社員が次々と辞める会社の特徴【その末路や定着のための試みについても解説します】

記事更新日：2024年08月29日｜初回公開日：2024年08月29日

少子高齢化や採用市場での売り手市場が続いている事によって、長年人材不足で悩んでいる企業の方も多いのではないでしょうか。また働き方改革が広まったことにより、自分のキャリアを実現するために転職活動をする人も増えてきています。企業は人材を確保出来たとしても安心することは出来ず、従業員に長く働いてもらうために工夫が必要です。同業他社などに比べて退職者が多いと感じている場合は、労働環境に問題がある場合があります。今回は社員が次々と辞める会社について解説していきます。経営者の方は是非参考にしてみてください。

社員が次々と辞める会社の特徴

仕事と給料が見合わない

社員が次々と辞める会社の特徴は、仕事と給料が見合わない事です。やりがいを持って業務に取り組めている場合は、給料が低くても多少目をつむる場合がありますが生活するための給料が低いと、モチベーションが低下します。給料の低さは生活の質の低下に直結するため、生活面でのストレスも大きくなります。入社歴が長くなると昇給が見込める場合は、モチベーションが維持できますが昇給が見込めない職場では、今後の業務へのモチベーション低下を早めてしまう可能性もあります。

サービス残業が多い

社員が次々と辞める会社は、サービス残業が多い傾向にあります。働き方改革によって自分の働き方を選ぶことができるようになった人が増えたこともあり、長時間労働やサービス残業が慢性化していると時代に合っていないため退職者が増加します。長時間労働やサービス残業で慢性的な疲労やストレスが蓄積され、従業員のプライベートの時間も削られ精神的なストレスへと繋がります。リフレッシュできずにモチベーションが低下し、退職者が増える原因です。

職場の雰囲気が悪い

社員が次々と辞める会社では職場の雰囲気が悪くなっています。職場の雰囲気や人間関係を理由に退職する人は少なくありません。職場で気分で怒る上司がいる場合や、コミュニケーションが全く無い様な環境では人が離れていく傾向にあります。他にもチームや会社に対しての悪口を言っている人が多い場合なども、当てはまります。業績が伸び悩み職場全体がピリピリしている場合でも、モチベーションが下がり転職を選ぶ人が増えていきます。

ハラスメントの問題がある

社員が次々と辞めてしまう会社にはハラスメントの問題を抱えていることが多い傾向にあります。ハラスメントはどの企業でも問題になりうる要因ですが、しっかりとハラスメント対策を講じていない企業では人が離れていってしまいます。パワハラやセクハラが是正されることのない職場では、従業員のモチベーションを低下させるだけでなく精神的なストレスの元になることもあります。職場の雰囲気も悪くなるため、離職する従業員が増加します。

正当に評価されない

正当に評価されないのも、社員が次々と辞めてしまう会社の特徴です。正当な評価を受けられない・不公平な評価が蔓延しているといった職場では従業員がモチベーション維持することは出来ません。上司の気分などによって評価内容が異なる場合や、嫌がらせによって正当な評価をされていないなどはパワハラにも当てはまります。評価が正当ではない場合、その会社で頑張る必要がないと考えより良い環境へと転職を考えるようになります。

人手が足りない

人手が足りていないのも社員が次々と辞めてしまう会社の特徴の一つです。人がやめやすい会社では、新しい人材を確保するためにはコストがかかるため、ギリギリの従業員数で運営している企業もあります。人手不足の状況では一人あたりの業務負荷が高く、体調不良者などが発生するとその分のしわ寄せが他の従業員に来てしまい長時間労働が発生するという負のスパイラルに陥っています。業務負荷が限界を迎え、退職連鎖が広がっていきます。

会社のビジョンが浸透していない

会社のビジョンが浸透していない場合、社員が次々と辞めてしまう傾向があります。従業員は会社のビジョンを元にした行動指針や組織の目標を元にして、業務に取り組み目標達成するために努力します。しかし会社のビジョンが明確になっていない場合や、しっかりと従業員に理解してもらえてない場合は目標が不透明なので進む方向がわからなくなってしまいます。会社や社会のためになっているか実感を持つことが出来ないため、転職という選択しになる人もいます。

社員が次々辞める会社の末路

人手不足により仕事が回らなくなる

社員が次々と辞めてしまう会社の末路は、人手不足によって仕事が回らなくなります。人が辞めてしまうと、新しい人材を補充するまでの期間は退職者が行っていた業務を残っている社員で分担しなければなりません。人手がしっかりと確保されている大企業であれば多少の負荷が増えることは問題ないかもしれませんが、ギリギリの人数で業務を行っている場合仕事が回らなくなってしまいます。そうなってしまうとクライアントからの信頼を失い、業績悪化に繋がります。

残っている社員の負担が増える

社員が次々と辞めてしまう会社は、残っている社員の負担が増えていきます。人手を確保することが出来ない会社では1人が辞めてしまうとその業務を他の人に分担しなければなりません。しかしそういった会社では元々社員の業務負荷が高くなっている可能性が高く、残っている社員に業務を分担してしまうと長時間労働が状態化してしまいます。分担する場合は規定の業務量を調整することが一般的ですが、調整ができないと業務量がキャパオーバーになり、心身の不調へと繋がります。

連鎖退職が起きる

社員が次々と辞めてしまう会社では連鎖退職が起きてしまう可能性があります。連鎖退職とは、1人が辞めたことをきっかけに次々と周りの人も辞めてしまうことです。少人数で業務を回している場合、1人が辞めてしまうとその負荷が既存社員へと分担されます。そこで何も対策を取らずに社員にまかせてしまっていると、連鎖退職に繋がります。満足度の低い会社では業務負荷が増えたとしても給料が上がることが少ないため、残っている社員の不満が大きくなり代謝する人が増えます。

新しい人材が来なくなる

新しい人材が来なくなるのも、社員が次々と辞めてしまう会社の末路です。最近の就職活動では、SNSを活用している人も多く応募する企業がどんな職場なのかを知るために社員の口コミなどを調べる人も増えています。悪評が多い会社は、求職者の間ですぐ広まるため優秀な人材からの応募は殆どなくなります。会社の根本的な問題が解決されない限り、人材を新たに確保できてもすぐに辞められてしまう可能性もあります。人材不足の企業は採用コストの捻出も難しいことから、益々人材不足に陥ります。

サービスの質が落ちる

サービスの質が落ちてしまう可能性が高まるのも、社員が次々と辞めてしまう会社で起こり得る事象です。人手不足が慢性化してしまうと、提供している商品やサービスの質が低下してしまう恐れがあります。減った人数に合わせて業務量を減らすと提供できるサービスに制限が出てきます。また、限られた人数で同じサービスや商品を提供しようとしても、業務負荷が高い状態では質の良いサービスや商品を提供することは出来ません。サービスの質低下は社内だけの問題ではなくなります。

経営が破綻する

社員が次々と辞めてしまうことによって、経営が破綻する恐れがあります。社員が次々と辞めることによって、今までと同じ様な商品やサービスを提供することが難しくなると顧客からの評判が悪くなります。顧客を失ってしまうことによって、新規顧客の獲得も難しくなり企業運営を行うことも困難となります。また優秀な人材が流出してしまうことで、ノウハウの蓄積が出来ません。企業としての競争力低下に繋がり、収支のバランスが取れずに最終的には倒産してしまう可能性もあります。

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社員を定着させるための取り組み

キャリアプランを豊富に用意する

社員を定着させるためには、キャリアプランを豊富に用意しておきましょう。年功序列制のときとは異なり、今の若年層の人たちは将来のキャリアについてしっかりと考えている人も増えています。そのため、自分が思い描いているキャリアプランの実現が今の会社では難しいと感じた際はキャリアの実現ができる会社への転職を行います。若年層の人たちの流出を防ぐためにも、キャリアプランを選べるように準備しておくことが大切です。キャリアを築いていけることがわかれば、定着を促すことが出来ます。

評価制度を見直す

社員を定着させるための取り組みとして、評価制度見直しがあります。公正な評価をされていないと感じた場合、業務へのモチベーションや会社への信頼度が下がり不満が溜まりやすくなります。公平で透明性の高い評価を実施することによって、モチベーション向上や従業員満足度を高めることが可能です。公平な評価制度だけでなく、定期的に評価を実施・フィードバックを行い成果に応じた報酬や昇格の機会を設けることも大切です。公平な評価制度を運用することで、従業員が業務にやりがいを持てるようになります。

採用活動を見直す

採用活動を見直すのも、社員を定着させるために重要です。入社後にミスマッチが起こってしまうと、せっかく採用しても退職してしまう可能性が高くなります。そうならないためにも選考段階でミスマッチを減らしておくことが大切です。採用者を増やすために、企業のプラス面ばかり伝えたくなってしまいますがマイナス面を伝えずに採用してしまうとミスマッチが起こりやすくなります。入社後に活躍してくれる人材を採用するためにも、自社のマイナスな部分もしっかりと伝えるようにしましょう。

コミュニケーションのしやすい環境作りを心がける

社員に定着してもらうために、コミュニケーションのし易い環境づくりを心がけましょう。職場の雰囲気が悪いことが原因で辞める人が増えている会社では、社内のコミュニケーションを活性化することが大切です。コミュニケーションが取りやすい環境になることによって、チームワーク強化や生産性の向上など様々なメリットを発揮します。社員が発言しやすい環境を作るためには、社員の心理的安全性を確保して置かなければなりません。普段からコミュニケーションをとるように意識しておきましょう。

まとめ

社員が次々と辞める会社の特徴を理解し離職率低下を目指そう

社員が次々と辞めてしまう会社の特徴や、辞めてしまった結果の会社の末路などについて解説しました。社員を採用しても中々定着してもらうことが難しくなっている場合は、職場環境に問題がある可能性があります。人が辞めていってしまうことに対して何も対策を取らずにいると、退職連鎖や既存の社員への業務負荷が高まりサービスや商品の質低下など様々なデメリットがあります。離職理由になっている原因を突き止め、対策を行うことが大切です。社員が次々と辞めてしまう会社の特徴を把握し、離職率低下を目指しましょう。