退職代行とは?【種類や防ぎ方】

記事更新日:2019年12月03日 初回公開日:2019年09月13日

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最近話題の「退職代行」ですが、なぜ「退職」という個人的な行為を、お金を出してまで他人に頼むような事態になっているのでしょうか。退職代行サービスの対象になるのは、ブラック企業だけではありません。どの企業にも起こりえるものと言ってもいいでしょう。いざという時のために、企業側も心構えをしておくことが大切です。退職代行サービスについて、注目されている理由と種類、退職代行によってもたらされるもの、防ぎ方などを解説いたします。退職代行サービスから電話が来ても、慌てることが無いようにしたいものですね。

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退職代行とは

かわりに退職を申し出てくれるサービス

退職代行とは、依頼人にかわって会社に退職する意図を伝え、退職の手続きを円滑にするサービスです。現在では数多くの退職代行サービス会社があり、値段も業務内容も様々。多くの場合、依頼人は退職代行サービスと契約した後、もう会社に行くこともなければ直接コンタクトを取る必要もなくなります。退職届や物品などは郵送することになります。会社は退職代行サービスを通してのみ依頼人と連絡を取ることが可能。業務の引継ぎをされないケースも多く、問題が発生することもありました。

新しい時代の流れによって生み出された

2018年ごろからニュースやテレビ番組で取り上げられて、いつの間にかポピュラーになった退職代行。利用者は20代から30代の若者が中心です。もともとは、理不尽なブラック企業を退職するために始まったサービスでした。現在では、特に問題の無い企業の従業員でも、退職代行サービスを利用するケースが増えています。職業に対する若者の意識の変化や、インターネットの普及による情報化社会など、新しい時代の流れによって生み出された新しいサービスと言えるでしょう。

退職代行が注目される理由

日本の雇用システムの変化

日本の経済発展に大きく寄与した、終身雇用制度や年功序列などの日本的雇用システムが変化しています。一度就職したら定年退職するまで勤めるという価値観も薄れ、転職が当たり前の時代になりました。企業側にも終身雇用を支える力がなくなってきています。現在は教育の内容も「個」が尊重されるようになり、若者の仕事への意識も変化しているのは誰もが実感していることでしょう。退職代行サービスは、日本人の仕事への価値観や雇用システムが変化したことを表しています。退職という私的行為をサービス業に依頼する人が存在するというショックを人々に与え、大きく注目されているのです。

退職に関する悩みやトラブルの増加

深刻な人手不足ということもあって、残業や休日出勤を強いるなど、ブラック化してしまう企業が増えてきました。過労死問題も大きくニュースで取り上げられています。そして、パワハラやモラハラ、いじめなどのトラブルを抱えている社員が増加しているのは、ニュースなどでも明らかでしょう。心身ともに耐え切れなくなり退職したいと思っても、強く引き留められて言い出せない雰囲気になってしまいます。辞めたくても辞められないという悩みを抱えている社員が増えているのです。退職代行サービスが報じられ、多くの人から共感を得たことで注目されるようになりました。

退職代行がもたらすもの

会社の体制を見直すきっかけとなる

いきなり電話で退職を伝えられた会社側のショックは、とても大きいものです。ブラック企業ならまだしも、健全な経営をしている企業の社員でも、退職代行サービスを利用することがあるからです。まるで寝耳に水のような衝撃を感じたことでしょう。多くの場合、退職代行サービスを利用した社員とは、もう会うことはありません。直接理由を聞くことができなくなるのです。社員が退職代行サービスを利用したという事実を深刻に受け止め、今後そのような社員が出てこないように、会社の体制を見直すきっかけとしましょう。

うまく利用して円滑な退職手続きを進めることができる

深刻な人手不足が続いている日本社会。せっかく入った社員には辞めてほしくないものです。しかし、退職代行サービスを使ってまで辞めたいと思っている社員を引き留めるのは、時間の無駄でしょう。速やかに退職の手続きをしたほうが得策です。退職の手続きや引継ぎなどがあるので、退職する社員とコンタクトが必要になるでしょう。しかし退職代行サービスが利用されている場合は、直接の連絡はできなくなります。退職代行サービスを通さなければならないのです。これを逆手に取り、確実に連絡が取れる有効な手段として利用しましょう。いきなり会社に来なくなって連絡も取れない、いわゆる「バックレた」社員よりは、退職代行サービスを使う社員のほうが、確実に連絡がとれるのです。引継ぎ事項など、どんどん退職代行サービスを通じて連絡し、最後まできちんと退職の手続きを終わらせましょう。

退職癖がつく場合もあるのは依頼者のデメリット

退職代行サービスを利用した人は、心身ともに悲鳴を上げている過酷な状態から解放されます。命拾いをしたケースもあるほどです。しかしそのなかには、その後何度もサービスを利用して職を転々とするケースもあるとのこと。転職する癖がついてしまい、ちょっとした理由で転職を繰り返す場合もあるでしょう。これは、退職代行を利用した人にとってはデメリットとなります。「リピーター割引」のある退職代行サービスもあるほどで、転職へのハードルが低くなることも事実。元の会社の人に会うのが嫌で、外出するときにはマスクが欠かせないという利用者もいるそうです。

退職代行の主な種類

弁護士が実施するもの

退職代行サービスは、本来弁護士が行っていました。現在も、弁護士が実施している退職代行サービスは数多く存在しています。弁護士は、会社に退職を伝えるだけではなく、有給休暇や業務の引継ぎ、未払い給料の交渉、会社から損害賠償を受けた時の対応なども実施できます。依頼人の代理として会社と交渉できるので、依頼人にとっては心強いでしょう。企業にとっても、弁護士が実施しているサービスだということで逆に安心して任せることも可能。社員がいきなり退職することで大きな損害を被る時は、企業は正々堂々と損害賠償を請求することができます。会社側に非がある時は強敵となってしまうので、日ごろから注意が必要です。

弁護士資格の無い退職代行

弁護士資格の無い退職代行サービスもあります。顧問弁護士のサポートがある場合が多いものの、法的な動きはできません。中には、安価な値段で退職の意向を会社に伝えるだけで、効果に乏しいものもあります。弁護士資格の無い退職代行サービスは、会社に伝達することしかできません。弁護士資格の無い者が、退職にかかわる様々な事務処理を、依頼人の代理で行うことは禁じられています。最近は悪徳業者も乱立し、退職が遂行できない場合もあるとのこと。また、弁護士資格の無い退職代行サービスは総じて安価に設定されていますが、弁護士が必要になった場合は追加料金が発生するケースも多くみられます。

非弁行為をしている業者に注意

退職代行サービスの中には、弁護士資格が無いにもかかわらず、会社を退職したい依頼人の代理として、会社側と交渉をする業者も見受けられます。弁護士では無い者が、営利目的で業務として法律にかかわる事務を行うことは「非弁行為」とみなされて違法です。もし退職代行サービスから会社に連絡が来た場合は、弁護士資格の有無を尋ねることが必要でしょう。もし弁護士資格の無い退職代行サービスが非弁行為をしてきた場合は、断固として抗議すべきでしょう。

退職代行を防ぐ方法

風通しの良い組織づくりを目指す

どんなに優良な企業でも、社員が退職代行サービスを利用するリスクはあるものです。しかし、風通しの良い組織であれば、そのリスクも軽減されることでしょう。風通しの良い組織とは、現代の若者にも理解できるような、フラットで上下関係があまりなく、相互に意見を言い合えるような組織です。上司が部下を厳しく管理するということがありません。一例を挙げると、会議などで発言した人に対して「では、あなたがやってください」というように、意見を述べると損をするような事はないでしょうか。「言い出しっぺは損をする」組織は、風通しの悪いものとなり、だれも意見を述べることができなくなってしまいます。風通しの悪い組織になってしまい、不満をため込む原因になるでしょう。意見が出たら皆と共有し、一緒に対処する姿勢が重要なのです。

定期的に相談できる制度を作る

定期的に相談しあう場が設けられていることも、退職代行サービス利用の阻止につながるでしょう。退職代行サービスの利用者の殆どは、退職の意向を上司に相談できずに不満と不安を一人で抱え込んでいます。あまりの辛さに、お金を出してでも退職代行サービスの利用を考えるのではないでしょうか。相談の場は、堅苦しくならない様な工夫が必要です。しかし、昔のように上司が部下を飲みに誘うのは現代の若者には合いません。業務時間内に、気軽に同僚や先輩に相談できるような制度を作りましょう。

業務の合理化をはかる

人手不足が慢性化しているというのに、業務は多様化し仕事の量も多くなってきています。社員の負担が過度に大きくなっていないでしょうか。笑顔で業務を遂行している社員でも、心身ともにギリギリな状態なのかもしれません。形だけで結論が出ない会議も、社員には負担になっています。業務を合理化しましょう。可能であれば人員を増やし、配置換えをしましょう。また、IT化やロボット化を考え、従業員の負担を軽減できるよう努めることも大切です。業務を見直して無駄を省き、合理化することで、社員は心身ともに余裕が出てきます。退職代行サービスを使うほど追いつめられる可能性が低くなるでしょう。

退職の相談をうけたら真摯に向き合う

社員から退職の相談を受けた時は、真摯に向き合うことをおすすめいたします。退職代行サービスを利用した人の中には、上司などに退職の相談をした人も多く含まれているのをご存知でしょうか。「相談したが強く引き留められ、それ以上話ができなかった」「まったく取り合ってもらえなかった」などの不満が、よくある例です。上司の対応に不安を覚えて退職代行サービスを利用する人も多いのが現状でしょう。退職しないよう励ましたとしても、本人にはプレッシャーと感じることもあるのです。決して否定せずに、じっくりと話を聞く時間を設けましょう。

突然人が抜けても業務に支障が出ない体制をつくる

社員が一人で業務を抱え込むことが無いように、会社全体で共有できるような体制を作りましょう。経験や知識が特定の社員だけに蓄積されていれば、その社員が抜けた穴を埋めることは非常に困難となります。社員が突然辞めたり休んだりするのは、退職代行サービスだけとは限りません。急な病欠などもあるので、どの会社もリスクを抱えている状態なのです。一人の社員が抜けた穴を、他の社員がすぐにサポートできるようなシステムを作ることが理想的でしょう。業務に関する経験や知識が、個人ではなく会社に蓄積されるような体制を作ることは、会社にとって大きなメリットになります。急に人が辞めた時のリスクを回避することができるのです。

社内でハラスメントやコンプライアンス研修をする

何がハラスメントになるのか、人によって、時代によって変化しています。上司の皆さんが新入社員だったころには当たり前だった言動も、現在ではハラスメントとなってしまうことが多くなってしまいました。日頃の業務のシーンで、どのような心掛けや注意が必要なのか、確認しておかなければなりません。社内でハラスメントやコンプライアンスに関する研修を、定期的に実施することをおすすめいたします。上司が良かれと思って部下にかけた言葉が、パワーハラスメントやモラルハラスメント、セクシャルハラスメントとして受け取られることがよくあるのです。また、コンプライアンスに関する意識も、現在ではとても高くなっていることはご存知のことでしょう。うっかりと法令を違反することがないように、コンプライアンス研修も必要です。ハラスメントやコンプライアンスに気を付ければ、退職代行サービスを利用されるようなことは、かなり少なくなるでしょう。

退職代行から連絡が来ても慌てない

今の時代、いつ退職代行サービスから連絡がきてもおかしくない状況になっています。どんなに社員に気を配っていても、退職代行サービスを利用しようと考える社員は一定数いるものだと考えておきましょう。楽しそうに働いていると思っていた部下がいきなり退職代行を使ってきて、裏切られたような悲しい気持ちになった上司の例も報告されています。どんな立派な会社でも退職代行サービスを使う社員がいる時代になったのだ、という心構えがあれば、退職代行サービスから電話が来ても慌てることはありません。急に人が抜けても慌てることが無いように、心構えをし、体制を整えておきましょう。

時代の流れに翻弄されない体制づくりをしましょう

時代は変化しています。退職という個人的なことでも代行サービスを利用する人が増えているという、驚くべき状況になりました。本来、退職代行サービスは、ブラック企業を辞めるのが困難な被害者を救済するために、弁護士が行っていました。それが現在は、退職代行サービスを実施する会社が乱立し、利用者も若者を中心に増加の一途をたどっています。退職代行サービスを利用するのはブラック企業の社員だけではなく、普通の職場の社員も利用するようになりました。企業は、風通しの良い組織づくりを心掛け、社員の不満が溜まらないようすることが大切です。それから、社員が突然辞めても困らない体制を作るようにして、新たな時代の流れに翻弄されないようにしましょう。

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