なども上がり業績アップに繋がることも見込めます。

製品やサービスの質が向上する

製品やサービスの質が向上するのも、企業でエバンジェリストが活躍するメリットの一つです。IT技術に関して最新の情報を常に持っているエバンジェリストが企業に居ることによって、企業内にも新しい情報が常に共有されます。最新の情報や技術を用いることで、自社のサービスの幅を広げることが出来ます。自社の製品やサービスの質を向上させることが出来れば、他社との差別化も可能です。他社と差別化することで顧客やユーザーからの信頼を向上させることが出来ます。

エバンジェリスト育成のポイント

適した人材を選んで研修を行う

エバンジェリストを育成するには、適した人材を選び研修を行うことが大切です。全く違う分野から選ぶのではなく、エンジニアやプログラマーなどベースにITの知識を所有している人材からエバンジェリストに適している人を選びましょう。エバンジェリストにはプレゼンテーション力やコミュニケーション力が欠かせない為、研修を行いスキルを身に付けて活躍できそうな人材を候補に挙げることが重要です。エバンジェリストはIT知識だけでなく、様々なスキルが求められるため慎重に人材選定を行いましょう。

経営方針などの情報を共有する

エバンジェリストの育成には、経営方針などの情報を共有することが欠かせません。エバンジェリストは、企業の顔として自社のサービスや製品をプレゼンテーションすることが職務です。その為、いくらスキルを持ちエバンジェリストとして適した人材だとしても、自社の方針をしっかり理解・共感していなければ対外的なアピールも上手くいきません。今後の自社のビジョン等をきちんと共有し、経営者と同じ視点で企業を評価できる状態まで育成を行うことが重要です。経営陣が自社の課題や目標を明示することによって、研修を受ける側も身に付けるスキルが明確になります。

長期的な視点で育成する

エバンジェリストの育成ポイントは、長期的な視点で育成することです。エバンジェリストはただ豊富にIT知識を持っていればなれると言うものではありません。プレゼンテーションのスキルや問題解決能力など様々なスキルを身に付けることを求められます。実践経験なども必要になってくるため、短期的なスパンで優秀なエバンジェリストを育成することは出来ません。長期的な目線でしっかりと研修を行うような育成プログラムを計画するようにしましょう。

エバンジェリストを導入している企業

日本ユニシス株式会社

エバンジェリストを導入している企業は、日本ユニシス株式会社です。日本ユニシスでは、社外だけでなく社内での情報発信がしっかり行われておらず、ユーザーへ営業を行う機会を提案出来ていませんでした。そういった事態を打開する為、日本ユニシスではエンジニアだけでなくエバンジェリストの育成にも力を入れています。エバンジェリストの育成を行ったことにより、社内外に自社の技術をアピールすることに成功しました。また、エバンジェリストで注目を集めることで裏方仕事の多いエンジニアのモチベーションアップにも繋げています。

日本ヒューレット・パッカード株式会社

日本ヒューレット・パッカード株式会社でも、エバンジェリストを導入しています。ヒューレット・パッカードでは、新卒社員向けに「エバンジェリスト・プログラム」を行っています。このプログラムでは、プレゼンテーションの方法だけでなくプレゼンテーションを行う際の服装やイメージの作り方等様々なスキルが習得可能です。エバンジェリストになる人だけを対象とするのではなく、全社員を対象に自社の商品を魅力的に伝える方法を研修として行っています。

まとめ

エバンジェリストを導入して自社の製品やサービスを普及させよう

エバンジェリストが活躍するメリットや、育成する際のポイントについて解説しました。エバンジェリストは伝道者という意味から来ているように、自社の製品やサービスを社内外に宣伝・啓蒙を行います。エバンジェリストが上手く活躍することで、多くのユーザーに企業の存在を認識してもらうことも可能です。しかしエバンジェリストはIT知識だけでなく、様々なスキルが求められるためしっかりとした研修制度の整備が欠かせません。しっかりと育成計画を立てた上で、エバンジェリストを導入し自社の製品やサービス普及に役立てましょう。

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